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大橋 由政 院長の独自取材記事

医療法人大心会 大橋産婦人科クリニック

(津島市/津島駅)

最終更新日:2019/08/28

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洗練されたデザインの外観。院内に一歩足を踏み入れると、高級ホテルのラウンジのような空間が開ける。二階には、妊婦の入院のための和・洋タイプの個室、エステルーム、マタニティヨガ・マタニティビクス・ベビービクス・母親教室などが開催されるマザーホール、そして隣室に移された産声を上げたばかりの新生児を分娩台のお母さんが見られる、大きなテレビモニターが設置された分娩室、立ち会い出産の家族のための小部屋など。「医療法人大心会 大橋産婦人科クリニック」の大橋由政院長のこだわりが、そこかしこに息づいている。だがそのこだわりの真髄は、医療の質そのものにこそ、宿る。大橋院長に、開業に至る道のりや小さき命への思い、医療へのこだわりを聞いた。
(取材日2017年3月11日)

針や糸、薬品までも。医療には徹底的にこだわる。

医療機関とは思えないモダンな建物ですが、こだわられた点を教えてください。

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「和モダン」の雰囲気が好きで、いくつかの医院に足を運んで見学し、福岡市の松山設計事務所に依頼しました。継承したときのリニューアルコンセプトは、「器である建物はリラックスできる空間に。中身である医療は徹底して質の追求を」。外観も内観もホテルのようと言われますが、核となる医療にも徹底的にこだわり、医師・助産師・看護師はもちろん、医療事務も含め安心できる医療体制を心がけています。超音波検査機器は、赤ちゃんの顔や手足などが立体的に見られる4Dを採用。針や糸、薬品に関しても体の中に入れるものですので、私が納得できるものを使用しています。

クリニックを継承された経緯を聞かせてください。

もともと、父がこの地で産婦人科の医師をしていたこともあり、小さい頃から医師になると思っていました。その想いのまま、藤田保健衛生大学に進学し、1994年に卒業しました。同大学産婦人科で勤務したのち、故郷の津島市民病院で1年半勤務しました。その後、父が院長を務めていた当院を、2008年に私がリニューアルして再開しました。私には厳しい父でしたが、地域の人からは慕われていたようで、いまだに「この子、お父さんに取り上げてもらったんだよ」という近所の方や患者さんが大勢います。父の後を継ぎ、この場所で開業して本当に良かったと思っています。

地方の市民病院などで産婦人科の医師が不足していると、よく耳にしますが。

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産婦人科の医師は確かに減少しています。津島市民病院の産婦人科も、医師不足で2ヵ月分娩を中止していましたが、私が勤務することになり、再開しました。父も開業前は津島市民病院で働いていたので、父のことを知っている方も多く、温かく迎え入れていただきました。ここでの勤務は地元の状況がよくわかり、大変有意義でしたね。私が開業のために辞めてからも、津島市民病院の産婦人科は、後任の医師らにより営まれています。

「ここで産んでよかった」と思ってもらえるように

診療する上で心がけていることは何ですか?

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産婦人科の医師が減ってきた背景のひとつに、医療訴訟の問題があります。お産は生まれて当たり前と思ってみえる方がほとんどですが、現実には困難な状況も発生します。そのため私が心がけていることは、妊婦さんの状況をこまめに診るということです。来てもらわないとわからないので、妊婦さんにもこまめに来てもらうようにしています。何回か診察をしていくと、顔を見ただけで、体調がいいか悪いかがすぐにわかるようになってきます。赤ちゃんが無事に生まれ、退院されるときに、「ここで産んでよかった」「スタッフがみな、優しく接してくれた」というお声をいただくと、うれしくて癒やされますね。

お腹にいる赤ちゃん、生まれたばかりの赤ちゃんへの接し方などアドバイスをお願いします。

20週くらいから赤ちゃんは聞こえています。お腹の中の赤ちゃんに話しかけたり、音楽を聞かせたり、本の読み聞かせをしたりすることは胎教にもなり、赤ちゃんとのコミュニケーションを深めるためにもお勧めします。また触るという皮膚刺激は、脳に刺激を与えます。当院でもベビービクスを行っていますが、赤ちゃんに触って話しかけたり、愛情のこもったマッサージをしてあげることは、脳が刺激され、知的かつ情緒的発達に効果があることが知られています。お乳に関しては、初乳(産後1週間以内に分泌されるクリーム色の母乳)は細菌などから赤ちゃんを守り免疫を高めるIgA抗体という成分が入っているので、ぜひあげてください。お乳の出にくい方にはお乳マッサージをしています。

早産の場合はどのようになりますか?

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当院には未熟児など早産で生まれた赤ちゃんを管理する設備がないので、36週から分娩を取り扱っています。それより早い場合は、新生児集中治療室(NICU)のある海南病院や第一日赤病院へ、紹介状を持って行っていただきます。妊婦さんを送った後は必ず結果を確かめます。救急隊の方がいつも言ってくださいますが、早く送るので、いい状態で運べるし、受け入れ先も早く処置ができますと。大学にいるときは逆に送ってもらう立場だったので、もっと早く送ってもらっていればと思われないように、素早い判断と迅速なアクションは医師として、常に心がけていることです。いずれにしても、切迫した場合は少しでも早く病院に来てもらうことが大切です。

一生の始まりから、一貫して診られる魅力

婦人科での治療や検診について教えてください。

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おりものや生理不順、更年期などの患者さんもおみえになります。また当院では、不妊治療についてはタイミング療法と人工受精のみで、体外受精は行っていません。がん検診も行っていますが、早期発見においては、専門の医師が診ることが大切です。病理診断は藤田保健衛生大学の病理の教授にお願いしています。これにもこだわりがあり、自分の臨床所見と違っていた場合などは、直接電話で確認をとったり相談したりしています。

少子化についてはどのような実感をお持ちですか?

学会でのデータを見ると、初体験の年齢が上がって、初産の年齢もどんどん上がっています。やはり少子化現象は根深いですね。男女ともにですが、ぜひ、いいパートナーを見つけて、お子さんを授かってほしいですね。女性には、ぜひとも元気な赤ちゃんを産んでいただきたいです。産婦人科の仕事は、人の一生の始まりから “診断(内科的なこと)”、“治療(外科的なこと)”、“フォロー(経過観察)”と、一貫してできることが魅力です。また患者さんと長くおつきあいできる点も、やりがいを感じます。今でも勉強の日々ですが、それが医者としての知識と経験の糧になっています。

最後に、妊婦さんへメッセージをいただけますか?

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食事内容に気をつけて、体重のコントロールをきちんとするようにしてください。自分が食べたいから滅茶苦茶に食べる、食べたくないから食べない、好きなものだけを偏って食べる、というのではなくて、赤ちゃんを思って食事をすると、おのずと体重管理ができるのではないかと思います。体重管理はお母さんが赤ちゃんにしてあげられる、一番最初の優しさです。無理やりたくさん食べる必要はなく、粗食でいいと思います。そしてやはり日本人には和食がいいと私は思っています。リラックスして愛情を感じながら、お腹の中の赤ちゃんに話しかけてみてください。母親としての自覚が芽生え始めたことに、気づかれることと思います。

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