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長谷 和彦 院長の独自取材記事

KAZUデンタルクリニック

(鎌倉市/西鎌倉駅)

最終更新日:2022/11/16

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湘南モノレール西鎌倉駅から徒歩1分に「KAZUデンタルクリニック」がある。ガラス張りの待合室は明るく、白と黄色を基調とする温かみのある内装が診療前の緊張をほぐしてくれそうだ。待合室の一画にはキッズコーナーが設けられ、小さな子ども連れでも受診しやすい環境が整えられている。診療ユニットは座り心地が良く、治療中に居眠りをしてしまう人もいるだろう。2007年に同院を開業した長谷和彦院長は、虫歯をはじめとした口内トラブルの原因として噛みしめに着目。「症状を抑えるだけでなく原因を解決できる歯科診療をめざしたい」と語る長谷院長に、話を聞いた。

(取材日2022年10月5日)

「多くの虫歯の原因は噛みしめ」と捉えた診療を実践

開業されてから15年、どのような患者さんがいらっしゃいますか?

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当院の患者さんの層は幅広いですね。周辺に住むご年配の方はもちろん、海が近いのでサーファー風の若者や、隣に学習塾があるのでお子さんも多いです。ある意味バランスが取れているといえるかもしれません。ですが、開業当初に比べると、当院の診療方針がある程度固まってきたこともあり、そういった方針に応じてくださる患者さんが増えてきたように思います。私は「多くの虫歯の原因は噛みしめにある」と考えていて、現在はそれに基づいたアプローチに力を入れているんです。

「噛みしめが多くの虫歯の原因」というのはインパクトのある言葉ですね。

実際に、初診でいらっしゃる患者さんの多くに噛みしめ癖があります。「毎日、一生懸命歯を磨いているのに、なぜ虫歯ができるのだろう?」と悩まれている方も多いのではないでしょうか。実はこうしたトラブルの根本的な原因として、噛みしめが関連していることが多くあります。例えば、歯にできたヒビからの虫歯や知覚過敏、顎関節症、かぶせ物が取れたなどの症状です。当院では、その原因に気づいていただき指導をしていくことで、予防につなげていくことが大切だと考え診療にあたっています。

噛みしめに着目されるようになったきっかけを教えてください。

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「治療したのにまだ痛い」「かぶせ物がすぐ取れてしまう」という患者さんが時々いらっしゃるので、その原因を突き止めたいと長年思いを巡らせていました。そんな中で私が噛みしめに注目し始めたのは今から数年前、TCH(歯列接触癖)が問題になってきた頃です。TCHとは“上下の歯が常に接触した状態”のことですが、実は人間の上下の歯は、わずかに離れた状態が安定位といわれています。治療後にも悩みを抱える患者さんの原因はここにあるのではと考え行き着いたのが、TCHに関連した噛みしめでした。そしてさらに現在は、口腔内を健康に保つために、噛みしめを含む3つのポイントがあると考えています。

「噛む力」「細菌」「食生活」に着目した治療を追求

口腔内の健康を保つためのポイントを教えてください。

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1つ目は、噛みしめ癖に関連した「噛む力のコントロール」をすること。2つ目は、「細菌のコントロール」をすることです。これはどちらも欠かすことができない重要な要素だと考えています。例えば、噛む力をコントロールできずに噛みしめてしまうと、結果として歯にヒビが入ってしまいます。しかし、この時もし口腔内に悪い細菌がなければ、虫歯になる可能性は格段に低くなるのです。逆に、口腔内に悪い細菌がある場合でも、噛む力が正常にコントロールされていて歯にヒビが入らなければ、虫歯になる可能性が低いと言えると思います。だからこそ、噛む力と細菌の両方を正しくコントロールする必要があるのです。

こちらでは、そのポイントに沿った治療を実践しているのですね。

はい。そのために、初診の際の検査に力を入れています。噛みしめが疑われる場合は、後日筋電計を使って噛む力を測定します。噛みしめ癖はご本人が認識していないことが多いので、数値化することでご自身の状態について納得していただけるのではないかと考え、導入しました。一方で、歯周病が疑われる場合には、唾液による細菌検査や歯周病菌のPCR検査をお勧めしています。歯周病と診断された場合、口腔内をクリーニングして歯石を取り除きますが、それだけで完治させることは困難です。検査によって原因となる細菌を特定し、それに合った薬を服用することで、より細菌の減少が見込めると考えています。

