全国のドクター9,284人の想いを取材
クリニック・病院 158,661件の情報を掲載(2024年4月17日現在)

  1. TOP
  2. 愛知県
  3. 常滑市
  4. 上野間駅
  5. こすがや歯科
  6. 夏目 郁也 院長

夏目 郁也 院長の独自取材記事

こすがや歯科

(常滑市/上野間駅)

最終更新日:2023/08/09

夏目郁也院長 こすがや歯科 main

名鉄知多新線・上野間駅より、車でおよそ10分。大谷港や大谷海岸からほど近い場所に「こすがや歯科」がある。昔懐かしい雰囲気を漂わせている同院は、まさに地域に根差したクリニックという印象だ。院長を務めるのは、温かみのある人柄で子どもや高齢者に人気の夏目郁也先生。一般歯科から小児歯科、矯正・インプラント治療まで何でも幅広く診ることをポリシーとしており、地域の高齢者が「最期の一口までおいしく食べられるように」と、訪問歯科診療にも注力している。平日は夜8時まで、訪問歯科診療に関しては休日なく診療しているという熱意あふれる夏目先生に、クリニックの特徴や仕事観について聞いた。

(取材日2020年12月22日/情報更新日2023年7月24日)

時間をかけて育んだ地域とのつながり

クリニックの歴史について教えてください。

夏目郁也院長 こすがや歯科1

私がここで診療を始めて24年になります。以前はこの建物で別の先生方が診療されていたのですが、閉院されて空いていたところを引き継ぎました。院名は前の先生がつけたものですが、近所の方々に親しまれている名前だったので変えずにそのまま使っているんです。私はもともと名古屋の出身で、このエリアには土地勘がなかったものですから、地域の方々にいろいろ教えてもらいました。よそ者なのでなかなか信用していただくのは難しいだろうなと思っていましたが、最近では近くで採れた野菜やアサリを差し入れしてくださる方もいて、それだけ仲良くなれたのかなとうれしく感じています。通りがかったお子さんたちが「先生」と手を振ってくれることもあって、そんなときはすごくうれしいです(笑)。

どんな患者さんが多く来られますか?

一番多いのは50代から60代の近隣に住む方々ですが、既存の患者さんからの紹介で東海市や内海の辺りから来る人もいらっしゃいます。高齢の方が多い町なので、高齢の方を診る機会も多いですね。私は勤務医の時代からお子さんや高齢の方の治療を得意としていましたから、そういう点では地域的に向いていたのではないでしょうか。また開業当初から平日は夜8時まで診療しているので、仕事が終わった帰りに立ち寄る人も少なくありません。なるべく地域のニーズに応えられるようにと考えています。

診療内容について教えてください。

夏目郁也院長 こすがや歯科2

一般歯科から小児歯科、矯正歯科まで幅広く診ていて、親知らずの抜歯やインプラント治療、ホワイトニングなどの審美歯科にも対応しています。歯を悪くする前の予防を大切にしているので、高齢の方の定期検診などにも力を入れていますね。これまでさまざまな専門知識を身につけてきましたが、町のクリニックとしては幅広く何でも診られることが一番重要だと考えています。また開業からこれまで、通院が困難になった方への訪問診療にも積極的に取り組んできました。施設やご自宅での治療や嚥下指導、食事面のアドバイスなども行っています。

設備や機材についてはいかがでしょう?

診療ユニットは3台ありますが、できるだけ隣の席との距離をあけて会話の内容が聞こえないように配慮しています。また感染症対策として、口腔外バキュームや2種類の滅菌器を使用しており、患者さんごとにタービンなど治療器具の交換を行っています。これらは新型コロナウイルス感染症が流行する前から、患者さんの安全のために当然のこととしてやってきましたので、どうぞ安心してご来院いただければと思います。

最期の一口までおいしく食べてもらうために

先生が注力されているという訪問診療について詳しく教えてください。

夏目郁也院長 こすがや歯科3

開業当初に訪問歯科を始めるにあたってコンセプトとして考えたのが、「最期の一口、最期のスプーン一杯までおいしく食べられる人生」を支えるということでした。体が不自由になっても、食べる楽しみを最期まで大事にしたいというのが私の願いです。高齢化が進んだ14、5年前から訪問診療を利用する人が増えてきていますね。訪問できる範囲はクリニックから16キロ圏内と決まっているので、対象エリアは常滑市内を中心に、最長は内海あたりまでです。お昼休みの13時から15時頃までと、休診日の木曜、日曜、祝日を使って訪問しています。訪問の際は通常、歯科衛生士も同行していますね。

