新田 辰雄 院長、新田 直大 副院長の独自取材記事
新田内科クリニック
(倉吉市/倉吉駅)
最終更新日:2026/07/09
倉吉市の国道313号沿いにある「新田内科クリニック」。同院は、鳥取大学医学部附属病院の脳神経内科や鳥取県立厚生病院で脳神経内科を専門に従事してきた新田辰雄院長が1999年に開業したクリニックだ。2025年には呼吸器内科が専門の新田直大副院長が入職し、それまでの診療に加えて、咳をはじめとする呼吸器の症状の診断にも専門的に対応できる体制に進化した。さらに、胃内視鏡検査や超音波検査、CTによる画像診断、感染症の検査と治療などにも力を入れている。心療内科領域にも対応し、地域住民の心身の健康をトータルにサポートしている。父子二人三脚で地域医療を支えている2人に、同院の特徴や注力している診療について聞いた。
(取材日2026年5月11日)
親子2人で異なる専門を持ち、協力して診療にあたる
辰雄院長は脳神経内科、直大副院長は呼吸器内科がご専門だそうですね。

【辰雄院長】鳥取大学を卒業後、同大学医学部附属病院の脳神経内科や鳥取県立厚生病院の内科で長く勤務しました。厚生病院では内科全般を診ていたのですが、在職中に脳神経内科の立ち上げに携わり、地域の脳神経内科の診療と拡充に尽力してきました。厚生病院の脳神経内科の立ち上げが完了した後、「これまでの経験を地域で生かしたい」と思い、1999年に当院を開院しました。
【直大副院長】私のほうは、京都府立医科大学を卒業後、呼吸器内科に入局しました。その後に勤務した病院では、内科領域全般の救急診療にも従事し、総合的かつ緊急的な対応能力が鍛えられました。今後は当院の副院長として学んできた知識を地域医療に生かしたいと思います。
クリニックの特徴について教えてください。
【辰雄院長】一般内科や循環器内科、消化器内科、生活習慣病の治療に加えて、神経内科疾患の専門的な診療を行っています。頭痛やめまい、手足のしびれ、手のふるえなどの症状には重い疾患が隠れている可能性もあります。当院は緊急性の見極めはもちろん、症状によっては病院などとも適宜連携を行っていますので、気になる症状があれば早めにご来院ください。一方で、これらの症状の中には、心理的な面が影響しているケースもあるので、心療内科の最初の窓口的な役割も担っています。ほかには物忘れの診療も行っています。そして、直大副院長が加わり、呼吸器疾患全般にも専門的な診療を行える体制が整えることができました。父子2代が異なる専門を持ちながら協力して診療にあたっている点も、当院の特徴といえますね。また、このエリアはご高齢の方が多いので、体が不自由な方や車の運転ができない方を対象に、事前予約制で送迎も行っています。
呼吸器内科ではどのような治療を受けられますか?

【直大副院長】長引く咳やアレルギー性疾患の診療の他、肺がんの早期発見にも尽力しています。初期の肺がんはエックス線ではわからないこともあるので、COPD(慢性閉塞性肺疾患)を患っている方やエックス線で所見のある方には、CTによる詳細な検査をお勧めしています。これにより、すぐに病院を紹介すべきか、当院で治療を行うかを見極めを行います。また、睡眠時無呼吸症候群にも対応していますね。簡易検査やCPAPでの治療も対応可能です。長く放置すると脳卒中や心臓病のリスクが上がるといわれているので、日中に眠気を感じたり、ご家族からいびきを指摘されている方はぜひご相談ください。感染症の検査対策では、新型コロナウイルス感染症やインフルエンザなどの検査の他、核酸検査も導入しており、状況に応じて他の各種検査も使い分けて対応しています。
常に勉強を重ね、新しい医療を取り入れる
お二人に「お互いがどんな先生か」をご紹介いただいてもいいでしょうか。

