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中村 雄大 院長の独自取材記事

なかむら耳鼻咽喉科

(座間市/南林間駅)

最終更新日:2021/10/12

中村雄大院長 なかむら耳鼻咽喉科 main

小田急江ノ島線の南林間駅から歩いて20分ほどの住宅街にある「なかむら耳鼻咽喉科」。天井が高い吹き抜けの待合室は開放的で明るく、リラックスできる雰囲気だ。院長の中村雄大(なかむら・かつひろ)先生は、丁寧でわかりやすい説明と、正確な審査・診療をモットーに、すべての人に優しい診療をしたいと話す。取材に対しても、言葉を選び、優しい口調で応じてくれ、患者に対する真摯な姿勢がうかがえる。「春先は特に花粉症の患者さんが多いのですが、私自身も花粉症を発症した経験があるので、そのつらさがよくわかります」という。そんな中村院長に、クリニックの特徴や治療への取り組み、さらには休日の過ごし方まで、たっぷりと語ってもらった。

(取材日2018年3月27日)

優しい診療をモットーにした、来院しやすい院内環境

天井が高くて開放感があり、驚きました。

中村雄大院長 なかむら耳鼻咽喉科1

夏は窓を少し開けておくと風が抜けて、とても気持ちがいいですよ。医院は行きたくない場所のトップ10に入ると思いますから、なるべく入りやすく来院しやすい環境にしたかったのです。当院は受付も診察室も2階ですが、ベビーカーや車いすの方でも来院しやすいように、エレベーターを設置しています。もちろんバリアフリー対応ですし、待合室やトイレも広めにつくりました。お子さん連れの方でも安心してお待ちいただけるよう、キッズスペースも設けています。小さなお子さんからお年寄りまで、すべての年齢層、どなたでも来やすいようにしたつもりです。近くに障害者の施設、作業所があるのですが、そこから車いすで来られる方もいるんですよ。

先生が耳鼻咽喉科の医師になられた理由を教えてください。

私の実家は農業をしていて、野菜も作っていましたが、養豚もしていたんです。当院のシンボルマークが子ブタなのは、それが由来です。小さい頃から生き物に囲まれていたので、生物系に興味があり、医療の道に進みました。両親は家業を継がせるつもりはなく、好きな道を選べばいいという方針でしたが、医者になりたいと言うとさすがに驚いていましたね(笑)。医学部に進んだ時から、いずれは開業しようと考えていました。けれども手術がしたかったので、内科ではなく外科系に進みたかったのです。最終的に耳鼻咽喉科を選んだのは、開業医でも手術ができる科だったからです。

どういった患者さんが多いのでしょう。

中村雄大院長 なかむら耳鼻咽喉科2

この周辺は40年ほど前に住宅地として開拓されたので、その当時に越してこられた方、そしてそのお子さん世代が住んでいらっしゃいます。ですから年齢層は幅広いですが、開業時に比べると患者さんの高齢化は実感しますね。症状では、耳が痛い、鼻水が止まらない、めまいがするなど、本当にさまざまです。患者さんは何かお困りの点があって来院されるわけですから、そのポイントがどこなのかを見つけて、よい方向に向かうよう提案をして差し上げたい。ですから患者さんが満足して安心できる、丁寧でわかりやすい説明、正確な診察、診療を心がけています。アレルギー性鼻炎、花粉症をはじめとした耳・鼻・喉の診断・治療を行っていますが、春先は花粉症の患者さんが圧倒的に多いです。ですから、シーズン前には予防として免疫治療も行っています。

アレルゲン免疫療法とレーザー治療で症状を未然に緩和

花粉症には、どのような治療があるのでしょう。

中村雄大院長 なかむら耳鼻咽喉科3

当院では、アレルゲン免疫療法とレーザー治療を行っています。アレルゲン免疫療法は、アレルギー反応の原因となっているアレルゲンを少量ずつ投与して免疫をつけ、アレルギー反応を起こしにくくする治療で、皮下免疫療法と舌下免疫療法の2種類があります。皮下免疫療法は注射による治療で、定期的にアレルゲンエキスを皮下注射します。当院では、スギ花粉とハウスダストにアレルギー反応がある方へ行っています。舌下免疫療法は、アレルゲンを含む治療薬を舌の下に投与する治療法で、数年前に解禁された治療法です。ダニやスギ花粉のアレルギーに対する治療として有効とされており、対象は12歳以上の方になります。

皮下免疫療法と舌下免疫療法、効果に違いはありますか?

