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吉村 史郎 院長の独自取材記事

吉村耳鼻咽喉科

(伊丹市/伊丹駅)

最終更新日:2020/03/31

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JR宝塚線の伊丹駅から徒歩3分。1階はスーパーというビルの2階、内科・小児科、婦人科などが入る医療フロアに「吉村耳鼻咽喉科」はある。エントランス横の水槽には熱帯魚が泳ぎ、木の温もりを感じさせる待合室にはキッズスペースも。訪れる人がゆったりとくつろげるような空間だ。院長の吉村史郎先生は20年間の公立病院勤務を経て、2004年に開業。耳鼻咽喉科全般を幅広く診療している。勤務医時代は多くの手術を担当し、花粉症などアレルギー疾患にも詳しい。診療中は白いTシャツかポロシャツにジーンズ、足元はスニーカーというカジュアルなスタイル。40年の経験を持つベテランドクターでありながら、穏やかで気さく。そんな吉村院長に、診療への思い、花粉症の対処法など、幅広く話を聞いた。
(取材日2019年7月3日)

豊富な経験と技術で地域に根差した診療を

医師になられて40年と、たいへん豊富な経験をお持ちです。

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兵庫医科大学を卒業したのが1974年ですから、もうずいぶんたちますね。大学の耳鼻咽喉科学教室に入局し、2年目には豊中市の大阪食糧連合保険組合長堀病院、その後、母校の大学病院に戻って2年勤務し、市立芦屋病院へ。芦屋には9年間勤務していました。開業は2004年で、卒業してから25年目と遅い開業でした。伊丹を選んだのは、勤務医の時から慣れ親しんだ阪神間で開業したいと思ったからです。このエリアはマンションも多く、新しい若い世代と昔から住む方、幅広い年齢層の方々がいらっしゃいます。

長く勤務医をされてから開業されたのは?

初めは開業医になろうという強い思いはなく、その時々でできることをやって、地道に積み上げてきたという感じです。卒業間もない頃は少しでも経験を積んでレベルアップしようと励みましたが、ある程度になったら後輩に伝えていくことも大切な仕事。しかし、勤務先の耳鼻咽喉科ではずっと医師は私一人でしたから、教える相手もいない。これ以上できることはないのかなと。そう思うようになり、開業に至ったのです。開業医になったからといって、診療において今までと変わったという意識はないですね。勤務医時代のような手術はできなくなりましたが、それまで通り自然体です。耳鼻咽喉科は患者さんが多いので、なかなかじっくり向き合えないのが、昔も今もジレンマではあります。

患者層や多い疾患について教えてください。

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当院に限らず耳鼻咽喉科は皆そうですが、ご高齢の方と小学校低学年くらいまでのお子さんが多いですね。駅から近いので夕方から夜は、若い世代や会社帰りの方も見えます。疾患については上気道炎、いわゆる風邪、急性疾患が多いです。お子さんでは中耳炎、ご高齢の方は難聴や飲み込みにくいなどの症状で来院されるケースも多いです。

知りたいことは患者がみな教えてくれる

アレルギーの患者さんも、やはり多いですか?

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鼻ではアレルギー性のものが確実に増えていますね。私が医師になった頃はアレルギー性鼻炎といえば埃が原因でしたが、今はご存じ、花粉症が多いですよね。生活スタイルの変化、花粉の増加などが原因と考えられます。また、以前は花粉症というと大人の病気で30代がピークでしたが、今は幼稚園児でも多くみられます。外からの刺激の強さと体質が関係しますが、アレルギー体質でない人も発症しています。今はヒノキの患者さんが増え、両方のアレルギーを持つのが当たり前のようになってきました。

花粉症の経口減感作療法について詳しく教えてください。

昔は花粉症の根本的な策はなく、投薬による対症療法しかありませんでしたが、今は花粉を体に入れることで抵抗力をつけるという減感作療法を続けることで、症状がなくなったり軽減されるようになったのです。さらに、これまでは注射で行われていたので通院が必要でしたが、舌下免疫療法といって飲み薬でできるようになり、錠剤はお子さんでも可能になりました。服用の間隔を徐々にあけていく方法で数年続ける必要があり、毎年花粉の飛散量は違いますし吸い込む量も違うので、判定が難しい面もあります。まれにアレルギーの過剰反応が起こることもあり、服用後15~30分で起きるために、患者さんのご自宅で起こるというリスクはありますが、これまで大きな副作用が起こったという報告はないため、広く行われるようになりました。花粉症全般にいえることは、マスクを装着して吸わないようにすることが一番。飛散の多い時期だけでも違います。

先生が日々の診療で大切にされていることはありますか?

