歯科衛生士と患者がタッグを組み
より良い状態をめざす予防歯科
カナデンタルクリニック
(大阪市中央区/心斎橋駅)
最終更新日:2025/07/11


- 自由診療
定期的な歯科受診のメリットが広く知られるようになった昨今。必要性は理解しているものの、メンテナンスは実際にどんなことをするのか、どれくらいの頻度が推奨されるのか不透明な人も多いのではないか。患者の大半が30代、40代の女性だという「カナデンタルクリニック」の長濱加奈院長は「38歳頃が口腔環境の分岐点。人生100年時代に、いかに天然歯を守れるかにこだわっています」と話す。同院では3ヵ月に1度メンテナンスを受けてもらえるよう、痛みが少なく大幅に施術時間を短縮できるパウダーメンテナンスを導入。歯科衛生士と患者がタッグを組んで口腔環境に向き合うことが重要だと考え、一人ひとりに適したプラスアルファのケアを提案している。
(取材日2025年7月1日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qなぜ定期的な歯科通院が必要なのでしょうか。
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A
当院の患者層は30代、40代の女性が大半です。現時点ではほとんど口腔内のトラブルがない方が多いのですが、統計では38歳頃から口内環境が悪化する分岐点といわれています。人生100年の時代に、今後どう健康的な口内を守っていけるかと考えた時に、歯科医師だけが頑張っても仕方ないですよね。歯の治療ができる回数には限りがあるので、ブリッジやインプラントなど次のステージに進んでしまう前に、いかに天然の歯を大切にできるかにこだわって診療をしています。その成果を患者さんが実感できるのは、きっともっとずっと先になるでしょうが、年齢を重ねた時に「通い続けて良かった」と思ってもらえればうれしいですね。
- Qこちらでは、どんなメンテナンスをされていますか?
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A
当院では、パウダーを噴射して歯石や歯垢、着色汚れを除去するためのパウダーメンテナンスを導入しています。1台で完結するため口を開けている時間が短縮できること、人肌ほどの水温で処置をするので痛みを感じにくいこと、歯面を傷つけないよう配慮されていて着色予防が望めることがメリットです。メンテナンスの頻度は3ヵ月ごとを推奨しています。歯石が固くなるのが3ヵ月ほどといわれ、それ以上期間が空くと歯石が取りにくくなったり、メンテナンスで痛みを感じやすくなったりします。また、フロスの使い方や歯の磨き方を伝えても、継続するのは難しいですよね。モチベーションの維持のためにも、3ヵ月という頻度が重要だと考えています。
- Q自宅でできるケアや注意すべき生活習慣などはありますか?
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A
丁寧なブラッシングやフロスを使ったケアなどはもちろん大切ですが、違うところに問題がある方もいらっしゃいます。例えば、健康のために炭酸水やお酢をよく飲んでいる方は口腔内が歯が溶けやすい酸性の状態になってしまいます。また、代謝に良いとされるルイボスティーは着色の原因に。どれも完全にやめてしまうのではなく、後から水を飲んだりうがいをしたり、煮出すなら薄めにしたりと、少しでも意識するだけで変わってくると思います。SNSなどからさまざまなブームが生まれる時代なので、皆さんの関心が高いものと、それらの口腔内への影響にアンテナを張っておくことも、歯科医師と歯科衛生士にできるアプローチの一つだと考えています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1染め出し
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一人ずつに適したケアをプランニングするため、歯科衛生士による歯の汚れの染め出しを実施。現在の歯磨きのスキルはどれくらいか、どれだけ汚れがついているかを可視化することで、患者自身の現状の理解につなげる目的がある。
- 2セルフケアの提案
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磨き方の癖を考え、適した歯ブラシやフロスなどの使い方を提案を受ける。モチベーションを上げて今よりも良い状態につなげることを重視し、「プラスアルファ」の行動を勧められる。自宅で実践するかは患者の気持ちにかかっているため、ケアの「指導」ではなく、あくまでも一つ上のステップに行くための「提案」を行うのが同院の方針だそうだ。
- 3口腔内清掃
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パウダーを吹きつけ、口腔内の清掃を行う。施術時間を従来よりも半分ほどに短縮でき、温水でしみにくいよう配慮され、歯面を傷つけないように工夫された上で、歯垢や歯石、着色汚れの除去がめざせる。少ない負担で快適に処置を終えられると、次回もメンテナンスを受けようという意識にもつながっていくだろう。
- 4メンテナンスの回数を重ね、口腔内環境を整える
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パウダーメンテナンスは、回数を重ねることで歯面につやが出ることが期待でき、着色しにくい口腔内環境が望める。1度で終えるのではなく、定期的に歯科衛生士によるメンテナンスを続けることが重要だ。
- 5自宅でのケアと定期受診
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同院ではパウダーメンテナンスを導入し、施術時間の短縮を図ることで、患者との対話の時間を確保している。歯科衛生士と患者との雑談の中に、口腔環境を整えるためのヒントが隠れていることも多いそうだ。雑談を重ねることで、気をつけるべき生活習慣のアドバイスやケアのポイントを聞くことができる。受診の目安は3ヵ月に1度。定期的にメンテナンスに通おう。
自由診療費用の目安
自由診療とはクリーニング/1000円~6000円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。