個人宅への訪問というと、気を使う部分も多いでしょうね。

そうですね。全身疾患のある方、認知症の方、外出ができない方、体調が悪い方が対象なので、ご本人やご家族がナイーブになられていることも少なくありません。そこで訪問の際には治療半分、コミュニケーション半分くらいの割合を意識していて、冗談を交えながらリラックスして受けてもらえるようにしています。意外と大切なのは、治療に入る前に患者さんの手を握ったり、肩をもんだりして体の緊張をときほぐしてあげることなんですよ。中には、私のことをマッサージの人だと勘違いしている方もいるみたいです(笑)。施設で治療する際は時間に限りがありますが、個人宅に伺うときにはできるだけ1時間から1時間半くらいかけて診療し、ゆっくり慣れていただくように心がけています。今後はもっと訪問診療を広めていきたいですね。

そのような訪問診療を行っている歯科クリニックは珍しいのでしょうか?

夏目郁也院長 こすがや歯科4

このエリアは比較的浸透しているほうではないでしょうか。実は今から約12年ほど前に、地元の歯科医師会で訪問歯科の窓口をつくり、依頼があったら対応できる先生方に振り分けるシステムをつくったんです。地域で講演会なども開いてこのような支援が受けられることをご紹介し、希望者に申し込み用紙を渡して普及させるようにも取り組んでいます。私は郡市区歯科医師会でも訪問歯科の担当をしていて、普及啓発事業に関わっています。開始から10年がたって、このシステムが順調に機能してきたようで、手応えを感じていますね。それから、訪問診療で欠かせないのが他職種との連携なんです。食事指導や嚥下機能向上のための体操を行うには、言語聴覚士や訪問看護師の意見も伺わなければなりません。訪問した後には、ケアマネジャーさんに「今日はこんな治療をしました」と報告して、関係者全員で患者さんの状態を共有できるように配慮しています。

患者と向き合う時間を大切にする

先生はなぜ歯科の道へ? 開業されたきっかけは何だったのですか?

夏目郁也院長 こすがや歯科5

実は父親が獣医だったので獣医学部に行くことも考えていたのですが、たまたま合格したのが歯学部だったんです。動物が好きだったのでどうするか迷ったのですが、歯科医師をしていた親戚が応援してくれたこともあり、歯科の道へ進みました。とはいえ、歯の不具合で困っている人を自分の力で助けられるならうれしいですし、そうやって仕事を続けてきて、今では休みの日でも診察に行くくらいしっかり仕事にはまってしまいましたね(笑)。開業を決意したのは、患者さんがどんなことを考えていらっしゃるのか、気持ちをくみながら時間をかけて診療したいと思ったからです。勤務医時代はとにかく忙しくて、おかげでスキルは身につきましたが、ゆっくりと患者さんと向き合える時間が少ないと感じていました。ですから今は、患者さんとよく話し合ってわかりやすく説明すること、その人の意見をできる限り取り入れることを大切にしています。

お忙しい毎日かと思いますが、リフレッシュ法はありますか?

若い頃はサッカーや柔道をしていて筋力トレーニングにも励んでいたのですが、最近は時間がなくて難しくなってしまいました。今はゴールデンレトリーバーを飼っているのですが、一緒に遊んだりして過ごすのが楽しみです。ここ数年は年に1、2回、妻と犬と一緒に温泉に行くのがいい気分転換になっていますね。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

夏目郁也院長 こすがや歯科6

これからは地域の高齢化が進むことを見越して、高齢の方々の診療に少しずつ重点を移していきたいと考えています。訪問診療でもできることを増やして、必要な人たちにサポートが行き渡るように周知していきたいですね。口は体の入り口なので、体の健康管理のためにも口腔ケアはとても大切です。最近では糖尿病や心疾患・脳疾患と歯周病が関係していることも明らかになってきました。新型コロナウイルスの関係で歯科受診を控えている方もいらっしゃるかもしれませんが、歯の不具合を放置していると体調にも関わりますから、ぜひ遠慮せずにお越しください。子どもの頃から人生の最期まで口の管理をさせていただければ、歯科医師冥利に尽きます。万が一寝たきりになっても、当院がしっかり支えますからご安心ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

・矯正:部分矯正10万円~、全顎60万円~
 マウスピース型装置を用いた矯正:30万円~
・インプラント治療:30万円~/1本
・ホワイトニング:(上下顎20本)2万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

Access