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吉村 知之 院長の独自取材記事

よしむら歯科医院

(奈良市/富雄駅)

最終更新日:2023/04/06

吉村知之院長 よしむら歯科医院 main

近鉄奈良線の富雄駅から枚方大和郡山線を進み、黒谷橋東詰交差点を右折、富雄川を渡ると右手に見えるビルの1階に「よしむら歯科医院」はある。奈良で生まれ育った吉村知之院長が、2004年に開業した歯科医院だ。吉村院長は、大阪歯科大学附属病院で口腔外科を専門としてきたため、一般的な歯科治療だけでなく、親知らずの抜歯をはじめ外科処置にも対応する。患者にきちんと症状や治療法などを理解し、納得してもらうこと、なるべく歯を残しながら、できるだけ痛みの少ない治療を行うことが、吉村院長のモットーだ。歯科医療の知識や技術のアップデートに努め、より良い歯科医療の提供をめざす吉村院長に話を聞いた。

(取材日2022年9月20日)

口腔外科の技術が強み

医療の道を志したきっかけを教えてください。

吉村知之院長 よしむら歯科医院1

中学生の時に健康面でつらい思いをした経験がきっかけです。幼稚園の頃から水泳をしていて、自由形では奈良県大会の決勝の常連でした。中学校には水泳部がなく、中学ではフィールドホッケー部に入りました。フィールドホッケー部では高校から推薦入学の声もかかりましたが、練習でアスファルトの道をランニングするなどのオーバーワークがたたり、膝を痛めて推薦入学は断念することに……。悔しかったですね。また、まだ花粉症が一般的ではなかった頃ですが、ひどい鼻水に悩まされ、思春期だったので恥ずかしさもあり、とてもつらい思いをしました。当時は珍しかった花粉症の治療を行うクリニックでアレルゲン検査をしてもらい、通院して治療を行いました。この経験から、医療に携わり、人の役に立ちたいと思うようになったんです。

歯科口腔外科を専門に選んだのは、なぜですか。

親戚の歯科医師から、「外科の知識があると、万が一、歯科処置の際に何かあったときに対処できる」とアドバイスされ、福岡県立九州歯科大学に入学した当初から歯科口腔外科を専門とすることを決めていました。卒業後は大阪歯科大学歯科口腔外科に入局し、大学病院での診療に加え、歯科口腔外科に未対応の歯科医院に派遣されたりして、親知らずの抜歯や口の中の腫瘍の処置など、外科処置の経験を重ねました。開業してからもその経験を重ねてきた強みが生かされています。親知らずの抜歯では、事前にエックス線とCTによる3D画像で歯の生え方や神経の位置を細かに確認し、腫れや痛みを抑えてから、日を改めて抜歯を行います。これは、多量の出血や神経の麻痺などのリスクを防ぐためです。生体モニターを活用し、血圧・脈拍・血中酸素飽和度・心電図を随時チェックし、万が一の緊急事態に備えるなどの治療を心がけています。

顎関節症の治療や噛み合わせにも力を入れているそうですね。

吉村知之院長 よしむら歯科医院2

顎関節症は、外傷や顎の筋肉の酷使、悪い姿勢など原因はさまざまですが、ストレスによる筋肉の緊張、強度の歯ぎしりや食いしばりによるものも多く、ストレス社会で患者さんは増えています。また、噛み合わせのトラブルは、全身の健康状態に悪影響を及ぼすリスクもあります。当院では、開口訓練などのトレーニング、鎮痛剤などによる薬物療法、マウスピースを用いた咬合治療、歯列矯正などにより、症状に応じて、顎関節症の治療や噛み合わせの改善を図ります。また、入れ歯を作製する際にも噛み合わせにこだわります。しっかりとものを噛める状態を入れ歯で再現するために、事前に噛み合わせ状態を分析。オーダーメイドの個人トレーによる型採りで、床と歯茎の間に隙間ができないようぴったり合う入れ歯の作製に努めています。

できるだけ歯を残し、苦痛を軽減する治療を

虫歯や歯周病の治療など一般歯科の診療についてお聞かせください。

吉村知之院長 よしむら歯科医院3

当院では、患者さんの負担を減らし、歯を長持ちさせる治療を心がけています。虫歯治療では、できるだけ歯を削らず、神経を残すようにします。神経を取ると、歯に栄養が行き渡らずにもろくなってしまうからです。歯周病治療では、飲み薬で歯周病菌を減らす治療も積極的に行います。歯周病菌が減ると歯茎の炎症緩和につながり、歯石を取るときの痛みの軽減にもつながります。重度の歯周病の場合は、歯茎を切開し、歯の根の表面にこびりついた歯石・歯垢を取り除くフラップ手術や、切開した歯茎から薬剤を注入して減少した歯周組織の再生を促す治療法など、外科処置にも対応します。麻酔を行う際も、歯茎に麻酔を塗って針の痛みの軽減を図ったり、細い注射針で体温に近い温度の麻酔を痛みを感じにくい場所に少しずつ注入するなどの配慮をしています。