【辰雄院長】直大先生は呼吸器内科に対する高い専門性を持ちながら、専門外領域の胃内視鏡検査、心臓病、糖尿病などについて現在も他院で学んでいます。その意欲が素晴らしいと思いますね。「変な病気が隠れているかもしれないから、それを見逃さないためにもう少ししっかり調べてみよう」と提案されることもあり、小さな兆候も見逃さないよう注視する姿勢は心強く感じますね。
【直大副院長】勤務医時代に外来診療では内科一般、呼吸器内科、内科救急を担当してきました。それでも当院で院長の臨床を見て、地域医療とは予想以上に幅広い分野を診るのだと実感しています。日々幅広い領域の診療を行いながら、論文や医学書で読み勉強を続ける姿勢や、新しいことも取り入れる柔軟性を尊敬していますし、自分もそうありたいと考えています。
副院長が医師をめざし、呼吸器を専門に選んだ理由は何ですか。
【直大副院長】身近に父という存在がいたことはもちろんですが、母方の祖父も医師でした。祖母も母も、祖父と父の仕事を敬っていたこと、父の働く姿を見てやりがいのある仕事だろうと思ったことも大きなきっかけですね。あとは、学生の頃、友人から体調不良の相談を受けた時に「正しい知識を身につけ、助けてあげたい」と思ったことが決め手になりました。脳への興味から神経内科や精神科を検討していましたが、臨床で呼吸器内科にふれ、医局の先輩から言われた「呼吸器疾患は症状が多彩でやりがいがある」という言葉に強い魅力を感じて、最終的には呼吸器内科の道へ進みました。呼吸器系疾患の検査にはCTが有用なので、「医院にあるCTを診療に生かせるのでは」と思ったことも大きかったですね。エックス線撮影で異常な所見を認める場合はCT検査を行い、疾患の早期発見に努めています。
こちらに入職されるまでの副院長のご経歴をお聞かせください。

【直大副院長】京都府立医科大学附属病院で肺がんを中心に、呼吸器疾患を学びました。その際に、一人ひとりの患者さんとしっかり話し合う大切さを学びました。症状が進行した患者さんを診ることも多く、治療だけでなくターミナルケアにも携わらせていただきました。その後、いくつかの病院勤務を経験しましたが、その中で特にJCHO京都鞍馬口医療センターでの経験が自分にとって貴重な経験になったと感じています。京都府立医科大学附属病院と連携して肺がんの診療を行いながら、内科救急も担当していたため、患者さんを診て適切な診療科につなぐ経験も積むことができました。地域医療では幅広い領域の診療が必要ですが、勤務医時代のこうした経験が現在の診療に生きていると感じます。
遠隔読影や検査機器の導入で高精度な診断をめざす
新たに取り組んでいる診療などはありますか。

【直大副院長】放射線医と連携したCT画像の遠隔読影です。疾患の見落としを防ぐために、必要に応じて当院と放射線医で画像読影を行うダブルチェック体制を取っています。ただ、触診で急性腹症が疑われるといった救急対応が必要なケースは速やかに連携病院へ送るなど、ケースバイケースで対応を行っています。また、昨年新しく遺伝子検査機器を導入しました。検査結果がすぐに確認できるため、新型コロナウイルスやインフルエンザなどの感染症の判断で活用していきたいと思っています。
2025年に建物のリニューアルを行ったそうですね。
【辰雄院長】はい。診察室を2室にし、私と副院長の二診制を取れるようにしました。超音波検査室も新設し、落ち着いて受けていただけるよう環境を整えました。胃内視鏡検査室もありますので、それぞれの検査を並行して行えるようにしました。ほかには点滴室も広くして、体調が優れない方は横になってお待ちいただける上に、そこで診察も行えるようにしました。発熱患者専用の待合室の設置と駐車場の拡充も行いました。
最後に、クリニックの今後のご展望をお聞かせください。

【辰雄院長】日々進歩する医療を常に勉強し、当院に来られるすべての方に対してより良い医療を提供していきたいと思っています。引き続き地域での医療連携は強固に、直大先生とともに地域の皆さまの健康寿命延伸に努めていきます。
【直大副院長】アレルギー疾患の診療に力を入れていきたいです。地方都市は医師不足なため、医師一人ひとりの献身で地域医療が成り立っているということを、倉吉に戻り実感しました。周囲の先生方と協力し合い、一緒に地域の皆さんの健康をサポートできるよう頑張りたいですね。医療の場でもAIは進歩しているので、常にアンテナを張っています。しかし患者さんにとって最も大切なことは医師が信頼できることなので、患者さんの話をしっかり聞いて、不安を取り除けるように尽力していきたいと思っています。どのようなお悩みでも、お気軽に相談に来てください。院長とともにお待ちしています。

