芋瀬 基明 院長の独自取材記事
MIWA内科胃腸内科・内視鏡CLINIC葵
(名古屋市東区/千種駅)
最終更新日:2025/09/24
 
            千種駅から西へ徒歩約5分にある「MIWA内科胃腸内科・内視鏡CLINIC葵」。木のぬくもりが感じられるレトロ風の院内は、心地良い音楽が流れ、穏やかな空気に包まれる。2020年に院長に就任した芋瀬基明先生は日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医の資格を持つ、消化器疾患のエキスパート。30年以上の経験により培った技術と知見を生かして「楽な内視鏡検査」を追求しており、病気の早期発見・治療に注力している。「患者さんの話に耳を傾けることを大切にしている」という芋瀬院長。穏やかで誠実な人柄と、丁寧な診療が印象的だ。そんな芋瀬院長にクリニックの特徴や得意とする内視鏡検査などについて話を聞いた。
(取材日2025年6月30日)
患者の声に耳を傾け、元気で長生きをサポート
院長就任から5年がたちましたね。

私と同じ岐阜大学医学部出身で、医局時代の先輩である三輪佳行理事長にお誘いいただき、院長に就任させていただいたのが5年前。開業医という働き方は初めてでしたので、当時は少し戸惑いがありましたね。それまで勤めていたのは大規模病院でしたので、軽い症状の患者さんを診ることはほとんどありませんでした。ところが当院に来てからは、ちょっとした不調の患者さんにもお越しいただける。医師として喜びを覚えました。一方で患者さんの期待に応えるためには、さまざまな病気に対応する必要があることを痛感。それまで見たことのない風景だったので、学ぶことの多い日々でした。現在は患者さんとも顔なじみとなり、和やかに診療させてもらっています。私の専門である消化器疾患をはじめ、生活習慣病の管理など、若年層からご高齢の方まで幅広い年代の方に来ていただいています。
貴院の診療方針を教えてください。
コンセプトは「元気で長生きの体づくり」。消化器が専門ですが、内科医として高血圧症・糖尿病・脂質異常症など生活習慣病の経験も積んできましたので、かかりつけ医としての責任を果たしていきたいと思っています。生活習慣病を放置すると心筋梗塞や脳梗塞といった重い病気になるリスクが上がりますので、きちんと管理をサポートさせていただきたいです。健康で長生きするには、医療との関わり方や生活の中でのちょっとしたコツが必要。例えばウォーキングの場合、最初の30分は糖質が消費され、さらに続けると脂肪が燃焼します。脂肪を落としたいのなら40分以上を目安に歩くといいですね。こうしたコツをお伝えすることで、健康寿命を延ばしていくことにつなげられたらと。勤務医時代には肝硬変や肝がんの治療などを担当しましたので、肝臓の病気もお任せください。潰瘍性大腸炎やクローン病など炎症性腸疾患の診療にも精通しています。
診療の際に心がけていることは?

患者さんのお話にしっかりと耳を傾けること。何げない会話の中に病気のヒントが隠れていることも多いからです。そのために患者さんが遠慮なく話せるような雰囲気づくりを心がけています。医師と患者というよりも、人と人としてフレンドリーに接したいですね。また、できるだけ難しい用語は使わずに、患者さん目線で説明することも心がけています。病気の原因などは根拠や理論に基づいてご説明すると、患者さんの理解度も上がると思います。例えば生活習慣病の方の場合、メカニズムを理解することで食事や運動療法のモチベーションが上がるケースも多いんです。医療の知識は患者さんの健康に直結するものですので、私も常に勉強してアップデートしています。
30年培った技術と経験で、楽な内視鏡検査を追究
ご専門である内視鏡検査について教えてください。

