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本間 政文 院長の独自取材記事

ほんま整形外科

(新潟市中央区/新潟駅)

最終更新日:2023/10/12

本間政文院長 ほんま整形外科 main

新潟駅より徒歩15分程度の場所に位置する「ほんま整形外科」は整形外科・リハビリテーション科・小児整形外科を標榜するクリニックだ。院長の本間政文先生は1981年に秋田大学医学部を卒業後、地元である新潟大学整形外科教室へ入局。さまざまな総合病院や大学病院で研鑽を積み、医学博士や日本整形外科学会整形外科専門医の資格を取得してきた。また1987年から勤務を開始した新潟県はまぐみ小児療育センターでは、小児の整形外科疾患の診療に従事。米国にも留学を果たすなど、小児整形外科の診療も得意とする。今回は本間院長に同クリニック開業までの歩みや診療において大切にしていることなどについて語ってもらった。

(取材日2023年6月25日)

リハビリテーションと小児整形外科の診療に注力

まず同クリニック開業までの経緯についてお聞かせください。

本間政文院長 ほんま整形外科1

私は医学部卒業後、地元である新潟大学の整形外科教室へ入局し、実にさまざまな総合病院や大学病院で診療を行ってきました。その中で整形外科の医師として基礎的な診療を数多く経験してきたほか、障害のあるお子さんなどが多く集まる新潟県はまぐみ小児療育センターに長く勤めていたこともあり、小児の整形外科疾患を多く診療してきました。また私の妻が理学療法士だったので、「開業するときは、妻とともにリハビリテーションと小児整形外科疾患を主軸にしたクリニックをつくりたい」と考えていたんです。そこで2004年に当時整形外科がなかったこの地に同クリニックを開業することを決めました。ここは新潟駅からも近く、また私の実家からも近かったので土地に親しみがあり、気に入っています。

開業から20年ほど経過しますが、現在どのように感じられていますか。

長く診療を続けてきたという自負はありますが、節目のような自覚はなく、これからも「日々勉強」という気持ちですね。医学は日進月歩なので、常に新しい知識を身につけ、患者さんに還元していかなければなりません。これまでも淡々と自分にできることをやってきたつもりなので、今後も淡々と日々の診療に励んでいきたいです。20年間で患者層などに大きな変化はなく、生まれたての新生児から高齢の方まで幅広く受診されていますが、特に多いのは中高年の方でしょうか。最近は「肩が痛い」「肩が動きづらい」など、肩のお悩みで受診される方が多いですね。

小児整形外科診療について詳しくお聞かせください。

本間政文院長 ほんま整形外科2

お子さんの整形外科疾患を診られるクリニックは少ないので、クチコミなどもあって、地域の方はもちろん、遠方の方などさまざまな患者さんがいらっしゃいますね。小児の整形外科疾患というとイメージが湧きにくいかもしれませんが、例えば新潟市の脱臼健診で異常が発見されてお越しになる「股関節脱臼」のお子さんは多くいらっしゃいます。股関節脱臼は治療後も5〜6年は経過観察が必要となる病気なので、必然的に患者さんや保護者の方との付き合いは長くなりますね。また先天性の疾患でほかのクリニックから紹介されてくるお子さんや、「子どもの歩き方がおかしい」「子どもがよく転ぶ」などの異変に保護者の方が気づいて受診されるお子さんもいます。総合病院など大きな病院に行くよりは気軽に受診していただけるようで、そこはうれしく思います。そういう存在のクリニックになれれば、と思っていましたからね。

患者さんの意志を尊重した診療をめざす

先生が診療において大切にしていることは何ですか?