細菌の管理のため、院内環境にもこだわっていると伺いました。

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治療や機器の洗浄など、院内で使用する水を除菌するシステムを取り入れています。また、洗口水には、口腔内の細菌を分解洗浄する水を使用しています。大人の患者さんには、来院したら治療前に必ず歯を磨いていただくことをお願いし、患者さん同士はもちろん、スタッフにも菌が感染することを防いでいます。歯周病は細菌によって感染しますので、院内の感染症対策にも気を遣っているんです。

では、口腔内を健康に保つための3つ目のポイントは何でしょう?

それは「食生活」です。噛みしめ癖の原因は今の時点でははっきりとわかっていないのですが、現代人の食生活に起因する可能性が指摘されています。例えば、糖分を取りすぎると血糖値が急上昇します。するとインスリンの作用によって血糖値の急降下が起こり、アドレナリンが出ます。アドレナリンが過剰分泌されると攻撃性を高めることがあるため、歯を食いしばってしまう原因になり得るのでは、と考える説です。虫歯や歯周病も、戦後に砂糖の摂取量が増加してから急激に増えたといわれるようですし、十分に考えられることではないでしょうか。ですので、口腔内の健康のためにも「食生活」、特に糖分の摂取に気を遣ってほしいと考えています。当院としても今後は治療にとどまることなく、食事指導にも力を入れていきたいです。

原因を解決できるような歯科診療をめざしたい

歯科医師としてのモットーについて教えてください。

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当院では、「患者さんがハッピーになって帰れる治療をめざす」を基本姿勢としています。これは開業から15年間変わっていません。そのために大切にしているのは、できるだけ痛みの少ない治療を心がけること、そして患者さん自身の歯が長持ちするように、歯を極力削りすぎない方法を模索することです。一般的に歯は、削れば削るほどヒビが入りやすくなります。歯にヒビが入ればその分、虫歯へと進行するリスクも高まるので、治療中の歯へのダメージは極力抑える必要があるんです。歯を削る量が少なければ麻酔が不要な場合もありますし、結果として治療の痛みを軽減することにもつながると考えています。また、治療の前後にはできるだけ口内の写真を撮り、画像をお見せしながら説明しています。ご自身で確認すると、やはり説得力があると思うんです。「自分がなぜ今まで虫歯になりやすかったのかわかった」と納得していただけたら、とてもうれしいですね。

診療や趣味の活動など、これからやってみたいこと、これからも続けていきたいことをお聞かせください。

診療に関しては、矯正についてさらに勉強して、マウスピース型装置による矯正にも取り組みたいと思っています。その他の治療についても常に新しい情報を入手し続け、なるべく削らず、神経を取らず、患者さんが自身の歯を残し続けられるような治療を実現していきたいですね。趣味に関しては、朝日や黄昏、海の風景を撮影するのが楽しいです。朝日を浴びることは体内時計を整えることにつながるといわれていますし、陽の光を見るとセロトニンの分泌が促進されて幸福感が得られるとも。そういった環境で撮った写真を仲間内のSNSにアップしているので、ご覧になった方とハッピーな気分を共有できたら良いなと思っています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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今後も、一生涯自分の歯で噛むためのサポートを続けながら、その先にある「なぜ噛みしめてしまうのか」というところまで突き詰めたいですね。前述のとおり、糖分の過剰摂取が噛みしめを引き起こす可能性もありますので、皆さんの食生活の改善についてもアドバイスしていけたらと思っています。また、噛みしめは肩凝りや片頭痛の一因にもなり得るといわれますし、メタボリック・ドミノといって、虫歯や歯周病など口内の問題がドミノ倒しのように生活習慣病や感染症へと進行していくことも知られています。このように、お口の健康は全身の健康と密接に関係しており、「歯の命を大切にすることは、その人の命を大切にすること」といっても過言ではありません。そういったことも踏まえた上で、症状を抑えるだけでなく原因を解決できるような歯科診療をめざしたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

矯正/55万円~、ハイブリッドインレー/3万8500円~

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