歯並び、顎・顔の歪みを矯正と手術で解決
顎変形症の外科矯正
JOY矯正歯科クリニック
(横浜市港北区/綱島駅)
最終更新日:2021/10/12


噛み合わせが悪い、顎が出ている、顔が左右非対称……。顎の大きさや形、ズレが原因で起こる顎変形症(がくへんけいしょう)は、顎の骨の外科手術+矯正治療による「外科矯正治療」で改善することができる。保険適応でこの治療が受けられるのは、特殊な検査設備が整う大学病院や一部の矯正専門医院に限られており、まだ一般にもなじみが薄い治療だが、歯並びや噛み合わせだけでなく、受け口、顎のゆがみ、出っ歯など、見た目の問題で悩む多くの人々がこの治療によって救われている。今回、「小川矯正歯科」を訪れ、この希少な治療を数多く手掛けてきた福山英治院長に解説していただきながら、外科矯正治療の流れをご紹介する。
(取材日2011年11月6日)
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q顎変形症とはどのような病気ですか?
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A
顎が出ている、顔が曲がっているなどの顔の変形を伴う不正咬合です。顎の骨のバランスが悪く、骨格に問題があるため、外科手術を併用した矯正治療を行います。お顔は親に似ますから遺伝的な問題もありますが、噛み合わせが原因で徐々に曲がっていく場合もあります。
- Q治療の流れとかかる期間を教えてください。
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A
治療は手術前の矯正(術前矯正)、外科手術、手術後の矯正(術後矯正)の3段階に分かれます。術前・術後の矯正治療は当院の場合で半年から1年半。外科手術の際の入院は施設によって異なりますが1〜2週間前後となっています。
- Q治療に適した年齢は?
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A
手術してから、顎の骨が成長しては困りますので、顎の骨の成長が止まっていることがこの治療を受ける条件となります。そのため、18歳以降に手術を受ける方が多くなります。若い世代ばかりでなく、入れ歯やインプラント治療のために、この治療で顎の歪みを治す50代の方もいらっしゃいます。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1まずは初診相談。カウンセリングでじっくりと問題点をヒアリング
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初診相談にたっぷりと時間を掛けるのが福山先生の方針。問題の症状をチェックし、長濱さんが抱える悩みや不安点をじっくり聞いてくれた。問診と視診の結果から、おおまかな治療プランや期間、費用などの情報を提示してもらえる。
- 2歯型の採取やレントゲン、口腔内写真などを撮影
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「治療を受けるかどうかを患者さんが決めるには時間も必要」と、検査日はあえて後日に設定。時間を置くことで、考えを整理し、疑問点についても再確認する余裕ができる。治療を決めたら、レントゲン撮影などの各種検査や歯型の採取を行う。歯型から術後のシミュレーションも可能。最近はデジタル模型も使用している。
- 3特殊な検査機器で、顎の筋肉の動きやバランスなどを検査
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咀嚼時の筋肉の動きやバランスを調べる「咀嚼筋筋電図検査」や、お口の可動域を測る「顎運動検査」。これらの検査設備を整えていることが保険適用で外科矯正治療を行う歯科医院の条件。検査は治療開始時、手術前、術後にも行い、咀嚼機能が改善したかどうかの指標とする。
- 4治療方針を決定。外科手術に備えた矯正治療をスタート
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検査データをもとに再度正確な治療方針が提示される。長濱さんと福山院長で治療のゴールを明確に共有し、いよいよ術前の矯正治療がスタート。術前矯正の期間だが、小川矯正歯科では半年から1年半が目安となっている。期間中は月に1度通院し、メンテナンスや調整を行う。
- 52週間後の手術を控えて最終検査
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半年間の術前矯正を終え、2週間後に大学病院での外科手術を控えた長濱さん。今日は術前の最終検査として、再び咀嚼筋筋電図検査と顎運動検査を受けた。手術後は再び小川矯正歯科医院で噛み合わせの微調整などを行う「術後矯正治療」がスタートする。
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。