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桃沢 泰 院長の独自取材記事

宏子会 もも歯科クリニック

(愛知郡東郷町/日進駅)

最終更新日:2021/10/12

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名鉄豊田線日進駅から車で約5分、美容院のようなオシャレな外観が印象的な「もも歯科クリニック」は、2006年に桃沢泰院長が開業した予防中心のクリニックだ。「レストランで言う三ツ星をめざしたい」という桃沢院長の想いから、院内にはキッズルームや、広くて清潔なパウダールームを備えるなど、老若男女を問わず気持ちよく通える工夫がなされている。普段、治療中はほとんど自身の想いやプライベートのことを話さないと言う院長に、内に秘めた患者への熱い想いや、めざす歯科診療についてじっくりと聞いた。

(取材日2018年1月25日)

生涯を通じて、患者の歯と健康を守りたい

クリニックの特徴を教えてください。

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当院では、患者さんの歯と健康を守るため、末永いお付き合いをしたいという想いから、「五感を研ぎ澄ましたサービス」を提供することをスタッフ一同心がけています。例えば、歯科医院特有の臭いや音が気になるという方のため、当院では診療時に用いる材料を無臭で質の良い材料にしたり、音が出にくい診療器具を用いたりしています。それから、クリニックの雰囲気づくりにもこだわりました。患者さんの緊張をほぐすため、内装は木目を基調とした温かい空間に。半個室の診療室は、自然光がたっぷりと入る気持ちの良い空間にするなど、全体的にリラックスできる雰囲気づくりをめざしました。治療の前に少しでも和んでいただくためのアイデアとして、待合室には季節に応じた小物も飾っているんですよ。

衛生管理にもこだわっておられるとか。

実は当院には滅菌専任スタッフが常駐しているんです。コストもかかることなので、大型化していないクリニックの中では珍しいと思います。それでも続けているのは、医療を仕事とする以上、医療人として常に意識を高く持ち、質を高めることに重点を置くべきだという想いがあるからです。例えば洗い物ひとつにしても、片手間でするのと専任でするのとでは仕上がりの質が違うでしょう。滅菌も同じで、専任にするからこそ、その仕事に気持ちと時間を込められると思うんです。私は、質を決めるのは設備の充実度よりも、スタッフの気持ちや丁寧さだと考えています。開院当初は、世間的に滅菌に対する関心がそこまで高くなかったのですが、最近は衛生管理を重視する患者さんが増えてきました。ブレずにやり続けてきたことが、ようやく報われたなと感じています。

カウンセリングルームも用意されていますね。

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開業を決意した時から、カウンセリングルームは絶対に作ろうと決めていました。治療を行う上で大事なことは、まず患者さんの話をよく聞くことです。だけど現実的に、1人の患者さんの話を1時間かけてじっくり聞くことは難しい。そのような状況にジレンマを抱えていたんです。そこで当院では、できるだけ患者さんの要望を伺い、お応えするため、初診の患者さんには、まずカウンセリングルームでカウンセリングを受けていただいています。「他の歯科医院でこんな治療をされて嫌だった」など、歯科医師には言いにくいことも気軽にご相談ください。カウンセリングルームでの会話を通じて治療方針への理解や納得度を深め、患者さんとの信頼関係づくりにつなげたいと考えています。

人生にプラスになる医療を提供する

治療はどのように進めますか?

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当院では初診からいきなり私が治療をすることはありません。予防を最終目標に据えて、カウンセリング・検査・治療・予防というステップを踏みます。ですから、患者さんの要望が「とりあえず悪いところだけ治して」だった場合、「要望に応えてくれない」と誤解されることもあります。私としても、極力患者さんの要望を聞いて、応えたい想いはあるのですが、一方で、5年後、10年後、一生涯を通じて患者さんの歯を守れなければ、当院へ来ていただいている意味がないという想いもあります。原因を除去しないまま、虫歯治療を繰り返していても、患者さんのためにならないと思うのです。開院当初は、この想いが患者さんに伝わらず苦しみましたが、だんだんと時代の流れが予防へ変わってきたこともあり、今では大半の患者さんが予防で通ってくださっています。

お子さんの診療で意識していることはありますか?

