福田 智之 院長の独自取材記事
福田歯科クリニック
(長岡京市/長岡天神駅)
最終更新日:2026/06/24
長岡京市で開業して間もなく20年。「福田歯科クリニック」には、開業当初から通う患者が子どもや孫を連れて来院することも少なくない。そうした地域とのつながりの中で、小児歯科にも注力するようになったという。福田智之院長に、予防を大切にする診療への思いの他、機能性と審美性の両立をめざす治療や患者との向き合い方などについて、幅広く聞いた。
(取材日2026年6月1日)
親子で通える歯科医院として、予防に注力
小児歯科ではどのような診療が多いのでしょうか。

この地域はお子さんの口腔ケアへの関心が高い保護者が多く、予防を目的とした定期検診で来院されるケースが多いですね。虫歯治療が必要なお子さんはそれほど多くなく、仮に虫歯が見つかっても初期の段階で受診されることがほとんどです。受診される年齢は乳歯が生えそろう頃から小学生まで幅広く、親子で継続的に通ってくださるご家庭も少なくありません。また、歯並びについてご相談をいただくこともあります。私がお口の状態を確認し、本格的な矯正治療が必要だと判断した場合は、矯正治療を専門とする歯科医師をご紹介しています。
お子さんの予防歯科では、どのような指導をされていますか。
当院には複数の歯科衛生士が在籍しており、歯磨きの方法だけでなく、食生活についてもアドバイスしています。もちろん保護者による仕上げ磨きは大切ですが、毎日の生活習慣もお口の健康に大きく関わりますからね。また、キシリトールを取り入れることもご提案しています。食後すぐに歯磨きができない場合には、キシリトール入りのガムを活用する方法もあります。歯科医院でご紹介しているキシリトールガムは噛み応えがあり、私自身も子どもに試してみた経験から、よく噛む習慣を身につけるきっかけの一つになるのではないかと感じています。さらに、定期的なフッ素塗布も行っています。地域の小学校ではフッ化物洗口が実施されていますので、それに加えて歯科医院で定期的なケアを受けていただくことで、虫歯の予防や早期発見につなげていければと考えています。
小児歯科診療で大切にされていることは何でしょうか。

不安をできるだけ和らげることですね。例えば、治療器具が目につかないようにしたり、これから何をするのかをわかりやすく伝えたりと、お子さんが怖がらずに診療を受けられる環境づくりを心がけています。また、4歳頃以降のお子さんであれば、基本的には保護者と離れて一人で診療室に入ってもらうようにしています。これも少しずつ歯科医院に慣れ、自分自身で治療や予防に向き合えるようになってほしいという思いがあるからです。治療が必要な場合には、できるだけ負担を軽減できるよう配慮しています。例えば、麻酔を行う際は細い針を使用したり、麻酔液をゆっくり注入できる機器を活用したりしています。また、お子さんの場合は必要以上にしびれが強くならないよう、年齢や症状に応じて麻酔の方法も工夫しています。当院には子育て経験のあるスタッフも多く在籍しているので、お子さん一人ひとりの様子を見ながら対応できることも強みの一つですね。
見た目と機能の両面を考えた複数の選択肢を提案
ホワイトニングで来院される患者さんも多いそうですね。

そうですね。若い方はもちろんですが、40代以降の方からのご相談も多いですね。歯の色は加齢とともに変化していくため、「以前より歯の色が気になるようになった」と来院される50代・60代の方も少なくありません。歯科医院で行うホワイトニングは、歯科医師や歯科衛生士の管理のもとで進められるため、お口の状態を確認しながら施術できることが特徴です。また、ご自身で行うセルフホワイトニングとは使用できる薬剤や施術方法が異なるため、短期間で色調の変化が見込めます。ホワイトニングでは施術後に一時的な知覚過敏のような症状が出ることがありますが、当院では刺激に配慮したホワイトニングシステムを導入しています。もちろん感じ方には個人差がありますので、患者さんの負担に配慮しながら進められるよう努めています。
他にも注力されている治療はありますか。
自由診療では、セラミックを用いた補綴治療にも力を入れています。実は私自身、学生時代に虫歯が多く、歯科医院で治療を受けて金属の詰め物やかぶせ物をいくつも入れていました。しかし、年月がたつうちに再び虫歯になったり、詰め物の下に虫歯ができたりした経験があったんです。そこで、自分の歯を長く維持することを考え、歯科医院を受診し、セラミックへ入れ替えました。そうした経験もあって、現在は患者さんの選択肢の一つとしてセラミック治療をご提案しています。近年は保険診療でも白い素材を使用できる範囲が広がっていますが、患者さんのご希望やお口の状態によってはセラミックが適している場合もあります。特にジルコニアは、強度に配慮しながら自然な見た目もめざせる素材として広く用いられています。それぞれの治療法に特徴がありますので、メリットや注意点を丁寧にご説明した上で、納得して選んでいただくことを大切にしています。
接着ブリッジも取り扱っておられますね。

