伊藤 享祐 院長の独自取材記事
学園前歯科クリニック
(千葉市緑区/学園前駅)
最終更新日:2026/08/13
京成千原線・学園前駅から歩いて1分、曲線を描いた屋根が目を引く一軒家の「学園前歯科クリニック」。1993年からこの地で人々の口腔の健康を見守ってきた、地域に根差した歯科医院だ。2026年に院長に就任した伊藤享祐先生は、東京歯科大学を卒業後、複数の歯科医院で虫歯・歯周病治療から抜歯、入れ歯づくりまで広く研鑽を積み、オールマイティーに対応できる力を培ってきた。「治療した歯は元通りになるわけではない」と定期検診の大切さを熱心に説き、検診はすべて自ら担当して患者一人ひとりの変化を見逃さないよう努めている。ハキハキと聞き取りやすい声と親しみやすい笑顔が持ち味の伊藤先生に、日々の診療で大切にしていることや予防への思いを聞いた。
(取材日2026年7月31日)
幅広く研鑽を積んだ院長が、地域の頼れる窓口に
こちらの歯科医院の特徴や、来院される患者さんについて教えてください。

当院は約40年前に開発されたニュータウンの中にある歯科医院です。学園前駅から徒歩1分で、駐車場も4台分ありますので、電車でもお車でも通いやすい立地かと思います。患者さんはお子さんから高齢の方まで幅広くいらっしゃいますが、地域柄高齢の方がやや多い印象ですね。土曜も終日診療していますので、平日お休みが取れない方にも多くご利用いただいています。基本は予約制ですが、急に詰め物が取れた、ひどく腫れているといったご連絡にも、できるだけ早めの対応を心がけています。歯科医院に行くことって、基本的に「楽しいイベントにはなり得ない」ものだと思いますので、せめて私自身がハキハキと明るく話したり、院内の装飾をかわいらしくしたりすることで、少しでも気持ち良く過ごしていただける雰囲気をつくりたいと考えています。
先生の経歴を聞かせてください。
生まれは高知県です。父が歯科医師をしていて、1階が歯科医院で2階が自宅という家で育ちました。あまりに身近すぎて、子どもの頃は特に歯科医師になりたいと思っていたわけではなかったんです。「なれ」とも「継げ」とも言われたことはありませんでしたが、結果としてこの道に自然と進んでいました。2017年に東京歯科大学を卒業し、同大学の千葉歯科医療センターで臨床研修を行った後、2ヵ所の歯科医院に勤務しました。いずれもいわゆる街の歯医者さんで、幅広い分野で経験を積むことができました。その後ご縁があって当院に着任し、理事長から信頼を寄せていただく形で院長を任されることになりました。
これまでの経験を、診療の中でどのように生かしていますか?

私は「地域の窓口」として、どんな分野もまずは診れる、相談に乗れる歯科医師をめざして研鑽してきましたので、虫歯・歯周病治療から入れ歯、審美歯科、小児歯科、予防歯科まで、当院でもその幅広さをそのまま生かしています。この辺りはベッドタウンですから、お子さんの虫歯から高齢の方の入れ歯まで実にさまざまなご相談があり、私の経験と地域のニーズがうまく噛み合っていると感じています。一方で、私の手に余る分野はきちんと振り分けることも大切にしていて、矯正治療は月1回診療に入っていただく専門の先生に、インプラント治療は週1回来院する理事長にお任せしています。通院が難しい方への訪問診療も、法人内の専門チームと連携して対応しています。必要に応じて大学病院などとも連携し、適切な専門家につなぐ役割も担っています。
治療した歯は元には戻らない。だからこそ定期検診を
患者さんへの対応において、何を大切にされていますか?

