伊藤 創平 理事長、塚田 大幹 院長の独自取材記事
医療法人社団創世会 ITO DENTAL OFFICE
(浦安市/新浦安駅)
最終更新日:2025/07/15

自ら学び続けるとともにスタッフにも学ぶ機会を与え、それぞれの成長や気づきをクリニックの運営に還元する。「ITO DENTAL OFFICE」の伊藤創平理事長が生み出す循環は、多くの患者の健康を支えている。歯科医師が専門性を高めながら分野ごとに役割を分担し、より良い診療をめざすチーム医療を実践する同院。そこには伊藤理事長とともにクリニックを支える塚田大幹(だいかん)院長の存在が欠かせない。取材を通じて、診療のパートナーであり幹部、そして友人としての2人の信頼関係こそが、診療の質を支える鍵であることが見えてきた。
(取材日2025年6月5日)
スタッフとともにサービスと技術の向上に努める
スタッフ皆さんの感じがとても良く、居心地がいいですね。

【伊藤理事長】ありがとうございます。「歯科学と人間学の両立」を診療理念に掲げ、スタッフは皆、ホテルやレストランの接遇に関わる本を読み、2ヶ月に1度外部講師から言葉遣いや接遇を学んでいます。また、以前、日本のクリニカルコーディネーターの黎明期に携わった方から2年間、直接薫陶を受けたスタッフがその文化を後輩たちに引き継いでくれた面もあるかもしれません。クリニカルコーディネーターは患者さんの治療への疑問や不安に寄り添い、医療スタッフとの架け橋になる存在。その方の患者さんとの向き合い方は、彼女たちの仕事への姿勢に大きな刺激と学びを与えたのではないでしょうか。歯科衛生士チームは、月に1度外部から歯周病の専門知識を有する歯科衛生士さんを招き、実習を含む講義を受けています。外部の専門家からのアドバイスも吸収しながら、一人ひとりが、患者さんにとって良い治療・クリニックとは何かを考えて行動してくれています。
お二人も研鑽を続けられていると聞きました。
【伊藤理事長】患者さんに安心していただける治療を提供するために、日進月歩の変化にしっかりと対応し続けるように論文を読み、手を動かすことを大切にしています。機器や材料についても同様に情報を収集し続けていますが、治療の基本と歯科医師としての倫理観をないがしろにして器具ばかり新しいものをそろえるだけでは本末転倒で、盲目的に新しい治療法を取り入れれば良いというものでもないでしょう。そのため国内はもちろん、年に一度は専門分野の海外の勉強会にも参加して世界標準の潮流を学ぶようにしています。
【塚田院長】当院に勤務し始めた頃から、さまざまな勉強会に参加していました。今も月に1度の歯周病勉強会を軸に、国内外の勉強会に参加して継続的に知識を深めています。また、歯科衛生士のセミナーの時には、院内のスタッフが同じ方向性を持って診療にあたれるよう、私も一緒に参加しています。
伊藤理事長と塚田院長で診療分野を分けているそうですね。

【伊藤理事長】はい。歯科医療は近年非常に進化しており、専門分化も進んでいます。その中で、1人の歯科医師がすべての分野を高いレベルでこなすのは難しいと感じるようになりました。私が歯内療法を、塚田院長が歯周病とインプラント治療をしっかり学ぶことで、それぞれの治療を深く追求でき、結果的に患者さんにより良い診療を提供できると考えています。患者さんの歯をできるだけ残す治療がしたいという思いはありますが、どうしても保存が難しい場合にはインプラントが非常に重要な治療の選択肢になります。歯周病とインプラントは治療の流れで密接に関わることが多いといった背景もあり、塚田院長に両方の治療を担当してもらう形にしました。
専門分野で役割分担するチーム医療を実践
歯内療法について、詳しく教えてください。

