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武井 延哲 院長の独自取材記事

たけい歯科クリニック

(高松市/栗林公園北口駅)

最終更新日:2023/09/27

武井延哲院長 たけい歯科クリニック main

JR高徳線・栗林公園北口駅から徒歩約5分。高松総鎮守・石清尾八幡宮の参詣道沿いにある「たけい歯科クリニック」は、高松市で生まれ育った武井延哲(たけい・のぶあき)院長が1993年に開業し、今年で30年目を迎えた。オレンジブラウンのカウンターと、爽やかなペールブルーのソファーが向かい合う待合室は温かな雰囲気。スリッパに履き替えて奥へと進むと、広々とした診療スペースに2台の診療チェアが並ぶ。歯科口腔外科を専門として、口腔がんなどの外科治療の経験も積んできた武井院長は、保険診療を中心として広く一般的な治療に対応。痛みへの配慮を心がけ、ゼリー状の表面麻酔剤や、針のない注射器なども採用している。地域のかかりつけ歯科医として、地域住民の口腔の健康維持に尽力する武井院長に、さまざまな話を聞いた。

(取材日2023年8月23日)

大人にも子どもにも、痛みに配慮した治療を

開業から30年たちましたが、どんなお悩みを持つ患者さんが来られていますか?

武井延哲院長 たけい歯科クリニック1

来院の理由として多いのは、虫歯や歯周病による歯の痛み、歯茎や顔の腫れ、昔治療した歯の詰め物が取れるなどのトラブルですね。開業当初から「先進の機器を設置して、難症例の治療に取り組んでいこう」とは考えておらず、「歯が痛む」「噛み合わせが気になる」など、日々の生活に支障が出てしまうようなお口のトラブルに対して、保険診療できちんと向き合っていこうという思いがありました。昔は歯を抜くという診断をされていたようなケースでも、今は詰めたりかぶせたりすることで歯の保存を望めるケースもあります。一つ一つの症例に丁寧に向き合い、患者さんが可能な限りご自分の歯で生活できるような診療をめざしています。

開業した頃と現在とで、患者さんの口腔環境に変化はありますか?

私が開業したばかりの頃と比べると、毎日歯磨きをして定期的に検診を受ける方が増えたので、口腔環境はずいぶん改善されてきたのではないでしょうか。昔は歯周病などで歯を失う人が多く、80歳で20本はおろか、6本ほどしか歯が残っていないような患者さんも多かったと思います。けれども今は、高齢の患者さんでもご自分の歯でしっかり噛めるという方が多いですよね。当院も、入れ歯を作製する機会はずいぶん減りました。入れ歯にも保険適用のものとそうでないもの、いろいろありますが、どちらにしても「痛みがある・安定しない・見た目が良くない」ものは避け、快適に生活できるような入れ歯を提供するようにしています。

「痛みに配慮した治療」をモットーにされていると伺いました。

武井延哲院長 たけい歯科クリニック2

痛みに弱いのは、子どもだけではありません。大人でも痛みに恐怖を感じる人は多く、そのために歯科医院から遠ざかってしまうことがよくあるんです。当院では、患者さんができる限り痛みを感じなくて済むよう配慮するために、事前麻酔としてゼリー状の表面麻酔剤を塗布してから麻酔剤を注射します。麻酔剤を注射するときも、先端が0.26mmほどの極細針を使いますので、より痛みを感じにくくなっていると思います。場合によっては針のない麻酔用注射器も用いることで、痛みへの恐怖をなるべく少なくできるよう努めています。お口の中の健康を保つためには、定期的な通院で早期発見、早期治療につなげることが一番大切ですから、できるだけ痛みに配慮した治療を行うことで、患者さんの恐怖心を和らげるよう心がけています。

口腔内のトラブルに多角的アプローチを行う

一般歯科以外の治療にも対応されていますね。

武井延哲院長 たけい歯科クリニック3

そうですね。私の専門領域は外科的な処置を主体とする口腔外科ですので、顎関節症の治療や親知らずの抜歯などのために来院される方もいらっしゃいます。舌が慢性的にヒリヒリ、ピリピリと痛む舌痛症や、異常がないのに痛みが残る非定型顔面痛・歯痛の診療にもあたってきました。舌痛症や非定型顔面痛は、患者さんの心の中にも原因があると考えられますから、通常の歯科診療とはまた違ったアプローチが必要になるケースもあります。そのため、当院ではより丁寧に症状を診させていただき、原因を少しずつ探っていくようにしています。

