背景や要望に合わせた治療を提案
だからこそ、医師に何でも話して
茶屋町ササセ皮フ科
(大阪市北区/大阪梅田駅)
最終更新日:2024/05/31


- 保険診療
よくある肌のトラブルとして、身近なニキビ。毛穴が詰まることで起こるものの、なぜ詰まってしまうのかはそれぞれ違うため「症状やスケジュールに合わせられることが、皮膚科で治療を受けるメリット」と話すのは「茶屋町ササセ皮フ科」の芝加奈子院長だ。自身も病院受診の際に聞きたいことが言い出せなかった経験を踏まえ、話しやすい雰囲気づくりを意識。ニキビ専用の問診票も取り入れて、患者の希望を丁寧に聞き取っている。スタッフの知識のブラッシュアップにも注力。薬の使い方や適切な量までしっかりと説明し、患者の「なりたい」に寄り添うというニキビ治療について詳しく聞いた。
(取材日2024年5月20日)
目次
工夫を凝らした問診票はスタッフのアイデア。丁寧な聞き取りと説明で、異なる背景のニキビにアプローチする
- Qニキビができる原因を教えてください。
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A
▲ニキビ治療に注力しているクリニック
シンプルに言えば、ニキビの原因は毛穴詰まりです。そこから炎症を起こしてしまう場合もありますが、一般的に使う薬は、毛穴詰まりを解消するためのものです。ただし、毛穴詰まりを起こすまでの背景は一人ひとり違いますよね。例えば、スキンケアの方法が間違っている方もいれば、生理前の皮脂分泌が過剰なときだけ出る方もいますし、職場で空調が当たる席に移動し、肌が乾燥したことが原因になる方もいます。また、40代・50代で皮脂の分泌が少なくなったのを補おうとしてバランスが崩れ、ニキビが出ることもあります。ニキビは決して若い世代だけの疾患ではないのです。
- Q皮膚科でニキビ治療を受けるメリットは何でしょうか。
-
A
▲ニキビ治療は背景に合わせた治療選択が大切だ、と話す院長
ニキビは「尋常性ざ瘡」という疾患で、皮膚科で治療が受けられるものだという認識が、最近は浸透してきているように感じます。先ほどの話とつながりますが、それぞれ背景が違う中で起こったニキビに対し、どんな薬をどれくらい使うか、肌のコンディションや生活スタイルに合わせた選択肢を提供できることが、一番のメリットです。また「成人式までにきれいにしたい」「結婚式で背中の開くドレスを着るからそれまでに」というスケジュールのご希望がある方もいらっしゃいますので、できるかぎり希望のタイミングに合わせられるような治療を検討することも、皮膚科の役割だと思います。
- Qニキビ治療の種類や方法を教えてください。
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A
▲幅広い治療法を用意し、患者のニーズに応える
まず使用するのは、毛穴詰まりの解消を図る塗り薬です。炎症が強い場合は内服薬を出したり、ビタミン剤、漢方などを併用したりすることもあります。何度も繰り返している、色素沈着になっている、妊娠を希望しているなど、状態によって薬の選択や組み合わせを適宜変えていきます。また、膿を出す「面皰圧出」や、「光線療法」なども保険の範囲内で可能です。「ニキビはすぐに治る」と思っている方も多いのですが、毛穴詰まりはすぐに改善するわけではありません。痕が残るのを防いだり新しくできるニキビを減らしたりといったこともつながりますので、少なくとも3ヵ月は治療を続けてほしいと初回にお伝えするようにしています。
- Qここならではのニキビ治療に関する取り組みはありますか?
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A
▲スタッフと連携し、治療の質向上をめざす
梅田という土地柄なのか、ニキビの相談で来られる方が多いので、スタッフ全員の知識の底上げの場として、勉強会をしています。製薬会社の方から薬に関する情報を詳しく聞いているので、患者さんの窓口である受付のスタッフも、スムーズに対応してくれています。また、スタッフの発案で、ニキビ専用の問診票を作成しました。スキンケアの方法や普段の生活を振り返ってもらうもので、診察室に入ってから一つ一つ思い出すよりも待合いでゆっくり書くほうが効率的ですよね。使っている薬も、ふたの色や形状しか覚えていないことも多いですから、ひと目でわかるようにカラー写真を載せていることもポイントです。
- Qニキビの相談を考えている方に伝えたいことはありますか?
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A
▲何でも相談できる場として、気軽に訪れられる空間を大切にしてる
いざ診察になると緊張して言えなくなってしまう方もいらっしゃいますが、しっかり要望を伝えていただいたほうが治療計画が立てやすいんです。そのために話しやすい雰囲気づくりを心がけているので「結婚式の前撮りがあるので、この日までに改善したい」など、どんどん言っていただければと思います。また、薬は塗りすぎると乾燥やかぶれなど、悪化の一因になることもあるので、使い方や量、塗る範囲まで、丁寧にご説明するようにしています。わからないことや不安なことも、気軽に相談していただきたいですね。