【伊藤理事長】歯内療法は、歯の病気を作らないようにしたり、治療したりするために、歯の根の汚れを掃除するものです。根管治療はその1つで、虫歯が神経まで達した場合や、歯の根の内部にある根管に細菌感染が起きたとき、新たな細菌の侵入を防ぐために感染物質を除去し、天然の歯を残すことをめざします。当院では、患部を拡大して見るマイクロスコープや、細菌の侵入を防ぐためのラバーダムなどを使用し、トレーニングを積み重ねることによって得た技術と知識で、精度の高い根管治療の提供に努めています。また、通常の根管治療で問題を解決できない場合には、歯茎の一部を切開して外側から根の治療を行う歯根端切除術や一番奥の歯に適応する意図的再植術といった外科的歯内療法も対応可能です。
インプラント治療や歯周病治療の特徴について教えてください。
【塚田院長】インプラント治療では、マイクロスコープに加えて、歯科用CTや埋入位置ををシミュレーションできる専用ソフトも活用しています。治療において大切にしているのは、安全性をしっかり確認した上で進めることです。歯を残せる可能性があれば、無理にインプラントを勧めることはありません。インプラントを含め、さまざまな治療の選択肢を提示した上で、患者さんが納得できるよう丁寧に説明し、1つずつステップを踏みながら診療を進めるように心がけています。歯周病の治療に関しては、まず歯科衛生士が歯ブラシの仕方や日常生活の中に歯周病のリスクがないかを確認するところから始めます。生活習慣の見直しや基本的な治療で改善が難しい場合には、歯科用CTで骨の状態を確認した上で、外科的アプローチを含めた適切な治療方法を提案します。
予防についてはいかがですか。

【伊藤理事長】どの患者さんに対しても、歯科衛生士でありクリニカルコーディネーターでもあるスタッフがカウンセリングにあたり、資料を使いながら予防歯科の大切さをお伝えしています。歯科衛生士が多く在籍しているのも、患者さん一人ひとりに丁寧な予防歯科を提供したいからなんですよ。歯科衛生士も、ユニット7台すべてに設置されているマイクロスコープを使って口腔内を診るほか、できるだけアシスタントをつけて、精度の高いメンテナンスを提供できるよう工夫しています。地道に啓発を続けてきた結果、開業当初に比べると患者さんに予防の重要性をよく理解していただけるようになったようです。
信頼と連携の力で、より良い診療の提供をめざす
遠方からも患者さんがいらっしゃるそうですね。

【伊藤理事長】都内はもちろん、関東圏を超えて全国からいらしていただいています。他院で歯を抜くしかないと言われ、ご自身で根管治療について調べて当院にたどり着く方や、患者さんからのご紹介の方もいらっしゃいますね。また近隣の歯科医院からの紹介も多く、根の中の問題に対応した後、紹介元に戻ってかぶせ物の治療を受けていただくことも増えています。多くのお問い合わせをいただく中で予約が混み合い、初診が2~3週間先になってしまうことも多いのですが、初回以降はできるだけ間を詰めて治療できるよう工夫をしています。セカンドオピニオンも積極的に受け入れていますから、気軽にご相談ください。
チーム医療に取り組むパートナーとして、お互いの印象を教えてください。
【伊藤理事長】塚田院長は自分が担当していない分野を安心して任せられる、診療のパートナーとして非常に心強い存在です。運営面でも私が見落としがちな視点からアドバイスしてくれますし、私の意見をスタッフにわかりやすく伝えたり、スタッフの声を私に届けてくれたりと、とても助かっています。スタッフからの信頼も厚く、患者さんにもファンが多いようですよ。プライベートでもゴルフをご一緒するなど、友人としても良い関係です。
【塚田院長】伊藤理事長の大学時代の部活の後輩が、私の同級生だったご縁で、当院に勤務するようになりました。理事長は患者さんに対して理論的にお話しする方ですが、私はどちらかというと感情が先に立つタイプ。患者さんの気持ちに寄り添いすぎてしまうこともあります。でも、だからこそ良いバランスが取れているのかなと感じています。
最後に、読者にメッセージをいただけますか。

【伊藤理事長】開業当初から、「あそこに行けば大丈夫」と思っていただけるような歯科医院を新浦安に作りたい、というのが私の目標であり、歯科医師になった理由でもあります。開業から17年余り、日々研鑽を重ねてきたことで、その思いが責任を持って実現できていると感じています。スタッフたちも皆、同じ思いで診療にあたっていますので、安心し、信頼して受診していただければうれしいです。
【塚田院長】一度治療して終わりではなく、その方の人生に長く寄り添い、最後まで伴走できたらと思っています。患者さんがおいしく食事をし、健康に暮らしていける。その手助けができればうれしいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/55万5500円~、根管治療/11万円~、外科的歯内療法/13万2000円~、セカンドオピニオン/8800円~(すべて税込)