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清水 哲郎 院長の独自取材記事

清水歯科医院

(横浜市港北区/大倉山駅)

最終更新日:2021/10/12

清水哲郎院長 清水歯科医院 main

東横線大倉山駅から徒歩1分。ギリシャ風のビルの2階に「清水歯科医院」はある。どことなく懐かしさを感じさせる入口を入ると、まるで自宅のリビングにいるようなくつろぎやすい待合室がある。昔からの患者が足しげく通うのもうなずける。院長の清水哲郎先生は、外来の診療に加えて訪問診療にも力を入れる歯科医師だ。高齢者に対する摂食嚥下の指導にも携わっている。「患者さんがいつまでも自分の歯で噛めて、笑顔でいられること」をモットーとし、歯科からめざせる健康を多くの患者に伝えている。歯科治療は人と人との出会いだと捉え、患者とのコミュニケーションを重視した治療を忘れることはない。診療から今後の展望に至るまで、さまざまな視点から話を聞いた。

(取材日2019年3月14日)

気持ちでつなげる診療が、多くの患者の心をつかむ

大倉山の地で長く開業されているそうですね。

清水哲郎院長 清水歯科医院1

1989年に開業したので、かれこれ30年になります。開業当時、大倉山はギリシャのアテネ市にあるエルム通りと姉妹提携を結び、一帯の建物をギリシャ風の建築で統一するなど活気がありました。今でも当院の前の通りは『エルム通り』と呼ばれているんですよ。患者さんは昔から通ってくださっている方がほとんどで、シニアから高齢の患者さんが多いですが、最近は若い女性の方もいらっしゃっていますね。ホームページを見て通ってきてくださる方や、以前通っていくださった方で引っ越しても電車を乗り継いで来てくださる方もいて、本当にありがたいですね。

30年間治療を続けてこられた理由はどこにあるとお考えですか?

患者さんが、いつまでも自分の歯で噛めて、笑顔でいられることをモットーに治療をしてきたことでしょうか。生涯自分の歯を大切にしてほしいと思っているんです。現在はそのおかげか、自分の歯をしっかり治療したいという方や、定期的に通ってくださる方に主に来ていただいておりますね。混雑して患者さんを待たせてしまうことがあっても、時間があるときは患者さんとできるだけ話をするなど、患者さんの顔を見て、心を見て、気持ちでつなげる診療を続けてきたからだと思います。

きっと患者さんも居心地が良いのでしょうね。

清水哲郎院長 清水歯科医院2

患者さんが過ごしやすいような雰囲気で治療を受けられるように心がけていますし、昔から通われている方はなじみやすい雰囲気なのでしょうね(笑)。今は高齢化社会で、男性の平均寿命は81歳、女性は87歳といわれています。昔であれば、60代、70代で亡くなっていた方が、医療も進んで皆さん長生きし、今度は認知症など、昔とは別の問題が表面化するようになりました。当院では皆さんが元気でいられる時間を少しでも長くできるよう、噛む力、飲み込む力、笑う力を伝えて、治療だけではない歯科医院に来る意義を見出してあげたいと思っています。

口腔機能が維持できてこそ、歯科治療が成り立つ

こちらでは訪問診療にも力を入れているそうですね。

清水哲郎院長 清水歯科医院3

きっかけは、知り合いの先生が「高齢化とともに今後訪問診療がますます必要になる」と話していて、確かにそうだと思ったからです。自分と一緒に患者さんも年を取るのですから、来てくださっている患者さんが来られなくなったらどうするのか、年齢や経験を重ねた今だからこそできる診療があるのではないかと思いました。現在歯科医師と歯科衛生士、運転手の3人でチームを組み、患者さん宅を定期的に訪問して、口腔衛生の指導やケア、口腔機能訓練など、患者さんのQOLを上げる治療を行っています。訪問診療は歯の治療だけではなく、その方の生活に入って治療を行うので、患者さんの性格や家庭環境を知り、家族も巻き込んで診療を行わないとうまくいかないですね。

摂食嚥下指導を取り入れたのも、訪問診療がきっかけだったのでしょうか。

そうですね。飲みにくい、むせるといった症状が起こる摂食嚥下障害がある方の指導をしています。以前は摂食嚥下というと、医科で入院していた人たちの退院後のために、言語聴覚士が携わってリハビリテーションを行っていました。ところが入院中はリハビリができても、退院すると途切れてしまい、結局噛めなくなってしまうということが多く、訪問診療の場で摂食嚥下の治療が必要だと痛切に感じました。今では高齢者の食事中の咳き込みなども含めて、『摂食嚥下障害』として診ています。まだまだ一般の人たちには知れ渡っていない言葉ですし、入れ歯や虫歯の治療と違い目に見える治療ではありませんが、本来は口腔機能をきちんと維持できてこそ、入れ歯や虫歯の治療が生きてくるものなのです。