はい。歯を1本失った場合の治療法には、入れ歯やインプラントなどさまざまな選択肢がありますが、その一つとして接着ブリッジもご提案しています。接着ブリッジは、通常は麻酔を必要としない治療で、隣の歯を削る量も少なく抑えられるのが特徴です。私はインプラントも有力な選択肢の一つだと考えていますが、手術に抵抗がある方や、費用面で慎重に検討したいという方もいらっしゃいます。そうした場合に、接着ブリッジをご提案することがあります。また、一度接着ブリッジで経過を見て、その後必要に応じてインプラントを検討することもできます。将来的な治療の選択肢を残しやすい点も特徴ですね。近年はジルコニアなど材料の進歩によって、接着ブリッジの適応範囲も広がってきました。症例によって異なりますが、短期間で治療を進められるケースも多いため、仕事や家事で忙しい方にとっても有用な選択肢の一つになるのではないでしょうか。
開業以来、たゆまず学び続け、地域医療に貢献
患者さんに接する際に大切にされていることはなんでしょうか。

一方的に治療方針を決めるのではなく、できるだけ複数の選択肢をご提示し、その中から患者さんご自身に選んでいただくことです。例えば歯を失った場合でも、インプラントだけでなく、入れ歯や接着ブリッジなどさまざまな方法がありますので、それぞれの特徴をご説明した上で、ご希望やライフスタイルに合った治療法を一緒に考えていきます。また、私自身がすべてを抱え込むのではなく、難症例については口腔外科や根管治療など各分野の専門家と連携し、患者さんにとってより良い選択につながるよう努めています。地域のかかりつけ歯科医として、まずは私が窓口となり、必要に応じて専門的な治療へつなげていくことも大切な役割だと考えています。
診療と並行して、今も積極的に学び続けているそうですね。
はい。私は以前から学ぶことが好きで、今でも定期的に講習や勉強会に参加しています。若い先生方と一緒に学ぶ機会も多く、とても良い刺激になりますね。近年はインプラント治療だけでなく、歯周病治療についても改めて学び直しています。特に最近は、スウェーデンで学んだ歯周病治療の考え方を取り入れている先生のもとで研鑽を積み、歯を抜かずに残すための治療について勉強しています。インプラントは有力な治療法の一つですが、まずは患者さん自身の歯をできるだけ長く維持することが大切だと考えていますので、新しい知見も取り入れながら、より良い診療につなげていきたいと思っています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

2007年に開業して以来、病気で診療を休んだことはありません。患者さんにご迷惑をおかけしないよう、健康管理には特に気をつけています。今後も無理に規模を広げるのではなく、現在通ってくださっている患者さんや、ご紹介で来院された方とのご縁を大切にしながら診療を続けていきたいですね。治療が終わった後も定期的なメンテナンスを通じて長くお付き合いができることは、歯科医師として大きなやりがいでもあります。お子さんからご高齢の方まで、気軽に相談できる存在であり続けられるよう努めていきたいと思っています。30周年を一つの目標に、地域のかかりつけ歯科医として長く皆さんのお役に立てればうれしいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはオフィスホワイトニング/1万5400円~、ホームホワイトニング/3万1900円~、セラミッククラウン/14万3000円、ジルコニアクラウン(前歯)/16万5000円、インプラント治療/52万8000円~、ジルコニアを用いた接着ブリッジ/28万6000円