胃がんや大腸がんは、早期に発見し治療すれば完治もめざせる時代です。だからこそ、気軽に内視鏡検査を受けてもらえるように、楽な検査を追究しています。基本的に胃の内視鏡検査では、苦痛の少ない細いスコープでの経鼻内視鏡をお勧めし、ご希望であれば経口検査にも対応しています。胃や大腸の内視鏡検査では、鎮静剤の使用により、できるだけ眠ったことを確認した上で、検査を行っています。勤務医時代から鎮静剤の使用方法についても熟知していますのでご安心ください。また、痛みや苦しみにはメンタル的な要因も関係しますので、不安を和らげるためにリクライニングチェアやテレビ、トイレつきの完全個室もご用意しています。もちろん私の手技技術は常に磨いています。鎮静剤を希望しない方が苦しいようなら、本当に楽な検査とはいえないからです。「思ったより楽だった!」「もう終わったの?」と患者さんに言われるとうれしいですね。
消化器内視鏡専門医であるのも強みです。
内視鏡検査は、まず受診してもらうことが何より大切ですが、本来の目的は病気の早期発見です。医師に求められるのは、微細な病変を見逃さない診断力。私は、30年以上にわたり早期の胃がんや大腸がんの治療にも携わってきました。多くの治療に関わった者だからこそ気づくことができる病変もあるんです。さらに当院は病院レベルの内視鏡検査装置を導入し、勤務医時代と同じレベルの検査・診断を実現しています。内視鏡は私のライフワーク。症例を積めば積むほど、技術と診断力は上がっていくと考えています。おかげさまで患者さんのご紹介により、遠方から足を運んでくださる方もいます。内視鏡は苦手という方も、ぜひ一度私にお任せいただきたいです。
医師としてのモットーを教えてください。

確実に診断をつけること。そのために論理的に病気を捉え、どんな検査が必要なのかを的確に判断し、感覚ではなく根拠に基づいて診断に導くことを重視しています。さらに私が理解するだけではなく、その過程を患者さんにも言語化して伝え、納得してもらうことが大切だと考えています。医師としてのキャリアが30年を超えた今こそ、初心を忘れず、常に謙虚であろうと心がけています。そして還暦を迎え、困っている方々の力になりたいという思いが、ますます強くなっています。これまでに培ってきた技術と経験を生かし、一人でも多くの方の助けになれるような存在でありたい。それが今後の人生の目標です。
気持ちの良い仕事が、患者のメリットにつながる
スタッフさんについて教えてください。

スタッフは皆、朗らかで優しいですね。困っている方がいれば自然と声をかけ、さりげなく手を差し伸べるような、思いやりのあるスタッフたちです。ありがたいことに、スタッフ一人ひとりが自覚を持ち、自ら考えて積極的に動いてくれます。チームワークも抜群で、常に「患者さんのために」という思いで一丸となって取り組んでくれています。互いにフォローし合い、ミスのないよう声をかけ合っている姿を見ると、本当に頼もしく感じます。だから私は、特別にスタッフ教育をする必要がないほどです。本当に素晴らしいスタッフに恵まれていると心から感じていますし、日々支えてくれていることに感謝の気持ちでいっぱいです。
医療連携の体制も整っているそうですね。
内視鏡検査でがんを発見した場合や、より専門的な治療が必要と判断した場合には、近隣の病院に速やかにご紹介します。長年、消化器病診療や内視鏡を専門として勤務してきた経験を生かし、紹介先の病院は信頼できる顔なじみの先生ばかり。なので、快く引き受けてくださいますね。ただ、当院でできる限りの検査は行い、できる限りの診断をつけてからおつなぎするようにしています。必要な情報をきちんとそろえてから紹介することで、紹介先の先生もすぐに治療の方針を立てやすく、無駄も減るでしょうから。そうすれば、結果として患者さんの時間的・経済的な負担が少なくなりますよね。勤務医時代のマインドを忘れず、互いに気持ち良く連携することが、最終的には患者さんのメリットになる。そんな連携を常に心がけています。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

今後は、若手医師の育成にも力を入れていきたいですね。医師会を通して、昨年から近隣大学の医学部の学生さんの実習を受け入れており、私の内視鏡検査を見学してもらったり、診療を手伝ってもらったりしています。勤務医時代に研修医や後輩を指導していた頃を思い出し、私にとっても良い刺激になっています。また、「内視鏡検査といえばここ」と信頼される存在をめざし、これからも丁寧で楽な検査、そして適切な診断を提供していきたいです。消化器だけでなく、内科全般も幅広く診ていますので、風邪などの軽い不調でも気軽にお越しください。かかりつけ医として、皆さんの健康をしっかりと支えていきます。

 
             
             
             
             
            
 
                 
                 
                