中田 知伸 院長の独自取材記事
中田眼科
(高槻市/摂津富田駅)
最終更新日:2026/04/24
高槻市栄町にある「中田眼科」。この町で生まれ育った中田知伸院長が2000年に開業した。以来25年以上にわたって、妹の山田英里先生とともに、目の不調に悩む地域住民のために貢献してきた。院内は車いすでも入りやすいバリアフリー設計になっており、青空を模した待合室の天井からは明るくやわらかな光が放たれている。「外で太陽の光を浴びて遊ぶことが、お子さんの近視の抑制にもつながると考えています」と話す中田院長。眼科医療と地域医療に対する真っすぐな思いは、院内レイアウトにも込められている。地域のかかりつけ医として広く診療しながら、専門性を求められる治療も提供する中田院長に、同院の特徴について話を聞いた。
(取材日2024年3月28日)
生まれ育った地域に医療で貢献したいと開業
この地域は中田院長の地元だそうですね。開業のきっかけは?

地元に眼科クリニックが少ないと知っており、一般診療から手術まで幅広く対応できるクリニックをつくり、地域に貢献したいと思ったからです。もともと母が薬剤師で薬局を開業していたこともあって、幼い頃から医療の道を志していました。それで現役で大阪医科大学に進学したのです。妹の山田英里先生も、現役で関西医科大学に進みましたね。私はその後、枚方市の香里ヶ丘有恵会病院で眼科医長を8年間務めるなど、大学病院や基幹病院で数多くの経験を積みました。研鑽を重ねて自信がついたこともあり、同じく眼科医として手術に力を入れて勉強していた英里先生と協力し、開業することにしたのです。
眼科医師が2人いるクリニックが身近にあるのは心強いですね。
一般診療から手術まで広く診療できるのも、2人体制だからだといえます。2人の眼科専門の医師が互いに異なる視点で1人の患者さんを診られるので、見逃しが少なくなると思いますし、難しい症例の場合もすぐに相談し合えます。また、患者さんにとって、院内でセカンドオピニオンを求めることができる点がメリットでしょう。先述したとおり、私と妹は違う大学で学んだので、それぞれの出身の大学病院に紹介できることも強みですね。
白内障をはじめ、日帰り手術に力を入れていると聞きました。

ええ。白内障や緑内障、硝子体手術など、さまざまな日帰り手術を行っています。近年増えているのは多焦点眼内レンズを使った白内障手術です。白内障の手術自体は長年行われていますが、2020年4月から選定療養の対象になった多焦点眼内レンズを希望される方が増えています。夜間によく運転する人にはまぶしさを抑えた多焦点レンズ、眼鏡の煩わしさから解放されたい方には遠距離・中距離・近距離に焦点を合わせる3焦点レンズや、遠方から手元まで連続的に見るための連続焦点型多焦点レンズなど、豊富な種類をそろえ、患者さんの希望や生活スタイルに合った眼内レンズを選ぶよう心がけています。
地域密着型の医院として、専門性に基づいた医療を提供
白内障と緑内障を合併している方への治療として、新しい手術方法にも対応されているとか。

はい。白内障手術と同時にできる低侵襲緑内障手術である水晶体再建術併用眼内ドレーン手術を導入しています。医療用チタン製の眼内ドレーンを目の中の組織に挿入することで眼圧の低下や安定が期待でき、点眼薬の使用頻度の減少につなげられるでしょう。緑内障の進行を抑えるには眼圧のコントロールが大切ですが、複数の点眼薬を使用することもあるため、患者さんにとって治療の継続が負担となっていました。この手術により、目薬を差し続ける煩わしさを減らせると思っています。白内障手術と同時に行うことで保険診療の適用となるので、広く知っていただきたい治療法です。
飛蚊症のレーザー治療も行っているそうですね。
飛蚊症のレーザー治療は、原因となる硝子体の濁りをレーザーで蒸散させるとともに硝子体索を切断する目的の施術です。自由診療ですが短い時間で終わる上に、低侵襲で治療中の痛みもほとんどないとされています。飛蚊症は小さな影がちらつくため、気に病む方も多くいらっしゃいます。また、網膜疾患の予兆であるケースがあり、眼底検査の結果、網膜裂孔が見つかる可能性もあるので注意が必要です。当院では他にも、黄斑上膜や黄斑円孔、硝子体出血、増殖性硝子体網膜症といった疾患に対する硝子体手術も日帰りで実施しています。検査だけの方も気軽にお越しいただけるでしょう。
他にも、専門性の求められる治療に取り組まれているそうですね。

