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渡邊 治彦 院長の独自取材記事

わたなべ整形外科

(いなべ市/楚原駅)

最終更新日:2021/10/12

渡邊治彦院長 わたなべ整形外科 main

三重県いなべ市、幹線道路である県道から少し進んだ広大な土地に構える「わたなべ整形外科」は整形外科医師として総合病院などで研鑽を積み、日本整形外科学会認定整形外科専門医の資格も持つ渡邊治彦(はるひこ)先生が地域医療に貢献するために開業したかかりつけクリニックだ。同院では、渡邉院長の長年にわたる経験と、スタッフ一丸となった診療体制を生かしながら、患者一人ひとりに合わせた親身な診療を提供する。常に患者目線で地域に寄り添ってきた渡邊院長に診療のモットーや今後の目標をじっくりと聞いた。

(取材日2019年10月31日)

整形外科のエキスパートとして、経験を生かした診療を

先生が医師をめざされたきっかけは何ですか?

渡邊治彦院長 わたなべ整形外科1

実は僕の家系には政治家や公務員が多く、医療関係者はいませんでした。身内の中で医師は僕と妹だけです。僕自身は少年時代はスポーツが好きで野球に打ち込んでいました。野球を続けるために大阪の某大学の付属高校へ進学したのですが、その学校が不祥事により活動停止処分を受けてしまったのです。空いた時間で予備校の講習会に通い勉強に専念したところ、理系の成績がどんどん上がり、医学部も狙えるようになりました。そこで、推薦入学を辞退し、医学部受験一本に絞り、運よく現役で関西医科大学に入学できました。大学時代はラグビーをやっていたのですが、ラグビーの先輩方は整形外科の分野に進む人が多く、なんとなく整形外科を専門に学ぶことを決めました。現在もラグビー部の先輩後輩の整形外科の先生に手術をお願いしたり、ラグビー観戦に行ったりと、縦横の絆で強くつながれています。

開業までの経緯を教えてください。

1989に関西医科大学を卒業後、同大学整形外科学教室に入局し学位を取得するまでの10年間は、関西圏内でしか仕事の経験がありませんでした。手術のスペシャリストになるか、地域医療に貢献するために地元で開業するか、二者択一を迫られましたが、尊敬する恩師であった当時の教授が退官するタイミングで、両親のふるさとであるいなべ市で開業するために三重県に戻り、1999年に35歳で開業しました。

医院の周りに調剤薬局まで整えられているのですね。

渡邊治彦院長 わたなべ整形外科2

3歳年下の妹が内科の非常勤医師として週2回勤務することになったのと、田舎のかかりつけ医として他科の多種多様な薬を処方するために調剤薬局を誘致したんです。整形外科でも骨粗しょう症やリウマチ、神経痛、慢性疼痛などに対する新しい薬はどんどん開発されますので、すぐに購入をお願いし対応していただけるのは感謝の気持ちしかありません。開業地は、公共機関も乏しく車なしでは生活できない場所ですので、95%の患者さんが車通院です。こつこつと近隣の地主と交渉して、1700坪の土地を譲っていただき、現在は2000坪の広大な土地に十分な駐車場を確保することができました。

幅広い年代の症状に対応し、地域医療に貢献する

通われている患者層について教えてください。

渡邊治彦院長 わたなべ整形外科3

午前中は70歳以上の高齢者の膝の足腰の痛みに対して、注射やリハビリテーションを行っています。午後は、スポーツによる骨折や捻挫の患者さんに対して、固定期間やリハビリ期間をできるだけ短縮し、早期にスポーツ復帰させるよう心がけています。また、リウマチを専門的に診療する立場から、生物学的製剤など高価ですが効果が期待できる薬剤を使用し、リウマチ患者さんのQOL向上に努めております。さらに重症化した巻き爪・ばね指などの日帰り手術は当院で行っています。外来患者さんのうちの200人に1人程度は手術適応となる患者さんですが、そのような場合は各専門の先生に早急にオペをお願いしています。もちろん術後のリハビリテーションは当院で行っています。

スタッフの体制について教えてください。

今は看護師、受付、リハビリのスタッフ、柔道整復師を合わせて16人。そこに経理を担当している妻や内科医師の妹など家族を含めて20人で対応しています。おかげさまでクチコミで日々多くの患者さんにご来院いただいています。当院では、1人の患者さんをできるだけ素早く治療して、その方のクチコミで次に5人の患者さんにご来院いただくようなイメージで診療を提供しています。もちろん一定期間リハビリが必要な疾患はありますが、それ以外ではできる限り1回の通院で治療し、次の予約を取らずにお帰りいただくことが理想です。当院の看護師は20年以上勤めてくれているベテランもいますし、柔道整復師も人当たりが良く、患者さんとも良い関係を築けていると思います。

診療のモットーはありますか?

渡邊治彦院長 わたなべ整形外科4

痛みは人間にとって苦痛ですから、患者さんに負担の少ない方法で痛みを取り除き、できるだけ早く社会復帰して、快適な状態へ戻っていただけるよう意識しています。診療の目標は、車いすで来院した人が診察終了後には独歩で帰宅できるようにすることで、診察時間内でできることは躊躇なく行っています。診療については、関節注射・ブロック注射・点滴・装具療法・リハビリテーションなどの保存治療を患者さん一人ひとりに合わせて行うことを意識しています。

他院との連携体制づくりにも力を入れる

他院との連携について教えてください。

渡邊治彦院長 わたなべ整形外科5

他院との連携は非常に緊密に取っています。例えばMRI機器・CTは当院にはありませんので、周囲の病院にお願いしています。診断ミスがないように、三重大学医学部附属病院の放射線科の医師に診断をお願いし、二重のチェック体制をとっています。さらに、手術が必要な患者さんを他院に紹介する場合も、関節の外科・脊椎の外科・手の外科・腫瘍などの信頼できる各専門医を紹介し、専門性の高い手術をお願いしています。

接骨院からの紹介で来院する患者さんもいると伺いました。

はい。以前当院に勤めていた柔道整復師が経営する接骨院に通われる患者さんのうち、整形外科の診療が必要だと思われる方を紹介してもらっています。接骨院からエックス線撮影の必要な患者さん、専門的な手術適用の患者さんを紹介していただき、クリニックと接骨院の連携体制を確立しました。接骨院からのご紹介で来院した患者さんのクチコミによって、そのエリアの患者さんも当院に多くご来院されるようになりました。

今後の展望を教えてください。

渡邊治彦院長 わたなべ整形外科6

勤務医を10年、開業医を20年やってみて、高齢化社会に伴いロコモティブ症候群で苦しんでいる患者さんやスポーツによる痛みに苦しんでいる患者さんが、三重県内にもたくさんおられることがわかりました。遠方から、他のクリニックを飛び越えてわざわざ当院を選択してくれる理由は、患者さんの痛みを取るために親身になって治してあげようと全力で取り組んできたからだと思います。これからも、患者さん一人ひとりを自分の家族と考え、ベターな治療で満足することなくベストな治療を施すために全力投球していきます。

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