口の中以外に、口腔トラブルの原因が潜んでいるケースがあるとは知りませんでした。

例えば顎関節症の人は片方の肩が下がっていたり、骨盤が歪んでいたり、噛み合わせが不安定になっていたりすることがあります。つまり姿勢のバランスが悪く、そのせいで顎関節症になってしまったというケースです。顎関節症が疑われる場合には、お口の中だけでなく、患者さんの立ち方や両肩のバランスなど、全身の状態をじっくりと観察します。さらにお口を開け閉めするときの顎関節の音もチェックしますが、自覚症状として「クレピタス」と呼ばれる濁った音が出ている場合は、骨の変形が始まっているので注意が必要です。顎関節症には顎の筋肉の問題も絡んでいますから、診断する際は実際に触れて筋肉の動きを確かめる触診も大切にしています。

歯科医師人生の中でも、印象深い思い出があれば教えてください。

武井延哲院長 たけい歯科クリニック4

かつて在籍していた奈良県立医科大学の口腔外科では腫瘍の外来を設けており、口腔がんの患者さんが多くいらっしゃいました。上顎がんの場合には顔の骨を摘出しなければならないこともあり、最初はなかなか慣れなかったです。忘れられないのは、歯茎に腫れ物がある患者さんを担当したことですね。最初はエプーリス(歯肉腫)だと思ったんですが、念のため組織検査をすると、非常に珍しい口腔内の悪性黒色腫だとわかったんです。まだ歯科医師としての経験も数ヵ月しかない頃で、自分ががんの告知をするとは思いませんでした。口腔がんは口内炎などとは見た目も異なりますので、見る人が見ればすぐにわかります。当院の患者さんに疑わしい症状が見られた場合は、提携する大型病院をご紹介しますので安心してお越しください。

健康な口腔環境づくりは、適切なケアと定期検診から

休日はどのように過ごされていますか?

武井延哲院長 たけい歯科クリニック5

もともとは山登りが好きで、各地の山によく足を延ばしていました。けれども地方に住んでいるということもあり、残念ながら最近は登れていません。今の趣味は、鉄道に乗ることでしょうか。登山をするときは、車では行けないような場所へ鉄道を使って行っていたので、すっかり鉄道ファンになってしまいました。また時間ができたら切符を買って鉄道に乗り、あちこち訪れたいと思っています。香川の近辺で言うと、兵庫県の姫路市から津山駅を経て岡山県の新見市へ向かうJR姫新線(きしんせん)が、今乗ってみたい路線です。

今後の展望をお聞かせください。

当院の周辺には住宅街が広がっており、開業当時から地域の皆さんのかかりつけ歯科医としてご利用いただいています。これからも変わらないスタンスで、地域の患者さんのために、丁寧な診療を続けていきたいです。口腔環境が悪化すると、やがては全身にも影響を及ぼします。そうならないためには、歯磨きなどの適切な口腔ケアを続けるとともに、歯科医院へ定期的に訪れて、健康な口腔環境を維持することが大切です。私は大学病院での経験から、患者さんには定期検診を受けてほしいという思いが強くあります。これからもできるだけ気軽に来院いただけるよう、可能な限り痛みに配慮した治療を心がけ、皆さんのお口の健康を守っていきたいと思います。

最後に、読者の方々に伝えたいメッセージがあればお願いいたします。

武井延哲院長 たけい歯科クリニック6

高松市には、がん検診や健康診査の助成が受けられる制度があります。「まだ若いから」とせっかくの受診券を使わない方も多いですが、特に40歳以上の方には、ぜひ受診をしていただきたいと思います。口腔がんに限らず、40歳を超えるとがんの罹患率は少しずつ上昇します。自覚症状がなかったとしても、早期発見、早期治療につなげるため、定期的に検診を受けることをお勧めします。

自由診療費用の目安

自由診療とは

詰め物/5500円〜、かぶせ物/5万5000円〜、ノンクラスプデンチャー/5万5000円〜

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