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藤川 泰弘 院長の独自取材記事

ふじかわ小児科

(豊中市/少路駅)

最終更新日:2020/04/01

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2006年の開院以来、多くの親子に愛されている「ふじかわ小児科」。玄関を入ると、小さな子どもの緊張も緩みそうな甘い香りに包まれる。優しい色使いとかわいらしいイラストも、ホッとする雰囲気を醸している。また、子ども同士の感染を防げるように配慮されており、予防接種や専門外来のための診療時間を設けるなどの工夫もされている。院長を務めるのは藤川泰弘先生。大学付属病院や市立病院などで勤務してきた経験豊富な小児科の医師である。より地域に根差した子どもたちのための医療をと願い、「ここに来てくれたすべての患者さんに、来て良かったなと思って帰ってもらうのが一番の目標です」と話してくれた院長。日々、多くの子どもたちの診察をする藤川院長の小児医療にかける想いを聞かせてもらった。
(取材日2017年9月6日)

一人ひとりに合わせた診断と治療、経過観察を大切に

こちらに開業されてからの10年間、特に印象に残っていることはなんですか?

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僕は開業するまで、あえて忙しい病院ばかりを選んで勤めてきて、脳腫瘍や白血病はもちろん、小児科の教科書に載っているような症例はほぼ経験したと思っています。開業医の場合は、最初から重症の患者さんを診るということは少ないですし、比較的軽症の患者さんが多いんですよ。それでも、ここで白血病の珍しいタイプのものであったり、脳腫瘍などを発見することがあります。見落としていたら危なかったかもしれない、という症状を見つけたことは、やはり印象に残りますね。医師になって35年ですが、どんなに経験しても当たり前はないんだと思い知ります。ですから、毎回、身が引き締まる思いがしますね。

先生が診察の際、特に大切にしていることはありますか?

僕が大切にしていることは、まずは診断と経過観察です。一人ひとりを丁寧に診て、まずはきちんと診断をする。その上で丁寧な説明をして、それからよく観察する。いくら多くの子どもさんを見せてもらっていても、その子の体力や体質によって、経過が違います。その子に合わせた診断や治療、経過観察が必要だと思いますね。そして、病気の本人はもちろんですが、連れてきてくださったお母さまたちの話も注意深く聞くこと。お母さまたちの言葉の中には、いろいろなヒントが隠されています。やはり多くの時間を一緒に過ごしている「母親の勘」はすごいと思うことが非常に多いですね。実際に、帰り際にドアのところでお母さまがふと漏らした一言が、病気が快方に向かうきっかけになるということがよくあるんです。

どんな症状になったら病院に連れて行けばいいのでしょうか?

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僕がよくお話ししているのは、まずは、48時間以上熱が下がらないとき。それから、おしっこが全く出ていないとき。子どもって熱があったり、下痢をしていたりしても元気なときがあるじゃないですか。そういう場合は、無理に連れて来なくても、経過観察でいいかなと思いますね。そして、意外と一番大事なのは、先ほども言いましたが「親の勘が働いたとき」です。具体的に症状が出ていなくても、ご両親の「何かが変」というのは、意外に当たるものなんですよ。親の目から見て、顔色が悪い、元気がない、機嫌が悪い、様子がおかしい……といったことです。ですから、「あれ?」ということがあったら、自分の勘を信じて来ていただければと思います。

患者の「来て良かった」を目標に

病院全体の方針として心がけていることはありますか?

