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佐藤 孝之 院長、佐藤 良子 副院長の独自取材記事

佐藤内科

(桑名市/桑名駅)

最終更新日:2019/08/28

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南欧の邸宅を思わせるような外観の「佐藤内科」。アプローチにはれんがが敷き詰められ、両側に緑や季節の花々があふれる。佐藤孝之院長と佐藤良子(よしこ)副院長は、ともに内科の医師で、特に膠原病、リウマチの診療については30年以上の経験を持つ。膠原病はさまざまな部位に症状が出るもので診断が難しいとされるが、じっくり話を聞き、精神面も含めて全身を診る診療を心がける。「病院を転々とする前に、早めに来ていただければ」と両先生。地域に専門の医師が少ないだけに「気軽に行ける開業医として、何でも相談してほしい」とも。穏やかな佐藤院長に、常ににこにこと優しい語り口の良子副院長。何でも受け止めてくれそうな2人に、病気や治療、また診療スタイルについてなど話を聞いた。
(取材日2019年4月17日)

内科全般とともに膠原病、リウマチを専門に診る

まず開業の経緯について教えてください。

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【佐藤院長】私は開業前は桑名市民病院で内科部長を務めていたのですが、年を重ねると会議も増えて、患者さんと長く接することが難しくなります。私は内科全般と、膠原病、リウマチをメインに診ていましたが、膠原病については当時、専門の開業医が少なく患者さんの行き場がないという状況でしたので、自分が開業して受け皿になろうという思いもありました。患者さんは市内外の広範囲にわたっていらっしゃるので、利便性を考えて幹線道路が近いこの場所に2006年に開業しました。2017年に、四日市羽津医療センターで勤務していた妻が副院長として加わりました。

こちらは洋館のようなたたずまいで、院内も落ち着ける空間になっていますね。

【佐藤院長】何より患者さんにリラックスしていただけるクリニックにしたいと考えました。待合室は天井を高くして広々と、壁には私の好きな絵画を飾っています。患者さんは痛みのある方が多いので、椅子はひじ掛けつきで座り心地が良く、立ち上がりやすいように座面が少し高めのものにしました。たまに、診察でお呼びしても来られなくて、見ると、眠っている方もいます(笑)。
【良子副院長】トイレも車いすが楽に出入りできるように広くし、明るい色彩に、特に女性トイレは照明もおしゃれにして大きな鏡も備えました。「きれいすぎて、出ないわ」と冗談を言う方も(笑)。受付にあるランの花は、患者さんが育てている鉢を毎月2回持ってきてくださるんですよ。

お二人とも日本内科学会総合内科専門医であり、日本リウマチ学会リウマチ専門医でもいらっしゃいますね。

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【佐藤院長】はい、35年前に医局に入って以来ずっと膠原病に関わっています。膠原病の代表的なものがリウマチですね。当時も専門医も少なく診断が難しい病気を対象とすることにやりがいを感じましたね。
【良子副院長】当時、リウマチは治らない病気とされていて、関節破壊のために、患者さんはつらい思いをされていました。しかし、ここ十数年で良い薬ができて治療の選択肢が広がり、痛みも関節破壊も十分コントロールされ、回復に向かう方も増えました。無事、妊娠、出産をされる方もいて、それは本当にうれしいですね。

全身を診る治療を行い、話を聞いて精神的にも寄り添う

膠原病はリウマチの他、いろいろな症状があるそうですが、どのように診断されていくのでしょうか?

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【佐藤院長】膠原病には、全身性エリテマトーデス(SLE)や皮膚筋炎、強皮症などさまざまな病気があり、関節に痛みがある、熱が続く、尿にタンパクが出る、呼吸がしづらいなど症状もいろいろです。検査しても異常がない場合もあります。合併症の注意も必要で、通院のたびに、熱や咳がないか、副作用がないか確認し、患者さん自身にもどんな症状に注意すべきか、しっかり覚えてもらっています。咳があったらあったで、風邪なのか、肺炎を起こしているのか、いや、もっと重症なのかと診ていきます。当院で難しい場合は、呼吸器、整形外科、皮膚科、腎臓内科など専門の医療施設に紹介しますが、どこへ紹介するか、まさしく総合内科的に幅広い知識を持って、適切に見極めないといけません。経験は長くとも、まだまだわからないこと、考えることはいくらでもあり、つらいときもあります。

現状、どれぐらいの方が通ってこられているのですか?

