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山田俊一郎 理事長の独自取材記事

ユーデンタルクリニック

(横浜市鶴見区/鶴見駅)

最終更新日:2021/10/12

山田俊一郎理事長 ユーデンタルクリニック main

木の温もりをアクセントにしたモノトーンの落ち着いた外観が目を引く、鶴見区東寺尾の『医療法人豪輝会 ユーデンタルクリニック』。地域住民が足しげく通うスーパーマーケットの真向かいという立地条件を生かし、臨床経験豊富な山田俊一郎理事長が地域密着型の温かな医療を実践している。一人ひとりの患者とじっくり対話を重ね、患者とともに最適な治療プランを導き出す「患者中心主義」が山田理事長の信条。虫歯治療はもちろんのこと、口内炎からインプラントまで、口腔内のあらゆるトラブルに対応してくれるとあって、近隣に住む多くの患者が絶大な信頼を寄せる。朗らかで歯切れの良い語り口が印象的な山田理事長に、クリニックの特徴や地域医療のあるべき姿、患者との思い出深いエピソードなど、幅広くお話を伺った。

(取材日2013年12月27日)

患者の希望や生活習慣を踏まえ、「患者中心主義」の診療を実践

開業されてからこれまで、幅広い年齢層の患者が多く通われているそうですね。

山田俊一郎理事長 ユーデンタルクリニック1

本当に有り難いことですね。そもそも地域で開業するのに、「○○しかやらない」「××はできない」といったクリニックにはしたくないという思いが強くありましたから、開業当初から一般的な虫歯や歯周病の治療はもちろん、口内炎からインプラント、矯正治療にいたるまで、お口の中のどんなトラブルにも対応するというスタンスを貫いてきました。私を含め、高い専門性を備えた4人の歯科医師がチームで診療にあたり、幅広いニーズにお応えできる態勢を整えていることもあり、年齢、性別を問わずあらゆる層の患者さんにお越しいただいています。向かいにあるスーパーで買い物をされるついでに立ち寄ってくださる患者さんが多いことも、当院への通院を患者さんの生活の一部に組み入れていただけているようでうれしいです。

診療にあたって心がけていらっしゃることは?

歯科に限らず医療全般に言えることですが、昭和50年代頃までは「医者の言うことは絶対」という風潮がありました。近頃は「医療はサービスである」という考え方が広まり、患者が望む通りの治療をする、あるいは患者が嫌がる治療をしないクリニックが「いいクリニック」として評価され、多くの患者さんを集めることに成功しています。しかし、果たしてそれが正しい医療と言えるでしょうか?医師が患者さんに迎合するだけ、いわば「患者原理主義」の医療に違和感を覚えた私がたどり着いたのは、「患者中心主義」という考え方。医学的に正しいとされる治療法を踏まえつつ、患者さんのライフスタイルや価値観、経済的事情など細かな背景まで考慮し、一人ひとりにとって最適な治療法を患者さんと一緒に決めていく。私はこのプロセスを大切にして日々の診療にあたっています。そうした診療を実践するためには、長期的なスパンで患者さんの口腔内の健康状態を見極め、提案する治療法のメリットもデメリットもすべて懇切丁寧にお伝えするなど、患者さんとの信頼関係を地道に築いていくことが前提になることは言うまでもありません。

患者が個々に抱える事情をくみ取ることに重きを置かれているのですね。

山田俊一郎理事長 ユーデンタルクリニック2

そうですね。例えば歯周病で歯がグラグラしている患者さんがいらっしゃったとしましょう。歯周病を悪化させないために、その歯を抜いて入れ歯にする選択が医学的には正しいのですが、その方が「営業の外回りの仕事柄、どうしても入れ歯にはしたくない」と、歯周病を悪化させるリスクもあるブリッジによる治療を希望されることもあるでしょう。そうしたデメリットについて十分に説明し、患者さんに納得していただけるのであれば、私はこの患者さんにブリッジによる治療を施します。患者さん個々に年齢も性別も抱える事情も異なりますから、医学的にベストな治療が必ずしもその方にとってベストな治療とは限りません。個々の事情をくみ取り、真の意味でベストな治療法を導き出す。地域医療にはそうした視点が欠かせないのです。

1カ月に1200人を診療したことも。現場での豊富な臨床経験が財産に

先生は群馬県のご出身だそうですね。

山田俊一郎理事長 ユーデンタルクリニック3

群馬県沼田市の出身です。田舎町でしたから、子どものころは友達と野山を駆け巡ったり、野球をしたり、釣りをしたりして、暗くなるまで外で遊んでいたものです。ごく普通のサラリーマン家庭で育ちましたから、医療関係の仕事に就くことをそれほど早くから意識していたわけではありませんでした。ただ学生時代に祖母の介護をした経験が医療関係の道を志すことに多少影響した部分はあるかもしれませんね。祖母は認知症を患っていましたが、共働きの両親に代わって私を大切に育ててくれた祖母のことを、施設に預けたり、部屋の中に閉じ込めるようなことはどうしてもしたくなかった。当時、徘徊の症状が出始めた祖母と一緒に街を歩いてみると、時折しっかりしていたころの祖母がひょっこり顔を出すんです。昔話をしながら、子どものころによく買ってもらっただんご屋さんで2人でだんごを買って帰ったり。在宅介護ですから、もちろん大変なこともたくさんありましたが、今にして思えば、当時の経験が私と医療を結びつける原体験だったようにも感じますね。

