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羽根田 高洋 院長の独自取材記事

はねだ歯科クリニック

(蕨市/蕨駅)

最終更新日:2024/08/21

羽根田高洋院長 はねだ歯科クリニック main

JR京浜東北線蕨駅から徒歩約5分にある「はねだ歯科クリニック」は今年で開院から27年。通りに面したビルの1階にある歯科医院は、大きな窓から日差しがたっぷりと入る明るい空間になっている。待合室にある水槽は患者の心をほっとさせてくれる人気の存在だ。謙虚に真摯に診療に向き合う姿勢が患者の信頼を呼び、長年通い続けている患者も多いという。そんな羽根田高洋院長に熱く語ってもらった。

(取材日2023年1月20日/更新日2024年8月5日)

健康な口の状態を維持するための診療

開院から27年を迎えられました。

羽根田高洋院長 はねだ歯科クリニック1

1997年の開院です。開院するときに「駅前」と「1階」の2点にこだわりました。「駅前」は、どのくらいの患者さんが電車を利用して他地域から来院してくださるか、ということを自分の診療の実力を見る指標にしようと思ったからです。実際に東京や他地域からいらっしゃる患者さんもおられるので、ここで開業して良かったと思っています。患者さんは本当に良い方が多く、患者さんとの信頼関係を大切にやってきたので、長く通われている患者さんには、感謝とともに重責も感じております。月日がたつに連れて高齢の患者さんも多くなりましたが、近年は心身ともに疲れきっているような若い世代の人も多いので心配しています。口腔内の環境が良くなって、患者さんのさらなる飛躍につながることを期待して診療にあたっており、後日吉報を受けると何よりうれしいですね。

こちらでの診療の流れを教えてください。

健康な歯をできるだけ長く維持するために、体や口腔内の状態を把握することから始めます。口腔内環境を整えるためには自宅でのホームケアとともに、歯科医院でのプロフェッショナルケアも重要です。しかしそれだけでは良好な予後が得られない方が多いのも事実です。食生活、仕事環境、ストレスなどは患者さんごとに異なります。そのため、画像診断や姿勢などから口腔内の癖や過去の治療歴を読み取ります。大切なことは、平均寿命まであとどれくらいか考えること。人生の中でも50歳が健康を考える節目。常に5年、10年先の状態を読み、治療を進めます。エビデンスに基づく治療に加え、噛み合わせの治療も包括的に取り入れています。「力」のバランスを診ていくことが大切で、それが噛み合わせの治療につながります。できるだけシンメトリーに、美しく栄えある歯科医療を心がけ、その先にある健康を享受していただきたいですね。

診療で大切にされていることは何ですか?

羽根田高洋院長 はねだ歯科クリニック2

まず、適切な診断をすることが一番大切です。決してただ診断名をつけることではありません。今の状態を検査で把握することではなく、現状に至る治療歴の考察と今後の予測、解剖学的特徴、食生活等の生活習慣、左右差などを考慮し、原因の要素をなるべく多く挙げ、それらを一つずつ解決していくことです。例えば、右の歯や歯茎が痛くても、根本の原因は左側の噛み合わせというケースは実に多いのです。患者さんの中には口腔内にいろんな問題がある方、治療の先が読みづらく治療のゴール設定が難しい方も多くいらっしゃいます。

人の役に立ち、頑張れることが何より幸せ

歯科治療は処置をすれば良いというものではないともおっしゃっていますね。

羽根田高洋院長 はねだ歯科クリニック3

あくまでも状況によりますが、患者さんが痛みも何も感じていない無症状の虫歯に対して、虫歯は自然治癒しないからひどくなる前にしておこうと治療するケースが多いんです。その時は簡単な処置で終わったように見えますが、それが後々噛み合わせに影響し口腔内環境を悪化させることもあります。歯そのものだけでなく、歯周病や顎関節など歯科治療の対象はさまざまですから、長い人生、歯科治療をまったくしない人はほとんどいらっしゃらないでしょう。何らかの処置をする時、若い方なら10年先くらいを見通すことは可能ですが20年30年先となると難しくなります。自分の治療・処置が完璧だと思っていると痛い目を見ることもありますから、常に謙虚に治療・処置に向かう姿勢が肝心です。

こちらにも転院されてくる患者さんは多いのですか?

