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岡島 裕 院長の独自取材記事

岡島内科クリニック

(吹田市/南千里駅)

最終更新日:2021/10/12

岡島裕院長 岡島内科クリニック main

阪急千里線南千里駅の駅前にあるクリスタルホテル2階の「岡島内科クリニック」は、内科、循環器内科、小児科の診療を行うクリニックだ。院長の岡島裕(おかじま・ゆう)先生は、大阪国際がんセンターで白血病に対する抗がん剤治療などの診療を積み、大阪大学で博士号を取得、病棟管理や研修医の指導も行うなど幅広く研鑽を積んできた。生活習慣病の治療に注力しつつ、子どもから高齢者まで幅広く地域の人たちの健康をサポートする。快活に診療への思いを語る院長から、元気をもらえるインタビューとなった。

(取材日2018年12月21日)

豊富な経験を生かした診療で地域に貢献

先生のご専門と、開業までの経緯を教えてください。

岡島裕院長 岡島内科クリニック1

大学卒業後、内分泌代謝内科の医局で糖尿病などを診るようになったのがスタートです。糖尿病になると血管が傷むため、循環器も同時に学び、血液を一番の専門にしました。大阪国際がんセンターに勤務していた時には血液のがんである白血病を中心に抗がん剤治療に尽力しました。当時の抗がん剤は良い細胞も一旦は壊してしまうギリギリの治療でしたので、患者さんは免疫力がすっかり落ちてしまう。それで肺炎や心不全を併発するから、こちらもさまざまな症状に対応できるようになりました。先輩が精神的にタフで真面目な人が多く、見習いたいと思って血液を専門にしたのですが、そういう人でないとやっていけないとわかりました。その後、大学の附属病院などでの勤務医を経て、2006年にこのクリニックを開業しました。

クリニックの特徴を教えてください。

一般的な内科の疾患と専門の循環器系の診療と、さらに小児科も標榜しているので、親子で受診される方も多いですね。駅前で、夜7時半まで診察しているため通勤帰りにいらっしゃる方もいます。中でも、地域の高齢の患者さんが一番多いですね。生活習慣病の診療には特に力を入れていて、肥満治療も行っています。ただ、肥満治療の患者さんの中には、うまくいって痩せたら来なくてよくなるし、うまくいかなくても「効果がない」と思って来られなくなる方もいらっしゃいます。受診される方は「楽して痩せたい」と思っておられることも多いのですが、苦労せずに痩せる方法はないですからね(笑)。大柄な方は1週間でも体重が大幅に減ることもありますが、結局は患者さん自身のやる気次第。太る原因の多くはストレスによる過食ですので、カウンセリングから始めることもありますね。生活習慣病に限らず、診察ではしっかり話をして情報を提供するようにしています。

情報の提供とは、具体的にどういったことでしょう?

岡島裕院長 岡島内科クリニック2

疑問点を解消するための情報をわかりやすくお伝えするということです。例えば「血圧の薬をいつまで飲むの?」とおっしゃる患者さんには、「その質問は『なぜ血圧が高くなるのか?』と同じですね。原因がわかれば改善できるけれど、9割が原因不明です。ただ、血圧を下げると脳卒中が減少することは証明されているから、長生きするためにお薬を飲もう」と話します。僕の祖母が糖尿病だったのですが、子どもの頃、祖母と一緒に暮らしていた叔母は責任もあって厳しく食事制限をしていたんです。でも僕の母は可哀想だとお菓子などを持って行くんですね。それでよくトラブルになっていましたが、子ども心にどちらの言い分もわかるんです。リスクを知った上で何を選ぶかはその人の自由。「僕ならこうします」と個人的な意見は言いつつ、最終的にはどうしたいかを患者さん自身に決めてもらう。その判断のための材料を提示するのが僕の役割だと思っています。

患者目線で病気に向き合い、ニーズにも応えていく

勤務医をされていた頃の印象に残っているできごとはありますか?