学生時代から、開業を念頭に多くの歯科医院を見学されていたとか。

そうですね。人気があると評判のクリニックを聞きつけては、見学させていただいたり、自分が治療に行っていたこともありました。そうした経験を重ねるうちに、人気の高いクリニックのほとんどが「痛くない」、つまり「痛い治療をしない」クリニックであるということに気づいたんです。初期の虫歯はまだ痛みがありませんが、積極的に治療をすると痛みを伴います。目先の今痛くないなら放っておいていいのか、それとも将来を見越して痛い治療であっても必要な治療を施すべきか。私は迷わず後者を選ぶ歯科医師でありたいと思い、必要な治療について患者さんに理解、納得していただくための対話を重ねるようになったんです。

土日に加え、午後8時まで診療していますね。

山田俊一郎理事長 ユーデンタルクリニック4

働き盛りの世代の方は、平日や昼間にはなかなか通院できませんからね。午後8時まで開いていることで、患者さんからも「会社帰りでも寄れるからありがたい」と喜んでいただいています。こうしたスケジュールで週に6日、午前10時から午後8時まで2時間の休憩を挟んでフルに診療を続け、私一人で1カ月あたり1200人もの患者さんを診ていた時期もありました。大学病院の勤務医であれば、1カ月に100人ほどしか診られないことに比べると、多くの患者さんに接し、さまざまな症例と向き合ってきたことが、今の私にとっての何よりの財産になっているという自負があります。現在は優秀な勤務医が加わって態勢にいくらか余裕ができたとはいえ、治療の最前線にいなくては知り得ないことがまだまだたくさんあります。今後も現場主義をとことん貫いていきたいというのが私の信念です。

大切なのは予防の視点。痛くなる前に歯科医院に行く習慣づけを

患者との印象に残るエピソードがあるそうですね。

山田俊一郎理事長 ユーデンタルクリニック5

ある70代の女性の患者さんが、大学病院で奥歯二本の抜歯を勧められたことが受け入れられず、私のクリニックに相談に来られたことがありました。レントゲンで確認してみたところ、奥歯二本とも根の先が膿んでいて、骨も大きく溶けている状態だったため、抜歯して入れ歯にするという大学病院の歯科医師の見立ては極めて適切な診断に基づいたものでした。しかし対話を重ねるうち、その患者さんが同世代の友人たちの中で唯一、自分だけが入れ歯不要の生活を送っていることを誇りに思っているということを知ったんです。私はその思いを尊重して差し上げたいという思いから、長くかかる治療を乗り越えたとしても再発の可能性があるというデメリットを説明し、ご本人に納得してもらった上で、抜歯せずに根の治療をコツコツと行う道を選びました。治療後にその患者さんから「治療してもらった歯で今もしっかり咬めていますよ。でももしまたこの歯が悪くなってしまったら、そのときは先生に抜いてもらいにここに来ます」と言っていただきました。患者さんが私を心から信頼してくださったのだということを実感できた、本当にうれしい一言でしたね。

予防医療にも力を注いでいますね。

その方が裕福であるか、貧しいかを問わず、その健康面においては等しく一定の補償を受けられるというのが、本来の医療のあるべき姿であると私は考えています。しかし高度先進医療では保険が適用されないものも多く、患者さんの経済的事情が受けられる医療の格差を生んでしまうという現実があります。そこで大切になってくるのが予防の発想。状態が悪化する前の段階で治療することができれば、治療に伴う患者さんの経済的な負担も小さくて済み、長く健康な状態を保つことができるのです。予防の視点に立って医療機関をうまく活用すれば、健康でいつづけるチャンスはどなたにも平等にあるということを、より多くの患者さんに知っていただきたいですね。

最後になりますが、地域の患者さんや読者に向けてメッセージをお願いします。

山田俊一郎理事長 ユーデンタルクリニック6

痛みの有無に関わらず、定期的に受診される患者さんはごく一部の方に限られます。歯の健康に対する意識が高まっているとはいえ、大部分の方にとって歯科はまだまだ「痛くなってから行くところ」なのかもしれませんね。例えば歯周病は老化に伴ってどなたにも起こり得るものですが、悪化させる方とそうでない方の違いはただ一つ。症状のないうちからメンテナンスを始めているかどうかということです。大人の虫歯も自覚症状が出にくく、痛みが出始めたころには神経を取ったり、根っこの膿を取るといった大掛かりな処置を伴うことがほとんど。痛みが出る前の受診が大切なのです。痛くなくても歯科医院に行く習慣をできるだけ早くから身につけていただくためにも、地域に根ざしたクリニックとして、今後も患者さんに信頼していただける誠実な診療を地道に実践してまいりたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

歯列矯正/5万円~ マウスピース型装置を用いた矯正/30万円~
インプラント治療/1本40万円~ セラミッククラウン/4万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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