前谷耳鼻咽喉科クリニック

前谷耳鼻咽喉科クリニック

前谷 修院長

20190719 bana

阪神なんば線の千鳥橋駅から5分、右手にひときわ目を引く黄色と青の鮮やかな看板が目に入る。「前谷耳鼻咽喉科クリニック」。院長の前谷修先生が23年前に市内の玉出で開業、2007年にこの地に移転した。前谷先生は大阪大学の心臓外科から耳鼻咽喉科に転科した経歴の持ち主。「難しい症状に対し、外科だけをしていても耳鼻咽喉科だけをしていても気づかなかったアプローチができるようになった」と言い、地域の人だけでなく日本全国から前谷先生のもとにやってくる患者も。めまいなど長年悩む人が多い症状を扱う診療科だが、一人ひとりの患者とじっくり向き合う診療スタイルを貫き、その積み重ねで得た経験や技術には自信をみせる。自身でも「ユニークな医師だと思う」と言う前谷先生の治療にかける思いを聞いた。(取材日2019年6月20日)

外科からの転科で知った耳、鼻、喉(のど)の重要性

―医師の道に進まれたのはなぜですか?

人の役に立つ仕事をしたいと思っていました。高校生の頃、弁護士になるか医師になるかとても悩みましたが、人の命を助ける「絶対善」とされる医師の道を選びました。医師であれば、相手が悪人であれ善人であれ、治療をして救うことで、また善の道に進ませることもできると思いました。医療への関心は、中学生の頃からありました。塾の行事で行った琵琶湖遊泳で、大学生ボランティアの方が溺れてしまったことがきっかけです。引き上げたときには生きているように見えましたが、すでに亡くなっていたと後から聞かされました。死に触れる機会がそれまでなかったこともあり、ショックでした。振り返れば、そのときから“生とは何か、死とは何か”について考えるようになり、医療に興味をもつようになったのでした。

―どうして心臓外科から耳鼻咽喉科に移られたのでしょうか?

心臓外科では極端なチーム医療が求められ、たくさんの医師が作業を分割していました。開業するにあたり、ある程度自分一人で完結できる科へ転向しようと考えたんです。耳鼻咽喉科ならば、外科の医師として学んだ全身管理の知識を生かせると思いました。耳鼻咽喉科の領域でも手術は全身麻酔をしますし、がんの術後管理にもそれまでの経験が役に立ちました。実は自分で足を踏み入れるまで、耳鼻咽喉科には「耳、鼻、喉(のど)を診る」というイメージくらいしか持っていませんでしたが、勉強を始めると、その耳、鼻、喉がいかに人間にとって大きな役割を果たしているかを再発見しました。耳、鼻、喉を守ることが、全身を守ることにつながると感じています。

―どのような患者さんが来院されますか?

生後1ヵ月の赤ちゃんから90歳の高齢者まで、幅広い年齢層の患者さんがいらっしゃいます。お子さんの診療では自分自身がリラックスするようにしています。研修医の頃、一生懸命、赤ちゃんをあやそうとして、看護師から「よけい怖いです」と言われてしまったことがあります。小さな体を診るのに自分が緊張してしまっては、お子さんにも緊張が伝わります。しっかり目線を合わせて、お子さんが医者の存在を変に意識しないよう、対等な関係を築くように心がけています。1回目は泣いていたお子さんも、2回3回と来院しているうちに、泣かなくなったりします。吸入が終わった後、わざわざ僕のところに駆け寄って抱き着くお子さんもいるんです。かわいい消しゴムが入っているカプセルトイを置いて、治療を頑張ったお子さんへのご褒美にしています。



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