そうですね。例えば、白内障手術は丁寧な処置が求められる治療です。レンズを入れる後嚢という部分が破けたり、水晶体を支えているチン小帯という部分が弱かったりして、手術中に水晶体が奥の硝子体の中に落下してしまうケースもあります。一般の眼科では手術を中断し、大学病院に送って処置をしてもらうことが多いかもしれません。しかし当院は、落下した水晶体を硝子体の中で破砕し吸引を図ることが可能です。難症例でも院内で対応を完結させるために、白内障・硝子体手術装置や手術用顕微鏡などの機器のアップデートを心がけています。また、当院で対応できない入院を伴う大きな手術の場合は近隣病院と連携し、そこで私たちが患者さんの手術を担当するシステムを取っています。眼科の医師だけでなく、当院の麻酔科の医師や複数人の看護師も参加しますから、安心してお任せいただきたいですね。
患者の気持ちに寄り添った診療をめざす
最近導入されたという「ドライアイの治療」についても教えてください。

まぶたの縁には「マイボーム腺」という、涙の水分の蒸発を防ぐ働きを持つ、脂を分泌する器官があります。このマイボーム腺がうまく働かなくなり、脂の量が足りなくなることをMGD(マイボーム腺機能不全)といい、ドライアイを引き起こす原因となるのです。当院では、マイボーム腺を特殊な光で刺激して涙の油層の正常化を図る、ドライアイの治療を新たに導入しました。光線療法なので、患者さんへの負担が少ないメリットがあるといわれています。興味がある方は、ぜひ気軽に相談してください。
こちらのクリニックで大事にされていることはありますか?
専門性にこだわった治療を提供する一方で、町の眼科クリニックとして気軽に相談できる場所であることを大事にしています。「目のことなら中田眼科」と言っていただけるようなクリニックになれたら幸いです。また、患者さんのお話をよく聞き、その方にとって適切な治療をご提案できるように努めています。重症の場合など、強く勧めることはありますが、無理に治療を進めることは決してありません。どの治療が適切かは患者さんによって異なり、その方の気持ちを尊重することが大切だと考えてのことです。さらに、主訴だけではなく他の病気も隠れていないか、注意深く検査・診断を行っていますね。例えば、見えづらさを理由に受診したら実は脳の病気だった、というケースもあるからです。ですから、あらゆる可能性を想定して、全身を視野に入れた診療を心がけているのです。新しい治療や情報を得るための勉強会にも、積極的に出席しています。
訪問診療にも対応されているそうですね。

少しでもお役に立てるならと、ご自宅や施設へ訪問診療を行っています。眼科は検査機器を使うことが多いので、訪問診療の実施が少ないんですよ。そんな中でも通院困難な方に対して、コンパクトな細隙灯顕微鏡や眼圧計などをそろえて診療に伺っています。一方で、お子さんの斜視・弱視・近視の治療にも注力しています。斜視・弱視の訓練やオルソケラトロジー治療で長い期間通院されているお子さんも多いですね。目の病気は一度かかると進行を抑制する目的で治療を行うことが多いので、できるだけ早く発見して治療を開始することが重要です。どのような目の不調も、早めに受診してほしいと思います。
読者の方へメッセージをお願いします。
いつでも皆さんに安全性に配慮した治療を提供することが私たちのモットーです。例えば、患者さんはもちろんご家族にも安心感を届けたいという思いから、手術室の横に待合室を用意して、ご家族がモニターを通して手術中の様子を見られるようにしているのもその一つです。年齢を重ねて目が悪くなるのは当たり前だと思うかもしれませんが、見えづらさは生活の質の低下に大きく影響します。何もなくても毎年欠かさず検診を受けていただくとともに、目に違和感があったり、使い慣れた眼鏡が合わなくなってきたりした時も受診のタイミングです。皆さんのかけがえのない目を守るため、これからもスタッフ一同万全の努力を重ねたいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは・多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術(多焦点眼内レンズ代)/17万円~
※上記レンズ代は片目分の費用です
※白内障の手術は保険適用となります
※レンズの種類により価格が異なりますので、詳しくはクリニックでご相談ください
・オルソケラトロジー/12万円
・飛蚊症のレーザー治療/約5万5000円、追加1回約1万1000円
・アトロピン硫酸塩点眼液/診察・検査費用500円(1回)、点眼薬費用3500円(1ヵ月分)
・ドライアイ(IPL)治療/通常1回6000円、4回セット2万円
上記すべて税込み価格となります

