井上哲院長の独自取材記事

いのうえ歯科クリニック

(新潟市西区／新潟大学前駅)

最終更新日：2022/04/15

新潟大学前駅から徒歩15分に位置する「いのうえ歯科クリニック」は歯科・矯正歯科・小児歯科・歯科口腔外科を標榜する歯科医院。爽やかな笑顔と柔らかい口調で迎えるのは院長の井上哲先生だ。井上院長は1999年に日本歯科大学新潟生命歯学部を卒業後、新潟市東区にある「ふなえ歯科医院」で経験を積み、2002年に同院を開業。義歯の作製などの一般歯科やインプラント治療、ホワイトニングなどにも熱心に取り組むほか、月1回矯正歯科を専門とする歯科医師を招き、矯正歯科も行うなど幅広い診療に地域に根差した歯科医療を提供する。今回は井上院長に同院開業までの経緯や診療で大切にしていること、今後の展望などについて語ってもらった。

（取材日2022年3月3日）

幅広い年齢層の患者が受診
患者に寄り添った医療を提供するために
人とのつながりを大切に地域密着の歯科医院をめざす

幅広い年齢層の患者が受診

まずはこちらの開業の経緯について教えてください。

もともと、いずれは開業したいという思いを持って歯学部に入学したのですが、本来は卒業後大学に残って、もう少し勉強してから開業するつもりでした。しかし、私が大学2年生の頃に父が他界。母に迷惑をかけたくないという思いが先行し、卒業後はなるべく早く開業しようと考えるようになったんです。実際、大学卒業後は「ふなえ歯科医院」に3年ほど勤務したあと、当院を開業しています。「ふなえ歯科医院」で過ごした3年間は、先生やスタッフ、患者さんからさまざまなことを学ぶ貴重な時間でしたね。先生は特に面倒見がよく、患者さんとの向き合い方や経営の方針などについても、詳しく教えていただきました。

開業当初この地はどのような様子だったのでしょうか。

この地に開業を決めた理由は、周辺に歯科医院がなく、地域の方々に貢献できると考えたからです。とはいっても実は、開業した2002年当初はこの地域は閑散としていて、現在のような商業施設や住宅街もなく、栄えた雰囲気は一切なかったですね。本当に何もない場所だったので、最初の1〜2年は「本当に患者さんが来てくれるのかな？」と心配になったものです。しかし時間の経過とともに、地域もどんどん栄えてきて、患者さんも多く来てくださるようになり、うれしかったです。また数年前、当院のすぐ近くに小学校もできたので、お子さんも増えてきてよりにぎやかになったように感じます。

現在の患者層や主な主訴についてお聞かせください。

患者さんの年齢層は、0歳から高齢の方まで幅広いですね。近くに保育園や幼稚園、小学校、高等学校などもあるので、お子さんの受診も少なくありません。しかし、特に多いのは高齢の患者さんでしょうか。ご相談内容としても、歯や歯茎の痛みなどを訴える方も多いのですが、義歯のお悩みでお越しになる方が多い印象ですね。「入れ歯が合わない」「食べ物がうまく噛めない」という方が、クチコミからお越しくださることも多いようです。また新潟県は、全国の中でも虫歯率が最も少ない地域として知られており、歯に対する意識の高い方も多いため、矯正歯科やホワイトニングなどのニーズも高いです。私も診療の中で歯の大切さをお伝えできるよう、動画などの資料をうまく使いながら患者さんに興味を持っていただけるような説明をするよう心がけています。

患者に寄り添った医療を提供するために

先生からは、とても優しくやわらかい雰囲気を感じますが、診療時にはどのようなことを心がけていますか？

当院では、患者さんに寄り添った無理のない診療を大切に、地域密着の歯科医院をめざしています。患者さんは、歯科医療に「痛い」「怖い」というイメージを持つ方は少なくありません。そのため当院では患者さんの不安を解消できるよう、治療について詳しい説明を行い、患者さんの希望を伺った上で治療方針を決めていくことを大切にしています。特に麻酔をかけるときなどはどうしても痛みや恐怖が生じやすいので、患者さんにリラックスしていただけるよう、笑気ガス麻酔や表面麻酔を併用することもあります。また、ここでは診療が難しいような症例では連携病院に速やかに紹介できる体制もつくっています。あとは幅広い年齢層の患者さんがお越しになるので、スタッフにも年齢層に合わせて患者さんに寄り添った対応をするよう心がけてもらっています。キッズコーナーも用意していますので、小さなお子さんのいる保護者の方にも気軽に診療に来ていただきたいですね。

特に力を入れている診療は何ですか？

私自身は一般歯科を担当していますので、虫歯や歯周病など幅広い治療を行っています。中でも特に得意としているのは義歯の作製ですね。受診される患者さんに高齢の方が多いため件数を重ねており、最近ではクチコミを聞いて来てくださる患者さんも増えてきました。基本的には予約制でインターネットや電話などで予約いただくかたちをとっていますが、急な痛みなどのトラブルにも対応できるよう、急患の患者さんも受け入れています。あとは、月に1回矯正歯科専門の歯科医師に来てもらい、矯正歯科診療も行っています。主に子どもから大学生くらいまでの年齢の方が治療を希望されることが多いです。今は特にご希望が多く、なかなか予約が取れないのが少し申し訳ないですね。診療には歯科用CTやレーザーなどの機器も活用しています。

今後力を入れていきたい診療などはありますか。

基本的な診療コンセプトに変わりはありませんが、常に新しい挑戦を少しずつしていきたいなという思いがあります。そこで近年取り入れたのが、ホワイトニングですね。実はホワイトニング自体は以前からやっていたのですが、近年は特に歯の健康に対する意識の高い方や矯正後に受けたいという方を中心に希望される方が増えたため、自宅でできるホームホワイトニングを中心に患者さんが取り組みやすいものを取り入れ始めています。もちろん、こちらから強くお勧めすることはありませんが、患者さんが求めた際に対応できるよう、これからもさまざまな選択肢を提供できる歯科医院でありたいと思っています。

人とのつながりを大切に地域密着の歯科医院をめざす

先生自身が大切にしていることについて教えてください。

人とのつながりですね。もともと大学や地域の方々とのつながりはもちろんですが、趣味の旅行やゴルフ、バスケットボールなどを通じてさまざまな人と関わることが好きなんです。実は、私は数年前に過労で倒れてしまい、半年ほど診療ができない状態になってしまったのですが、そのときも大学や地域の先生方が変わりに当院で診療してくださり、難を逃れました。その時は、協力してくださった先生方やスタッフはもちろん、支えてくれている家族、待っていてくれる患者さんに改めて感謝しましたし、「人に恵まれているな」と感じたものです。これからも人とのご縁を大切にしながら、診療も趣味も楽しんでやっていきたいですね。

今後の展望についてお聞かせください。

今後も患者さんに寄り添った歯科医療を提供しながら、地域の皆さんの歯の健康に対する意識を向上していけたらうれしいです。最近はお子さんの受診も増えてきていますので、できるだけ虫歯にならないよう、痛くなる前から受診していただき、予防歯科の重要性などを伝えていけたらいいなと思います。子どもから大人まで、家族全員で通っていただけるような歯科医院をめざしていきたいと思いますので、どんなことでもお気軽にご相談ください。