西村幸英院長の独自取材記事

眼科にしむら医院

(松山市／松山市駅)

最終更新日：2021/10/12

松山銀天街の中ほどにある「眼科にしむら医院」。眼科一般の診療に加え、コンタクトを購入する人の処方箋発行も行っている。院長の西村幸英先生は、親しみやすい雰囲気で気さくに話をしてくれる。その姿から患者がリラックスして診療を受けている様子が思い浮かぶようだ。同院には目の断層写真を撮影する「光干渉断層計」をはじめとする検査機器、レーザー治療機器などの設備も整っており、緑内障や白内障などの検査も実施している。西村幸英先生に、診療で心がけていること、コンタクト・眼鏡の購入や眼精疲労に関するアドバイスなど診療に関することや、眼科医師になった動機などを聞いた。

（取材日2020年3月6日）

住みたい町で、気軽に立ち寄ってもらえる眼科を開院
光干渉断層計やレーザー治療機器を導入
日曜、祝日の通院も可能な眼科

住みたい町で、気軽に立ち寄ってもらえる眼科を開院

先生は大阪のご出身ですが、松山での開業には特別な理由があったのですか？

医師免許を取得した後、大阪大学の眼科の医局員になったんです。そこからの配属で広島県の呉病院に勤務した後、異動で松山赤十字病院に勤務しました。それがきっかけで松山が気に入ったといいますか、ずっと松山に住みたいと思ったんですよ。温和な人が多く、平和だし、文化的。食べ物もおいしいですし、暮らしやすい。子どもを育てるにしても、自分が一生を過ごすにしても松山がいいと思ったからなんです。

コンタクトレンズを購入するための診察・検査で来られる方が多いのでしょうか。

そうですね。1階の販売店でコンタクトレンズを購入される方の来院が多いですね。もちろん一般眼科の診療も行っていますから、ものもらいができたとか、目がかすむ、目が痛い、痒いといった症状でお子さんから高齢の方まで来られます。ご高齢の方は白内障や緑内障などの治療のために通院しておられる方が多いです。当院では手術を行っておりませんので、手術治療が必要な場合には病院をご紹介しています。目のことで何か気になることがある人に、気軽に来てもらえるクリニックでありたいと思っています。

診療のモットーを教えてください。

モットーというほど大げさなことは考えていなくて、医師として当たり前のことをきちんとするように心がけています。患者さんのお話をしっかりお聞きし、必要な検査をして、患者さんが抱えている症状の原因、一体、患者さんの目にどんなことが起こっているのかを見つけていきます。診察して、病名と治療方法を話し、薬を出して終わりではなく、どんなことが起こっているのかを説明するようにしています。「何が起こっているのか」からアプローチする治療でないといけないと考えていますから。「目の奥が痛い」という主訴で来院される患者さんの中には目に原因があるのではなく、偏頭痛の場合もあるんですよ。

光干渉断層計やレーザー治療機器を導入

検査のための機器や、レーザー治療機器を備えておられますね。

眼科一般の診療に必要な機器は備えています。光干渉断層計（OCT）という、網膜の断層写真を撮影する検査機器もあります。どんな検査機器かというと、目のMRIとイメージしてもらうとわかりやすいですかね。糖尿病網膜症や緑内障を発見していく際に用います。当院では目の異常を早期に発見していくための検査も実施しています。レーザー治療機器は糖尿病網膜症、網膜裂孔、網膜血管閉塞症や、白内障の手術を受けた後に起こることのある後発白内障の治療に使います。

眼精疲労の症状を訴えて来られる方も多いそうですね。

はい。パソコンやスマホを使う時間が長い方はドライアイになりがちですから注意が必要です。改善方法は何が原因かによって違います。ドライアイが原因の方もいれば、コンタクトレンズや眼鏡の度数が合っていないことが原因の方、目以外の病気が原因という方もおられます。ドライアイの場合は、生活の中で気をつけていただくことで改善が図れることも少なくありません。パソコン・スマホを使う時間をできるだけ短くし、目を休めるようにしたり、意識してまばたきをするようにしたり。部屋の乾燥を防ぐために加湿をするのも大事です。ソフトコンタクトレンズもドライアイの原因の1つになりますので、使用時間を短くするようにアドバイスしています。

コンタクトレンズや眼鏡の度数が合ってないケースもあるんですね。

これが、実は難しくて、遠くが見えているから合っているというわけではないんですよ。必要以上に度数が強い、または矯正が弱すぎる。そんな眼鏡をかけていると、目に負担がかかります。視力矯正だけで考えると、度が合っていればいいのでしょうが、生活スタイルに合っているかどうかを考慮することも大事なんですよ。車の運転をする機会が多いなら、遠くがしっかり見えることが必要です。主婦やデスクワーク中心の仕事をしている方なら近くを見ることのほうが多くなりますから、少しゆるめの度数にしておいたほうが楽だったりします。眼鏡の度数の相談などもお気軽にどうぞ。それぞれの視力や生活スタイルに合った眼鏡の指示書を発行します。

日曜、祝日の通院も可能な眼科

先生が眼科医師になった動機をお聞かせいただけますか？

子どもの頃から将来は医師か教師になりたいと思っていました。高校卒業後の進路を決める際には、教師のほうが楽しそうだと考え、教師の道に進むことにしました。そして高知大学の理学部で教師をめざして勉強していたのですが、「やっぱり医師のほうがいい」と思い、3年で高知大学を辞めました。その後、1年間受験勉強をして高知医科大学医学部に入学しました。眼科を選んだのは、すぐ実践に出られると考えたからでした。僕は、高校卒業後すぐに医学部に進んだ人たちに比べると年を重ねていますので、できるだけ早く一人前になりたいという焦りもあったんでしょうね。当時を振り返ると、そう思います。

先生は健康のために何かされているのでしょうか。

食事は控えめですね。と言いますか、年齢とともに食べられる量が減ってきた感じで、それが健康にはちょうどいいのかなと思います（笑）。運動はいろいろする時間の余裕がありませんから、ジョギングをしている程度です。ジョギングなら、仕事が終わってから一人でできますからね。

プライベートな時間の楽しみは何ですか。

休診日は木曜だけですから、ゆっくり家族旅行を楽しむとか、休日に一緒に息子たちと遊び出かけるということがなかなかできないものです。だから息子に勉強を教える時間は大事にしています。長男は県外の学校に進学したので、現在は小学生の次男に勉強を教えています。2人とも医師になりたいと思っているようですね。眼科医師をめざしてはいないようですが、僕を通して医師の仕事に魅力を感じてくれているのだろうと、うれしく思っています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

目のことで気になることやつらいことがある方は、お気軽にご相談ください。当院は日曜、祝日も診療していますので、平日は来院する時間がなかなかとれない人にも便利だと思います。患者さんの中には今治市や八幡浜市から来られている方もいます。緑内障や白内障の検査も行っております。中高年の方は目の健康維持のために定期的に検査するといいですよ。