医師になった当初から思っているのは、知りたいことは患者さんがすべて持っているということです。診察室に入って来られて「こんにちは」となるところから、診察は始まっていて、そこからいろいろな情報が伝わってくる。患者さんがみんな教えてくれると。そのことをずっと心に留めておきたいですね。また、どんなに小さな患者さんでも、あいさつすることはもちろん、直接お話をするようにしています。子どもさんは恐怖心のために診察や処置がなかなかできないこともありますが、診察室の中に子どもさんたちが好きなキャラクターのぬいぐるみを置いていますので、そのほうを見てねと言って、緊張をほぐします。

特に力を入れている診療はありますか?

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地域の方々のかかりつけのクリニックとして、耳鼻咽喉科全般どんなことでも対応し、必要に応じて連携病院への紹介をしていくというスタンスです。少しでも気になることがあった時は、気軽に相談に来てほしいですね。また、今の世の中、健康志向が強すぎるのではと気になっています。健康への意識の高まりが、かえって患者さんを苦しめている面もあるのではないかと。家族から耳が遠いと怒られたという話を聞くことがありますが、みんな年を取れば多かれ少なかれあることで、その方の責任ではありません。高齢になれば、体の衰えからさまざまな症状が出てきますが、それはある意味、自然で仕方のないこと。診療や声かけで、それを受け入れ、うまく付き合っていけるサポートができればと思っています。とは思いながらも、患者さんのお話をなかなかうまく聞いてあげられないこともあり、「人間ができていないな」と反省することもあるのですが。

県と市の医師会は、地域の声を伝える大切な場所

地域の商店会や、医師会の活動にも積極的に取り組まれているとお聞きしました。

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商店会の方々の地域活性化の思いに共感し、できる限り協力したいと思ってきました。毎月発行しているミニコミ誌の医療コラムやQ&Aのコーナーを、医療フロアのクリニックで持ち回るなどしてきましたが、医師会の仕事が忙しくなり、今はあまり貢献できていません。医師会での活動は、地域の患者さんと医師の声を代弁する場でもあるので、大切な仕事です。また、開業医は他の診療科の医師とのつながりが少ないため、個人的にも知り合える良い機会。そうした人脈は診療にも役立っています。

診察時は白衣を着用しないそうですが、患者さんにリラックスしてもらうためですか?

白衣を着ないのは面倒だからですよ(笑)。だいたい白いTシャツかポロシャツにジーンズ、足元はスニーカーというカジュアルな恰好が多いですね。今日のTシャツはアメリカのロックバンドの名が入ったもので800円くらい。洋楽好きなんです。このスニーカーのブランドは高校の頃から好きですが、赤色は還暦になってから履くようになりました。

休日の過ごし方やご趣味について教えていただけますか?

けっこう凝り性で多趣味なほうかもしれません。音楽好きは中学の頃からで、60年代の終わりから70年代のブルースロックを聴くのが好きですね。楽器演奏はしませんが、引退したらギターを弾くのもいいですね。最近は釣りにはまっていて、正月に有明海、ゴールデンウイークには西表に行ってきました。船釣りの旅は妻とは行かず、一人ですね。有明は90センチもあるスズキが釣れますし、西表は誰もいないところでのんびりと過ごせます。芦屋の河口近くにも行きますよ。カヤックを持っているのですが、海に近いところに住んでいるので、河川敷を引っ張って出かけるんです。写真も好きで、毎日首からぶら下げて通勤しています。家での被写体はもっぱら3匹の飼い犬です。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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アレルギーや日々の耳、鼻、喉の不調など、小さなことでも気になったら来ていただけたらと思います。何もなければそれに越したことはないですから、気軽にご相談ください。

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