同じく予防重視ですが、お子さんの場合は特に親御さんに対する予防教育を意識して行っています。例えば「子どもに虫歯があって、治療してもすぐに詰め物が取れる」と言われるお母さんには、厳しいようですが「お子さんの食育やブラッシングなど、虫歯を防ぐ環境をつくれていないことが一番の問題」とはっきりお伝えすることもあります。全員に聞き入れてもらえなくても、何人かのお母さんはそこで気づいて、ジュースを与えることを止めるかもしれません。あるいはブラッシングを丁寧にするようになるかもしれません。子どもの頃に予防の意識が身に付けば、それが根付くから習慣になります。そしたら、5年後、10年後、お子さんの人生にとって絶対プラスになると思うんです。ただ削って詰めて治療するのではなく、お母さんの意識を変えることでお子さんの歯を守る。こうしたことが当院のめざす医療であり、患者さんに提供できる意義だと考えています。

ご自身の信念や理想を貫くことは大変なのでは?

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私は根が弱いので、想いが伝わらないと心が痛むこともあるのですが、患者さんの要望を優先するあまり、その場しのぎの治療になってしまわないよう、筋は通すつもりでいます。ありがたいことに、当院を信頼して10年以上予防で通い続けてくださっている患者さんもおられます。そうした方たちの存在が私のモチベーションですね。

理想は「削らない・痛くない・麻酔しない」

歯科医師をめざした理由を教えてください。

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私の場合は父親が歯科医師だったんです。当院から10分圏内のところで開業していて、今も現役です。子どもの頃は反抗心から「絶対に歯科医師にはならない」と思っていましたが、気づくと自分も歯科医師の道へ進んでいました。うちは男ばかりの3人兄弟なのですが、実は3人とも歯科医師をしているんです。誰も父親から「後を継いでくれ」と言われたことはないのですが、やはりみんな、心のどこかで父親の仕事を尊敬していたんでしょうね。

日頃、スタッフの皆さんにどんな指導をされていますか?

スタッフには「患者さまをもてなしてほしい」とお願いしています。些細なことですが、治療器具が視界に入らないように治療をする時はお顔にタオルをかけるとか、歯型を取る時は、口の中が気持ち悪くないように配慮するとか。医療人として人を大切に扱う感覚を持ってほしいと伝えています。私は本当にスタッフに恵まれていて、当院のスタッフは皆、仕事に対する意識が高いんです。今日も自分たちで課題を見つけて自主勉強会を開いていました。そういうスタッフがいてくれるからこそ、私も安心して自分が理想とする医療や治療を追求することができています。

先生ご自身も、何か勉強をされていますか?

大学病院に勤めていた頃は、正直遊んでばかりいました(笑)。ところが、その後に勤めた歯科医院の先生がとても厳しい方で、細かい部分まで意識して仕事をすることの大切さや、常に勉強して新しい技術を学ぼうと努力する姿勢を身をもって教えてくださったんです。私は自分のことを本来は堕落した性格だと思っているので、仕事に厳しく向き合う姿勢を教えてくださった先生には感謝しています。ですから勉強という意味では、その先生に負けないよう、恥ずかしくない自分でいられるよう、学び続けているという感じです。

最後に、今後の展望を教えてください。

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最終的には予防の患者さん100%のクリニックにしたいと思っています。「削らない、痛くない、麻酔しない」、これができればベストですね。美容院のような感覚で、行けば歯がきれいになるし、しかも保険診療でできるとなれば、歯科医院は楽しい場所になるのではないでしょうか。今、歯科医院はコンビニよりも数が多いといわれています。だから「思いどおりにしてくれない」と思ったら、患者さんはすぐに他へ移ることができる。だけど私は、思いどおりになることだけが良い医療ではないと思うんです。カウンセリングや検査を重視する当院のスタイルは手間だと思われるかもしれない。だけど、その面倒臭さを信頼して通ってくださる患者さんがいる以上、私も責任をもって患者さんの歯と健康を一生涯守る覚悟があるし、一人の医療人として、これからも質を高める努力をしていかなくてはいけないと考えています。

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