「噛む」ことは大事なのですね。

食べ物は、口に運び、噛んで、飲み込むという一連の動きに加え、目で認識してにおいを嗅ぐなど、多くの行為とつながっています。また、口をしっかり閉じて噛まないと食べ物がこぼれてしまいますし、舌がうまく動いて食べ物を歯の間に入れないと噛むことができません。年を取ってしゃべらなくなったり噛まなくなったりすると、口腔内や周辺の筋肉が衰え、普通なら1センチ以上、口から外に舌をつき出せるのが、できなくなってしまいます。嚥下反応も弱まるので、誤嚥性肺炎も起こしやすくなります。このように口腔機能が衰えることをオーラルフレイルと言います。今オーラルフレイル予防が盛んに言われていますが、口腔内のオーラルフレイルは全身に影響し、低栄養を招いて筋肉が痩せてしまうなど、体のさまざまな場所に連鎖反応を起こしてしまいます。

先生が患者さんと接する際、心がけていることは何ですか?

清水哲郎院長 清水歯科医院4

患者さんがいつまでも元気で笑顔でいられるよう、長年来てくださっている方には口腔体操と嚥下運動を指導しています。頬や口の周りの筋肉が緩むと、食事のときなどに頬を噛みやすくなったり、舌圧が低下すると、飲み込みや言葉の発音がうまくいかなくなったりします。具体的には、口を閉じて頬を膨らませたり舌先で押したりする体操や、噛む力と連携している両手を握ったり開いたりする運動、靴の中で足先を動かす運動などさまざまです。待合室やちょっとした時間でもできるので、患者さんの顔を見るたびにしつこいくらいに(笑)、体操を実践するように話しています。

噛むことは生きること、多くの楽しみにつなげたい

先生はなぜ歯科医師をめざそうと思われたのですか?

清水哲郎院長 清水歯科医院5

父が歯科医師でした。ただ小さい頃は歯科医師になろうとは思っていませんでしたし、父も歯科医師になれとは一度も言いませんでした。でもその時代の自然な流れでしょうね、いつの間にか父と同じ道を歩むようになりました。歯科医師になったばかりの頃は、がむしゃらに治療をしていましたね。ただ患者さんとのコミュニケーションは、学校でも教えてくれませんでしたから、最初は患者さんとどう接すればいいのか戸惑うこともありました。今は患者さんにきちんと説明して、納得してもらってから治療を行いますから、患者さんとの接し方は、臨床の場で経験を積みましたね。

日々お忙しいでしょうが、休日はどのように過ごされているのでしょうか。

実は、3、4年前から、目標を立てているのですが、一つはスターになること。そのために、毎週1回エレキギターを習っています。練習はなかなか難しく、ギターの先生にはもっと力を抜いてと言われるのですが、そうすると余計に力が入ってしまい、肩凝りがすごいんですよ。もう一つは、一般大学に合格すること。診療と合わせて、勉強をコツコツしています。そして、いずれは大学の文化祭に参加することを夢見ています(笑)。いつか実現することを思って、日々のモチベーションを上げています。

最後に今後の展望についてお聞かせください。

清水哲郎院長 清水歯科医院6

今は歯科治療もサービスの時代です。歯科大学も入学時から障害者施設を訪問させるなど、患者さん主体の教育にシフトしてきています。当院でも、30年以上培ってきた経験をもとに、社会のニーズ、患者さんのニーズを的確に捉えて治療に生かしていきたいと思っています。歯科診療は人と人との出会いです。限られた治療時間の中で患者さんが、「また来よう」と思ってもらえる治療ができたらうれしいです。患者さんに対して、生きる楽しみ、自分の歯で噛める楽しみ、名前を覚えてもらえて総合的な診療を受けられる楽しみなど、多くの楽しみを後押ししていきたいと思っています。今風の歯科医院ではないかもしれませんが、気軽に受診できる歯科医院として、今後も診療を続けていきたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/1本30万円
歯列矯正/50万円~70万円
マウスピース型装置を用いた矯正/80万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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