本間政文院長 ほんま整形外科3

一人ひとりの患者さんの話をじっくり聞き、詳しく説明して丁寧に診療を行うことですね。患者さん一人ひとりのことをしっかり知っていくために、まずは患者さんが何でも相談しやすい環境をつくることを大切にしています。ただ、そうすると診療時間がどうしても長くなってしまうので、次の患者さんをお待たせして申し訳ないのですが……(笑)。また、治療方針を決める際は「できる限り患者さんの意志に沿うこと」を意識しています。例えば、患者さんが「注射は嫌だ」とおっしゃれば、注射以外の治療方法を提案しますし、「より詳しい検査を受けたい」とおっしゃれば、可能な限りどんな病院にでもご紹介します。患者さんの意志に逆らわないことが私のポリシーでもありますね。

そのほかクリニックの運営で心がけていることはありますか。

開業時はもともと「リハビリテーションに力を入れたクリニック」をめざしていたので、手術室などは作らず、リハビリテーション室を広く取ることを意識しました。おかげで幅広いリハビリテーションが提供できる環境が整っているのではないかと思います。スタッフに指導していることとしては、人と人とのコミュニケーションの重要性を伝えることですかね。患者さんに対する丁寧なコミュニケーションはもちろんですが、スタッフ間でもしっかり情報伝達を行い、思いやりを持って仲良く働いていただけるように心がけています。

忙しい毎日かと思いますが、趣味や息抜きはされていますか?

本間政文院長 ほんま整形外科4

子どもの頃から多趣味で、音楽やアイススケート、テニスといったスポーツ、絵画、美術などさまざまなことをやってきました。今継続してやっていることとしては、植物の「ラン」を育てることでしょうか。もともと妻の父親が育てていたのを見て楽しそうだと思って始め、以来30年ほど続いています。ランは非常に奥深い植物で、温度管理はもちろんのこと、ある程度風が吹くところで育てなければ育たないなど、環境にデリケートなんです。花が咲くと非常に達成感がありますし、クリニックに持ってきて飾っておくこともありますよ。あとは、犬を2匹飼っていますので、健康のためにも犬と一緒に歩くようにしています。

すべての人が健康な日常生活を送るために

先生が整形外科の医師を志したきっかけについて教えてください。

本間政文院長 ほんま整形外科5

医師を志したきっかけは、小学生時代に母親が買ってくれた「偉人」について記載された本ですね。この本には野口英世の人生が描かれており、「日本人でこんなにすごいことをした人がいるのか」と子どもながらに憧れたものです。そこから漠然と医師をめざすようになり、医学部に入学しました。診療科を決める際、初めは産婦人科に興味を持っていたのですが、高校時代の先輩が新潟大学の整形外科教室に入局しており、整形外科の面白さを語ってくれたのをきっかけに整形外科領域に引き込まれるようになりました。また当時、同教室はアメリカの教科書に出てくるような著名な先生が教授に就任されており、留学にも興味があった私にとって魅力的な環境が整っていたんですよ。そこで、整形外科の医師として歩むことを決めました。

その中でも小児整形外科を深く学んだ理由は何でしょうか。

小児整形外科を診るようになったのは本当に偶然ですね。新潟大学の整形外科教室の意向で、新潟はまぐみ小児医療センターへ勤務するようになったことがきっかけです。前述のとおり、こちらにいらっしゃるお子さんは障害のある方が中心なので、大学病院と連携して施設内で手術をしたり、大学病院で手術をしたお子さんを受け入れたりしていました。そのうちに念願の米国への留学のお話もいただき、デラウエア州のデュポン小児病院という小児の専門病院へ留学させていただきました。期間は1年少々で、取り組んでいた論文は結局未完成に終わってしまったのですが、その研究をもとに発表をさせていただく機会もあり、大きな経験になりました。自身の妻や子どもも一緒に渡米したので、今でも家族ぐるみで現地の方と交流するなど、家族みんなにとっていい経験になったのかなと思っています。

最後に、整形外科領域にかける想いをお聞かせください。

本間政文院長 ほんま整形外科6

整形外科疾患は人の生死に関係がないものも少なくないため、以前は医学全体の中で占める意義が軽視されていた時代もありました。しかし現在は人の寿命も延びてきており、「健康寿命」が重視されることから、整形外科という診療科の重要性が再確認されているのではないかと思います。私自身、整形外科の医師として長年診療してきて、内科・外科・整形外科などすべての診療科がなければ人の健康は成り立たないということをつくづく感じます。例えば、内科の医師が病気を治せたとしても、その患者さんが整形外科疾患を抱えていれば、体がうまく動かせず、日常生活を送れなくなり、人生を楽しめなくなってしまうことは多々あります。すべての人が体の機能を維持して、普通に日常生活を送っていけるように、私はこれからも整形外科領域の診療に従事していきたいと思います。

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