診療機器へのこだわりはありますか。

治療の精度を高めるために、できるだけ先進の機器を導入するようにしています。例えば、開業当初から導入しているレーザーには殺菌作用や出血を抑える作用が期待できます。外科治療では出血や痛みが少なく治りも早くなることが期待できるなどのメリットがあり、歯周病、知覚過敏、口内炎、歯茎の色素沈着などのケアにも活用しています。また、歯科用CTを用いることで、3D画像による、より精密な診断を行えるようにしています。エックス線装置としては、放射線量の少ないデジタルエックス線装置と、矯正治療用のセファロエックス線装置を備えています。機器を選ぶ際には、複数のメーカーのものを取り寄せたり、展示ブースに足を運んで試用します。画像診断用の装置の場合、きれいに写ったサンプル画像では判断できませんから、実際に自分で撮影して使い勝手や仕上がりを確認しないと気が済まないんです。

今後、新たに導入したい機器はありますか。

吉村知之院長 よしむら歯科医院4

口の中の細菌を調べるときに使う位相顕微鏡はありますが、口の中を診察する顕微鏡の歯科用マイクロスコープがないので、導入を検討しています。口の中を診察するのに、現在は拡大鏡を使用していますが、歯科用マイクロスコープなら、肉眼の約20倍の視野が得られるので、歯根治療など、精密さを求められる治療が格段にやりやすくなると考えています。

きちんと理解し、納得の上で治療を受けてもらう

患者さんと接する際は、どのようなことを心がけていますか。

吉村知之院長 よしむら歯科医院5

患者さんには、きちんと症状や治療法、予後について説明し、理解して納得していただいた上で治療を受けていただくように心がけています。僕は、車の修理にしても、ただ「直しておきます」ではなく、どこが故障していて、どんな修理をするのか知りたいのですが、歯科治療も同じだと思うんです。患者さんへの説明では、わかりやすく言葉でお伝えすることに加え、目に見える形で示す工夫をしています。エックス線画像や歯科CTによる3D画像に加え、口腔内写真で口の中の状態をご覧いただいたり、歯周病治療の前には位相差顕微鏡という顕微鏡を使用し、歯周病菌の動きや数を一緒に確認します。そうして、口の中の状態をわかっていただいたら、治療法の選択肢を示し、それぞれどのような治療か、治療の結果どうなるのかを説明し、患者さんにとって適切な方法を一緒に考えていきます。

お休みの日には、どんなことをしていますか。

歯科医療の世界は日々新しくなっていくので、休みの日には積極的に講習会に参加して、知識や技術のアップデートをしています。虫歯や歯周病の治療からインプラント治療、審美面に配慮した治療まで、それぞれ日々進歩していきますので、新しく覚えることが多くて大変なんです。新型コロナウイルス感染症の流行下のため、対面での実習は難しい状況で、今はオンラインで話を聞くだけなのが残念です。その他、休診日にも公共の歯科検診の仕事が入ることもあるので、なかなか自由な時間はありません。わずかなプライベートタイムは、子どもと遊んだりサッカー観戦に行くなど、一緒の時間を過ごしています。

最後に、読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

吉村知之院長 よしむら歯科医院6

かかりつけの歯科医師は「自分のことをよくわかってくれている」という安心感を患者さんに与えることが大切だと思っています。当院では、患者さん一人ひとりのお体の特徴や生活習慣をきちんと把握し、患者さんに寄り添った医療を提供したいと考え、日々、診療にあたっています。また、インフォームドコンセントを徹底し、患者さんご自身に納得いただいた上で治療したいと考えているので、「なんでもいいから治してほしい」というのではなく、「きちんと理解して積極的に治療に臨みたい」という方にいらしていただきたいですね。その点、当院の患者さんは、健康意識が高い方が多いので、ありがたいです。幅広い診療に対応しておりますので、お口のお悩みなら、どんなことでも気軽にご相談いただきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

親知らずの抜歯(4本)/45万円〜、インプラント/30万円〜、セラミックを用いた補綴治療/3万円〜、矯正治療/3万円~90万円、歯周組織再生治療/7万7000円~

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