効果という点では、それほど違いはありません。皮下免疫療法は注射による治療ですから、通院していただくことになります。最初の1年目は毎週来院してもらうことになりますが、その後は注射の頻度が減り月に1回程度になります。また、ご自宅で何かするということもありません。一方、舌下免疫療法は、薬の処方以外は通院の必要はありませんし、注射を打たないので痛い思いをすることもありません。ただし、ご自宅で治療薬を服用していただくことになりますので、ご本人に責任を持ってもらうところが多いのです。いずれも少量ずつアレルゲンエキスを投与するため、長期間の治療になります。ですから患者さんのライフスタイルなどに合わせて、続けやすい治療法を選んでいただきます。

ではレーザー治療は、どのようなことをするのですか?

中村雄大院長 なかむら耳鼻咽喉科4

アレルギー性鼻炎に対して、炭酸ガスレーザーで鼻の粘膜を焼く治療です。鼻の中の粘膜をレーザー光を使って焼くことで、主に鼻の詰まりに対しての効果が期待できます。治療直後は鼻水が出やすくなったり鼻が詰まったりしますが、4~5日くらいで症状は落ち着きます。スギの花粉症に対して行う場合、治療の時期は12月から1月末まで。スギは2月ぐらいから花粉が飛び始めて鼻粘膜の反応が起こるので、その前に行うのです。効果は個人差があって、1回の治療で2~3年効果が持続する場合もあれば数ヵ月で元に戻る場合もあります。レーザー治療を導入している診療所はそれほど多くないので、毎年治療に来る方も少なくありません。ただ、小さいお子さんの場合、お鼻が小さいので処置ができない場合もあります。中学生くらいであれば可能ですが、個人差がありますのでご相談ください。

自身の経験を生かし、患者主体の治療を提供したい

お忙しい毎日だと思いますが、休日はどのようにお過ごしですか?

中村雄大院長 なかむら耳鼻咽喉科5

休日の日課は、家族の食事を作ること(笑)。木曜の休診日は、子どものお弁当も作っています。男の子2人と女の子1人なのですが、男の子は「ご飯の上にお肉が乗っていると良い」と言うので鶏の照り焼きを作って乗せたり、女の子にはちょっと彩りを考えてかわいくしてみたり。家庭料理ですけれど、料理をするのが好きなんです。買い出しに行って材料を準備して、食事を出す時間を逆算して……という、一連の流れを考えるのも楽しいんです。片付けも洗い物も、すべてします。私は趣味で楽しんでいますし、普段から子育てや家事で頑張ってもらっている妻に休んでもらえるし、買い出しには2人で行くので夫婦の時間としても貴重なんですよ。

印象に残るエピソードがあれば、お聞かせください。

実は私自身も花粉症なのですが、発症したのが医師になるための国家試験の直前だったのです。私たち世代の国家試験は4月の始めで、発症したのが3月。試験勉強をしなければいけなかったのですが、当時の薬は昔ながらの抗ヒスタミン剤で、飲んだらバタンと寝ちゃうくらいの(笑)強烈なものだったので、家で寝ているしかなくて。それでも何とか試験には受かって医師になることができました。振り返れば最悪な経験でしたが、それは今、生かされていると思います。その時のつらい思いが今でも残っているので、臨床試験があるたびに参加して治験で試してきましたし、今でも新しい薬や治療法が認可されると必ず自分で使って、感覚や効果を確認するようにしています。当時に比べればはるかに良い薬があるのは実感していますから、それを患者さんにも伝えていきたいですね。

花粉症の患者さんの気持ちが、手に取るようにわかるのですね。

中村雄大院長 なかむら耳鼻咽喉科6

はい。薬だけに頼るのは良くありませんが、我慢して日常生活がつらくなるくらいなら、適正な薬を飲んで少しでも早く改善していただきたいです。現代人の4割くらいはスギの花粉症に代表されるような、アレルギー体質だといわれています。今はアレルギーに対する市販薬も多くなっていますが、やはりそれでは改善しない方も多いのです。ですからわれわれのところに来ていただいて、作戦を一緒に立てましょう。使う薬や飲み始めるタイミングなどが合えば、嘘のように症状が楽になるという方は決して少なくありません。「お薬ってこんなに効くものなの?」ということを一度でも実感してもらえると作戦成功です(笑)。私自身が花粉症で悩んでいたけれど、今はこうして楽に過ごせているという現実がありますから、ぜひ早めにご相談いただきたいですね。

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