そうですね。時には他院の治療でとても難しい状況に陥った患者さんが来院されることもあります。私を信頼して来てくださったわけですから、全力で取り組む以外にはありません。前の担当医を非難・批評する時間はなく、どうしよう、何とかしなければ、とただ必死になるだけです。すでに狭まってしまった治療の選択肢の中で適切な処置の判断を迫られるわけですが、自分の逃げ道はつくりたくないし言い訳もしたくありません。ご期待に沿えなければ、自分を情けないと思うだけです。何とか問題点を見つけ出し、答えを出して真摯に向き合うだけです。歯科の場合、例えば歯を抜いた後に、同じ天然歯を植えることはできません。必ず人工物と置き換えることになります。治療は終了しただけで、その時点から治療結果を長持ちさせ、また新たな健康を維持する取り組みが始まるわけです。

印象に残る患者さんとのエピソードはありますか?

羽根田高洋院長 はねだ歯科クリニック4

開業して27年もたつと、高齢や病気のため亡くなられる方もいますが、亡くなる少し前に、当院へ特に処置はないのに来院される方もいらっしゃいます。そのうち一人の方はもう来ることができなくなり、ご自宅まで伺いました。往診というほどではないけれど、顔を見に。言葉がなくても、顔を見れば「ああ、感謝していただいていたんだな」というのがわかるんですね。そんな出来事が、日々の診療の励みになっています。スタッフ皆の患者さんへの「想い」が、「信頼」につながると確信しております。

謙虚に真摯に日々の診療に向き合う

患者さんとの信頼関係を築くためのコツのようなものはありますか?

羽根田高洋院長 はねだ歯科クリニック5

それは永遠のテーマではないでしょうか。ただ日々謙虚に、真摯に対応し続けた結果、信頼していただけたということだと思っています。歯科だけでなくどんな仕事でも謙虚さは大切だと思います。自分が完璧ではない、まだまだ学ぶことが多い発展途上の人間であることを自覚していれば、何事にも謙虚になれるはず。歯は一度削れば二度と元に戻りませんから、お口の中を良い状態に保ち次の治療に進ませないことが、患者さんの歯を長持ちさせる秘訣です。機器はあくまでもツールですし、最新鋭の機器が絶対必要な治療は一体どのくらいあるのでしょうか。真摯に治療に向き合う姿勢こそが大切だと考えています。

患者さんに合わせた治療が大切なのですね。

治療において、まずご本人が満足することが大切で、それが長く続くことが大切です。すぐには思うような状態にならない時もあります。そんな時は、焦らず少しずつ頑張りましょうとお伝えしています。以前は、最初の治療計画を意識して進めていたのですが、20年近くの経験を経てそれは状態に応じて変えるものだと学びました。今はご本人と一緒に状態を見て確認し、治療を進めています。患者さんには一生自分のお口を大切に使っていただきたいので、食事が楽しくなったと、よりすてきな笑顔で喜んでいただければ本当にうれしく思います。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

羽根田高洋院長 はねだ歯科クリニック6

女性の健康のターニングポイントは、だいたい35歳から始まります。口腔内を含めて自分の身体と向き合い、いつもと違うことがあれば体調を気遣ってほしいですね。自身のことは本人が一番よくわかるので、ちょっと違和感があるなどの感覚がとても大事。一過性のものであれば身体を休めてもらえばいいですが、続くような場合は調整が必要です。医師や歯科医師の治療が必要なときもあれば、日頃のケアで対応できることもあります。歯科で言えば、歯を大事に使っていくことや正しい治療によって、歯周病などから組織を守ることができます。個人差があるので他人と比較せずに、自分のベストに持っていくためのアドバイスを受けてほしいと思います。お口や身体の状態は、良いか悪いかの判断ではなく、年齢と共に変化にどう対応していくかです。食生活をはじめとする生活習慣を充実させて、健やかなクオリティライフをお過ごしください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療(1本)/31万円~、ホワイトニング(初回)/2万2000円

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