【佐藤院長】内科全般を診ていますので生活習慣病などの方も来られていますが、膠原病、関節リウマチに関しては女性の割合が高いです。そして、当院では関節リウマチの患者さんは現在約1200人ぐらいで、他院からの紹介やクチコミも増えていますね。その中で、一般的な薬物治療から移行して生物学的製剤やJAK(ジャック)阻害剤など免疫関係の薬を使っている方は300人ほどです。これは開業医としては非常に多いと思います。

お二人とも、日々全力で診療されているのですね。

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【良子副院長】当院では、頭の先から爪の先まで全身を診ることを心がけており、お話を聞いていると診療時間が長くなってしまうことも。患者さんは、腱鞘炎かなと思っていたらリウマチだったり、リウマチだと思っていたらそうでなかったり、はっきりとした診断がつかず病院を転々とされている方も多くおられます。当院で診断がついて納得され、感謝されることもありますね。治療していくと痛みがとれ、熱も下がり、でもまた増悪することもあり、その繰り返しの中で患者さんは病気に対する心構えができていきます。私たちは、患者さんが精神的につらいときは寄り添いたいし、風邪をひいたときや、急変したときはすぐに診てさしあげたい。患者さんの主治医になりたいと思っていて、お話を聞く時間は大事にしているんです。

情報を取捨選択し、病気を理解することが大事

こちらにはリウマチケア専門の看護師もいらっしゃるそうですね。

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【良子副院長】はい、医師の診療時間は限られてしまうのですが、その分看護師がお話ししたり、注意点をお伝えしたりしています。患者さんも、医師より看護師のほうが話しやすい事柄もありますよね。今では看護師7人のうち5人がリウマチ専門の看護師です。こちらからは何も言っていないのですが、みんな進んで勉強してくれました。事務スタッフも長く勤めてくれている人が多く、患者さんがいつもと違った様子であればすぐに教えてくれます。また、新しく診療放射線技師も入りました。スタッフの存在は本当に大きく、助けられていますね。

これまでを振り返って、思われることや心に残っていることは?

【佐藤院長】昔、虎ノ門病院のある先生に、「医師にとって知識は良心だ」と言われました。つまり、勉強を続けて知識を取り入れていくことが患者さんへの良心となるわけですね。それは常に頭に置いています。また研修医時代に初めて担当した強皮症の患者さんも印象深く、毎日いろいろお話ししたことが心に残っています。医師になる初めの時期に、良い経験をさせていただきました。
【良子副院長】膠原病については教科書よりも、実際に患者さんに教えていただいたことのほうが非常に大きいです。多くの方を診てきた経験が今とても生かされています。院長と私は同級生なんですが、一緒に働いていたとき、彼の患者さんに対する姿勢に好感を持ちました。ベッド脇に座って患者さんに目線を合わせてお話を聞くんです。いいなと思いました(笑)。

今後についてのお話や、読者へのメッセージをいただけますか?

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【良子副院長】患者さんが病院を転々とされることは本当に心苦しいです。診療の中で、もっと早く治療していれば、と感じることは多いので、まず来ていただければ、方向性を示したりアドバイスをしたりすることができます。
【佐藤院長】副院長は勉強家で、人として安定していますね。今後も2人とも勉強を続け、第一線の情報を取り入れ診療に役立てていきたいです。今はインターネットで多くの情報が得られますが、皆さんにはそれらをちゃんと取捨選択し、「こういう病気ではこのように注意しよう」「医師にはこれを質問しよう」と自分なりに病気を知ってほしいです。通院は1~2ヵ月に1回程度なので、その間自分自身で体調管理することやセルフケアはとても重要です。そして、疾患にかかってからどのように向き合いつき合っていくかということも非常に大切です。不安を取り除き、患者さんを導くことも、医師の役割であると考えています。

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