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まずは、帰る時に「来て良かったな」と思って帰っていただくということですね。そのためには、僕一人が頑張るだけでは駄目で、スタッフみんなの協力が必要です。基本的に病院に来るということは、調子が悪かったり、何か不安があったりするわけですよね。ですから、きちんとした診療はもちろんですけれど、言葉遣いであるとかちょっとした気遣いであるとか、そういったことが大切になってくると思うんです。ですから、スタッフも含めて、医院全体で医療的にレベルアップしていくことも必要でしょうし、自分が今、何をするべきかを適切に判断できるように成長していく必要もある。そのために、みんなで学会に参加したり、ランチミーティングをしたりして、同じ方向を見ていけるようにしています。

小児科は、「行くと他の病気をもらう」というイメージがある方も多いと思うのですが。

そうですね。医院の対策としては、空気清浄機を常備していたり、水ぼうそうなどの感染性の病気が疑われる場合は別室に入ってもらったりしています。また、マスクやカーテンを利用するなどしていますので、大部分は防げると思います。他にも予約システムを導入していますので、病院に来る時間を限定できますし、予防接種や検診は特別な時間を設けています。また、喘息やてんかん、アレルギーなどの定期的な通院が必要な病気に関しても専門外来の日を設けています。慢性疾患の場合は、治療が途切れないようにすることも大事になりますので、できるだけ楽に通院していただけるように工夫しています。他にも気になることがあったらスタッフに気軽にお声がけいただければと思います。

先生が小児科の医師を志したきっかけはなんですか?

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僕は小さい頃から体が弱かったんですよ。記憶の中に、親に担がれて病院に向かっているシーンがあるくらい、しょっちゅう病院に連れて行かなければいけないような子でした。熱を出したりして、母親に抱きかかえられている時に「先生助けて」っていつも言ってたんですよ。僕にとって小児科の先生は、苦しいことから僕を助け出してくれる人だったんです。だから、「自分も大人になったら医者になって、子どもを助けたい」と思うのはすごく自然なことだったように思います。他に何かになりたいとかは、あまり考えたことがなかったですね。医師になりたかったというよりも、当たり前に医師になるんだと思っていたように感じます。

賢い選択ができるように、上手に病院を使ってほしい

ワクチン接種についても、悩んでいるお母さまが多いかと思います。

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今は本数も多いですし、スケジュールを組むだけでも大変ですよね。どれを先に打つのか、どのくらい同時に接種するのかもそうですし、そもそもワクチン接種についてもさまざまなことが言われています。悩まれるのは当然だと思いますよ。ですから、不安があるようであれば気軽に相談していただきたいと思いますね。正しく理解することは、安心につながると思いますので、看護師でも僕でもぜひ聞いてください。それからスケジュールに関しては、当院ではスマートフォンで予約ができるようになっていて、次回に打つべき時期のお知らせなどもしています。まだお試し運転中ではありますが、改良して使いやすくしていきたいと思っていますので、利用してみてください。

スマートフォンやパソコンをうまく活用されているんですね。

今のお母さまたちは、本当によく勉強されていますし、スマートフォンも使いこなしていらっしゃるなと思います。ですから、便利に使っていただけたらと思って始めました。はやっている病気や治療のことなどもメールで配信することによって、「ああ、今この病気がはやってるんだな」と知ってもらうこともできます。何が流行しているかを知っていれば予防にも役立ちますし、仮に発症しても慌てずに済むのではないかと思います。連れて来ていただいた際に伝えてもらえれば、別の部屋にお通しすることで、院内での感染も防ぐことができます。その他にもワクチンのこと、スタッフのことなども配信していますので、楽しんで役立ててもらえたらうれしいですね。

最後に読者へメッセージをお願いします。

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子どもさんに必要な治療を見極めてほしい。と思っています。何が正しいのか疑う心も待っていただければと思います。私はお母さまと子どもさんになるべく負担の少ないよう必要最小限の薬を処方しています。今はインターネットも普及して、情報はあふれています。ただ、その情報は医師の立場から見て、正しいと思えるものから「ちょっとどうかな?」と思うものまであります。専門で勉強している僕たちでさえ驚くような量の情報があるわけですから、お母さまたちにとってもそうでしょう。わが子のことを考えるとき、最善の選択をしたいと思って調べているのに、より混乱してしまうこともあると思います。そういうときこそ、専門である僕たち医師や看護師に、ぜひ相談してください。そして納得できる病院を選んでください。最善の選択をして、子どもさんの健康を守っていきましょう。

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