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黒瀬 匡順 院長の独自取材記事

黒瀬矯正歯科

(神戸市東灘区/御影駅)

最終更新日:2023/12/01

黒瀬匡順院長 黒瀬矯正歯科 main

阪神本線・御影駅南口を出てすぐのビル2階にある矯正専門の歯科医院「黒瀬矯正歯科」。院長の黒瀬匡順(まさよし)先生が行うのは、永久歯を残す非抜歯矯正を基本とした治療だ。今では小さなこどもから高齢者まで、幅広い年代の患者が訪れるという。院内には本格的なゲーム機をはじめ、壁に掛けられたおしゃれなイラストなど、足を運ぶ人がワクワクするような仕掛けもあちこちに施されている。「一生歯を使ってもらうために考えられる治療はすべてやりたいです」と言う穏やかな語り口と、謙虚で誠実な立ち振る舞いが印象的な黒瀬先生の姿は、悩みを抱えた多くの患者とその家族からの信頼が厚いのもうなずける。非抜歯矯正を始めたきっかけや、矯正専門の歯科にかかるメリットなどさまざまな話を聞いた。

(取材日2022年12月20日)

正常な噛み合わせを得られれば人生の質の向上も望める

2022年2月に移転し、リニューアルオープンされたそうですね。

黒瀬匡順院長 黒瀬矯正歯科1

2006年に当院を開業し、患者さんと身近な立ち位置で自分の理想とする矯正治療がしたい、との思いで17年間頑張ってきました。おかげさまで、気がつけば老若男女問わず、幅広い年代の方々が訪れてくださるようになりました。これもひとえに、信頼し通ってくださる患者さん方のおかげです。この数年、私としては皆さんの信頼にもっとお答えするにはどうしたらいいかと考えてきました。その結果、単なる矯正治療だけでなく、もっとお口のために良いことをじっくりお伝えするためのスペースが欲しいなと考えるようになったんです。そんな時、すぐ近くにクリニックビルができるというお話をいただきましたので、移転を決意しました。多くの患者さんにとってより気持ちの良いスペースを作るためにいろいろと工夫をし、大人の方から希望されることも多かった午前の診療もスタートしました。

明るくておしゃれなクリニックですね。

これまで「小さなお子さんにこそ矯正という選択肢を」との思いで診療をしてきましたので、以前のクリニックはどちらかというとお子さんを意識した造りになっていました。しかし、お子さんの治療に付き添いで来られる親御さんもだんだんと矯正に興味を持ち、治療に取り組んでくださるようになりました。私はこれがとてもうれしいんです。なぜなら、矯正治療に遅いということはないと思うから。お子さんに矯正治療が必要なように、大人にだって治療は必要です。歯並びは毎日少しずつ変わっていくものなので、子どもの頃はそれなりにきれいだったとしても「いつの間にかでこぼこになっている」ということも少なくありません。大人も子どもも関係なく、気になったら一度相談に来てもらえたらと思います。

矯正治療は何のために行うのか、あらためて教えてください。

黒瀬匡順院長 黒瀬矯正歯科2

矯正治療は見た目のための治療だと思っている方が多いのではないかと思います。しかし、本当の目的は「患者さんの体に合わせた正常な噛み合わせを作っていくこと」なんです。きれいな歯並びはそれに付随するもの。治療期間が短いからといってセラミックなどのかぶせ物で見た目だけを治しても、噛み合わせがそのままになっていると、後からトラブルが出てくる可能性が高いのです。矯正治療は時間がかかりますが、自分の歯を正しい噛み合わせに誘導することで歯にかかる無駄な負担をなくし、歯磨きがしやすい歯並びに整えることにつながり、虫歯や歯周病の防止も期待できます。美しい歯並びの笑顔は良いものですが、それ以外にも大きな大きなメリットがあるんですよ。

健康な歯を抜くもどかしさから非抜歯矯正にたどり着く

一般歯科でも矯正を行うクリニックがある中、矯正歯科専門のクリニックにかかるメリットは何ですか?