まず心がけているのは、できるだけ早い段階で治療の全体像をお伝えすることです。初診でエックス線を撮れば、ある程度の状況はわかりますから、「虫歯が何本あるので大きい順に治療して、最後にお掃除して終わりにしましょう」とか、「ここは抜いて、落ち着いたら入れ歯を作りましょう」といった今後の流れをざっくりお話しします。次から次へ、最初に話していなかったことが湧いてくるのは私自身好きではないですし、「まだ終わりじゃないのか」と感じさせてしまうのは避けたいですから。また、患者さんが予想されていたより状況が深刻だった場合でも、その場で決断を迫ることはしません。「治療方針としてはこういう選択肢がありますので、一度おうちの方と話してみてください」と、考える時間をお渡しするようにしています。
読者の方も含め、患者さんにぜひ知っておいてほしいことがあれば教えてください。
かぶせ物や詰め物の治療をすると、歯が元通りになったと安心してしまう方がとても多いのですが、実はそうではありません。歯は再生しないのです。例えば、もともと100%あった歯を虫歯の治療で20%削って詰めたとします。その歯にまた虫歯ができた場合、詰め物を外すだけでもさらに削る必要があり、自分の歯はどんどん減っていきます。やがて残せる量がなくなり、かぶせ物すら作れない、抜歯するしかないという事態にもなりかねません。だからこそ、一度治療した歯こそ大事にしてほしいですし、清潔な状態を保つために定期検診に通っていただくことが欠かせません。
定期検診は、こちらの歯科医院ではどのように行われていますか?

当院では、定期検診はすべて私自身が担当しています。一日の7〜8割が検診でいらっしゃる患者さんという日もあるほど、最近は検診中心の診療になってきています。私が継続して診ることで、前回との小さな変化にも気づきやすくなりますし、検診のつもりでいらした方が「実はここが気になっていて」とおっしゃれば、「じゃあ今日はお掃除より、そちらをやりましょうか」と柔軟に対応することもできます。「先生が診てくれるのね」と言っていただけることも多く、安心につながっているのかなとうれしく感じています。また、検診の際には歯磨き粉の成分やフロスの使い方、歯磨きをする順番など、ご自宅でのセルフケアについても細かくお話しします。フロスでしか取れない汚れもありますので、ご自宅でのフロスの習慣はぜひ取り入れてほしいですね。
子どもも大人も、安心して通えるかかりつけ歯科
お子さんの診療では、どのようなことを心がけていらっしゃいますか?

お子さんの場合はショートステップ、つまり少しずつ慣れてもらうことを大切にしています。歯科医院に慣れていないと椅子に座ることすら難しいお子さんもいますから、「今日は歯磨きだけして帰ろうね」という日があってもいいんです。できたことを褒めながら、できることを増やしていきます。無理に抑えつけての治療はしません。処置中に動かれると危険ですし、怖い思いをさせると次はもっと来たくなくなりますから。それでも対応が難しい場合は大学病院などへご紹介します。親御さんには、問題がなくても歯科医院に慣れるために、定期的に連れてきてほしいとよくお伝えしています。「このおじさんは怖くないんだよ」と覚えてもらうことが先決。頑張ったお子さんのためにカプセルトイ用のメダルも用意しています。
今後の展望を聞かせてください。
方向性としては、これまでの先生方が築いてきたものをブレずにそのまま引き継いでいくことが大切だと思っています。地域に根差した歯科医院として、お子さんから高齢の方まで一通りの診療を受けられる体制を維持していきたいですね。その上で、定期検診中心の診療になっていくことが一番平和で理想的だと私は思っています。治療が必要な方が減って、皆さんが定期的にお掃除やチェックに通ってくださる状態というのは、患者さんにとっても私にとっても一番いい形ですから。受付のベテランスタッフをはじめ明るく話しやすいスタッフがそろっていますので、この雰囲気を大切にしながら地域の皆さんと長いお付き合いを続けていきたいと考えています。
最後に、地域にお住まいの皆さんや読者の方へメッセージをお願いします。

普段歯科医院に行かない方にこそ、トラブルが起きる前に一度検診を受けてみてほしいと思っています。5年以上歯科を受診していないという方で、エックス線を撮って「何も問題ありません」と言えるケースは、はっきり言ってほぼありません。虫歯はなくても歯石がかなりたまっていたり、気づかないうちに歯周病が進んでいたり、痛みはまだない小さな虫歯がたくさんあったりということが本当に多いものなんです。状態が深刻になればなるほど、治療にかかる時間も回数も費用も増えていきますから、結局ご自身の負担につながります。まずは一度お口の状態のチェックをしてもらいましょう。当院へもいつでも頼ってください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療(診断~埋入~上部構造)/38万5000円~、矯正/77万円~88万円、ホワイトニング/2万6500円~