岡島裕院長 岡島内科クリニック3

研修医をしていた市立池田病院で、18歳の白血病の女の子が入院していたときのことです。大好きなアイドルグループのライブにどうしても行きたいというんだけれど、抗がん剤治療で抵抗力が落ちているから、とても外に出せない。それである看護師さんが、事務所に手紙を送ったんです。すると、なんとそのグループから「○○ちゃん頑張れ!」と書いてくれた色紙が届いたんです。でも、その2日前にその子は亡くなっていました。一生懸命治療しても治らない病気があるということが、若い自分にはとてもショックで……。それがきっかけで白血病を専門に診るようになりました。

企業内の診療所にも勤めておられたそうですね。

ある大手銀行で、副診療所長として勤務していたんです。本店の中に診療所があって、普段は行員さんの外来診療を担当。風邪を引いたという方も来られるし、健康相談なども行っていました。西日本全体だったので約7000名の健康診断の結果を見て、治療や生活習慣の改善が必要な方への指導をしていました。

経験を積み、実績も上げられていた中で開業を決意された理由は?

研修医の頃から「君は開業医向きだね」と言われていたんです。当時は「専門性が弱いという意味かな?」とネガティブに捉えてしまってたのですが、その後に別の病院に勤めていた時にも、「君みたいに外来を楽しくやっている人を見たことがない。君の隣で診察していたら元気をもらう」と言われたんです。患者さんと親しく話しているのが楽しそうだと。僕もおしゃべりですが、患者さんも遠慮せずに聞きたいことを何でも聞いてくる。僕にとっては普通のつもりなのですが、大規模病院では珍しい診察スタイルだったようです。小さい頃から授業中笑いをとって先生に叱られる子でしたし、「落語研究会出身?」と聞かれることもあるくらいでしたしね(笑)。治らない病気や、一生付き合っていくしかない病気もあるけれど、患者さんには悲観してほしくない。その思いは、自分一人の考えでできることが多い開業医のほうが生かしやすいと思ったんです。

例えばどんなことですか?

岡島裕院長 岡島内科クリニック4

24時間365日対応の電話相談サービスや、待ち時間表示、待合室のモニターで情報番組を流すなど、患者さんからの要望に応えて取り入れてきました。また、サプリメントも希望された方にはご紹介することもあります。病気や症状についての資料を作ってお渡ししたり、季節ごとの話題や体操の方法などを載せたニュースレターを毎月配ったり、患者さんのメリットになると思えば、すぐに行動に移します。

患者が前向きに治療できるよう全力でサポート

24時間365日対応の電話サービスについて詳しく教えてください。

岡島裕院長 岡島内科クリニック5

当院の診察外の時間に相談したい症状が出てきた場合、ここに電話をかけてもらえば、専門の医療スタッフがお答えするシステムになっています。実際「この間は夜中だったのに親切に対応してくださって助かりました」と患者さんから言われました。僕自身の判断が必要なケースには、そこから僕に連絡が来るようになっていています。

栄養士さんによる食事指導もなさっているそうですね。

生活習慣病やその予防のために、食事の内容や量を専門的な目で見てもらう機会を作りたいと思って始めました。管理栄養士さんに来てもらって、食事指導が必要な方や希望される方を予約制で受け付けています。痩せる食べ物と健康に良い食べ物は違いますし、「太る=悪」とは言い切れない部分もある。医師の立場ではわからない、何をどれだけ食べて何カロリーとか、こういう調理法ならおいしく食べられるとかいうことも、栄養士さんなら的確に教えてくれるでしょう。食べ物の知識を得ることで、患者さんが楽しみながら食事を意識できたらいいですね。「お酒を飲むからご飯を食べない」と言う人もいますが、お酒がご飯ですからね。米ジュース・麦ジュースでしょう(笑)。でも好きでやめられないなら、他の方法を考えればいいんです。情報は伝えつつ何を選ぶかは患者さんが自分自身で決めるしかないんですよね。

では最後に、読者へのメッセージをお願いします。

岡島裕院長 岡島内科クリニック6

テレビなどの情報番組をうのみにされている方が多くなっていることに危険を感じています。情報ソースがどこなのか、信用できるのかをよく見極めて、振り回されないようにご自身の健康を守ってもらいたいと思います。気になる情報があれば、気軽にご相談ください。これまでの経験から正しい知識を提供できると思います。

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