黒瀬匡順院長 黒瀬矯正歯科3

矯正専門の歯科医師は矯正治療に関して専門的な技術と知識を有しており、それを生かした治療を施すことができます。勉強会にも積極的に参加しており、新しい情報を得る機会が多くあります。治療においてはさまざまなケースに遭遇しますが、過去の経験が豊富にありますので、患者さんに合わせた治療を構築できると考えられるでしょう。また、先進のマウスピース型装置を用いた矯正においては、コンピューター上で歯の動かし方をプログラムしていくのですが、歯の動かし方を物理学的に理解していないままプログラムをしてしまうと、予定どおりに矯正が進まなくなります。矯正専門の歯科医師は動かし方を熟知している場合が多いので、マウスピース型装置を用いた矯正においても精度の高さが期待できると考えています。

非抜歯矯正をされているそうですが、そのような治療をされるようになったきっかけを教えてください。

僕の学生時代は、歯を抜いて進める矯正しか習ってきませんでした。でも、国家試験の勉強をしている頃から、自分は歯を守るために歯科医師をめざしているのに、治療のために健康な歯を抜くということにもどかしさを感じるようになってきたんです。なんとか抜かずに矯正を行うことはできないのかと思っていた時、本当にたまたまなんですが、大阪歯科大学の中でそういう治療法を取り入れているグループに出合いました。そこで僕も一緒に勉強させてもらうようになり、非抜歯矯正という形に行き着きました。2003年にはアメリカのフロリダに留学しました。僕が開業した2006年は、まだ歯を抜く矯正が主流だったのではないかと思います。

子どもの矯正は、いつ頃から行うと良いのでしょうか?

黒瀬匡順院長 黒瀬矯正歯科4

小さいお子さんの段階で心配される保護者の方も多いですが、基本的には上下の6歳臼歯が生えそろう7歳頃からの受診で問題ありません。ただし、受け口や開咬の場合は、できるだけ早い治療が必要ですので注意してください。すべての永久歯の矯正を行う場合は、生えそろう前の10歳くらいからのスタートがお勧めです。奥歯の1つ、6歳臼歯の位置がずれていることが多く、その場合はまず適切なポジションに戻していきます。6歳臼歯の位置が前すぎると出っ歯になったり、ガタガタになったりすることが多いのです。その後に、前歯などを並べていく作業となります。マウスピース型装置を使用する場合も、マウスピース型装置だけでは十分でない場合は、奥歯を送る作業だけを別の装置で行い、その後マウスピース型装置にするなど、一人ひとりの患者さんに合わせて矯正の方法を考えていきます。

患者の笑顔のため、できることはすべてやる

大人の矯正治療についても教えていただけますか。

黒瀬匡順院長 黒瀬矯正歯科5

大人の場合は、何歳からという決まりはありません。自分自身が始めたいと思った時がタイミングですから、何歳の方でも気にせず来てほしいですね。ご高齢でも治療に取り組んでくださる方もいらっしゃるんですよ。矯正治療は安価な治療ではありませんから「もったいない」と感じるかもしれませんが、歯は食べることや話すことに重要な役割を果たしています。正しく噛める歯は生活の質を高め、健康にも良い影響があります。矯正治療について「悩んでいないで、もっと早く始めれば良かった」と考える方も多いようです。悩んでいる方がいたら、まずは相談だけでもしてもらえたらうれしいですね。

先生の診療におけるモットーをお聞かせください。

できるだけ歯を抜かず、一生歯を使ってもらうために、できることはすべてやることです。歯を抜かずに残しておくことで、例えば今矯正をした方が70歳になって、どうしても入れ歯を作らなければならなくなった場合でも、支えになる歯が一本でも多く残っていれば治療の助けになりますよね。できるだけ長く健康な歯並びを維持できるようにしながらも、遠い将来に万が一のトラブルやアクシデントが起きた場合でも、軟着陸できるように治療を行っていきたいと考えています。また、きれいな歯並びはきれいな笑顔をつくり出し、笑顔は人と人のコミュニケーションを行うときに重要な役割を担っていると思います。

それでは最後に、今後の展望をお聞かせください。

黒瀬匡順院長 黒瀬矯正歯科6

当院は幅広い世代の患者さんのニーズにお応えできる診療メニューをそろえています。また、患者さんが生涯にわたって健康な歯を維持していけるよう、長くフォローアップしていきたいですし、もちろんそれまで何の問題もない状態に仕上げていきたいと考えています。クリニックも広くなりましたので、ブラッシングの方法をお伝えするなど、自分の歯を守るために必要な情報をより丁寧にお伝えしていきたいと思います。矯正というと難しいイメージがありますが、矯正専門の歯科医師として一番つくりたいのは患者さんの笑顔です。クリニックのロゴマークのように笑顔で輝く患者さんが増えていけばうれしいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

歯列矯正(ワイヤー):82万5000円~(診察料・レントゲン・2年間の経過観察費込み)
※マウスピース型装置を用いた矯正は別途16万5000円が必要となります。
ホワイトニング:5500円~(マウスピース型装置を用いた矯正を行った方)
※それ以外の方は4万4000円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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