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松尾 泰孝 院長の独自取材記事

まつお小児科

(堺市北区/白鷺駅)

最終更新日:2019/08/28

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南海高野線の白鷺駅から徒歩6分、大阪メトロ御堂筋線のなかもず駅から徒歩9分。大型商業施設やマンションが立ち並ぶ住宅街の一角、白いビル内に「まつお小児科」はある。150台分の駐車場を備え、車で通院する患者も多い。院長の松尾泰孝先生は京都府立医科大学附属病院、済生会京都府病院、大津市民病院で勤務医として経験を積み、大阪市にある聖バルナバ病院では小児科部長を務めた。2002年同院を開業、小児科一般診療を中心にアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患、夜尿症治療や予防接種などで日々小さな患者たちと向き合っている。「情報過多な時代、本当に必要な情報を患者さんに伝えたい」と語る松尾先生からは穏やかで温かい人柄がにじみ出る。人との対話を大切にする松尾先生に診療にかける思いを聞いた。
(取材日2018年7月30日)

急変する子どもの容体に対応すべく、日曜も診療

なぜ中百舌鳥で開業しようと思われたのですか?

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私は京都の出身で、主に京都で勤務医としての経験を積み、その後大阪に移り、天王寺区の聖バルナバ病院で小児科部長を務めました。保守的な京都に比べ、同じ関西でも大阪はまったく雰囲気が違います。ざっくばらんと言いますか、気取らない感じが私自身の性にも合い、開業するなら大阪で、とその時に思ったんです。中百舌鳥を選んだ理由は、大阪の主要な地下鉄である御堂筋線の始発駅であることと、子どもの数が急速に増えている地域であったこと。希望に合う物件に巡り合い、2002年に開業しました。来院される皆さんは私の話をよく聞いてくださって、とても診療しやすいです。この辺りは医療施設も多いので、ご自身でもよく勉強されている方が多いと思います。

日曜も朝8時30分から診察されているんですね。

子どもの容体は急変します。そこで当院ではほかのクリニックが休診している日曜を診察日とし、水曜を休診日としました。いつものかかりつけ医が休みでも、とりあえず診てくれる医者がいるというのは心強いですよね。平日に比べると、日曜に診察に来られる患者さんのほうがかなり多いです。当院には診察室が2つあり、医師は私一人ですので、私が両方の診察室を行き来して、患者さんを無駄にお待たせする時間のないよう工夫しています。また感染症の予防対策として、患者さんを隔離できる個室を院内に6つ用意しています。診療を密度の高いものにするため、毎回問診票記入をお願いしています。また患者さんとのお話を優先し、「どのような症状がでたら、どのようにしたらよいのか」など具体的にご説明します。

どのような患者さんがいらっしゃいますか?

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発熱、下痢嘔吐、咳、鼻水などの症状で来院される急性感染症の患者さんのほか、喘息、アレルギー、予防接種を受けに来られる方が多いです。開業した十数年前に比べると感染症の患者さんの数は減少傾向にあり、予防医学の発展のおかげと感じています。また、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患や夜尿症、便秘に悩まれる患者さんもいらっしゃいます。特に夜尿症に関しては、長く通われている親御さんが「実は……」と切り出されることがよくあります。なかなか相談できず、子どもさん本人も親御さんもずっと悩んでおられたんですね。診察の中でいろんな話をするうちに打ち明けてくださるんです。

子どもの皮膚疾患、夜尿症治療を中心にトータルにケア

夜尿症の相談は増えているとお聞きしました。

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夜尿症は相談しにくいデリケートな問題で、子どもさん本人も親御さんも悩んでおられます。子どもさん自身、自己肯定感が低くなり、何に対しても自信が持てなくなることもあります。最近では夜尿症にもいろんなタイプがあることがわかっており、その治療の仕方も確立されつつあります。とは言っても症状の程度はさまざまです。よくお話を聞き、生活面でのアドバイスをしながら、その子に合った治療を提案していきます。例えば夜中に無理やり起こしたりせず、内服薬や、夜中におしっこがたまって「今出そう」というタイミングで起きれるようにしながら治していくアラーム療法などを使っています。まずは相談していただければと思います。

アトピー性皮膚炎など皮膚疾患の治療にも力を入れておられるのですね。

私はもともと新生児の集中治療を専門にしていました。大学病院にいた頃は毎日小さな未熟児を診ていたんです。聖バルナバ病院に移ってからも、こちらの病院はお産が非常に多い病院でしたので、たくさんの赤ちゃんの健診をしました。そういった経験から、皮膚の状態を診ればその子が将来アトピー性皮膚炎になるかどうかが予想できるんです。赤ちゃんは生後2か月頃から皮膚の乾燥が進んでくるので、早期に適切なスキンケアをしなければなりません。それをすることにより将来の皮膚トラブルやアレルギーの予防につながります。クリニックにはさまざまな症状の患者さんが来られます。患者さんにとっての最初の窓口として、皮膚疾患に限らず、医師はいろんなことを知っておくために常に勉強する必要があるんです。

ほかに最近増えている症例はありますか?

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便秘の相談を受けることも最近増えていますね。実は以前から悩んでいたのだが、便秘だけで診察に行くのはどうかと思って、という方もおられます。一度便秘になると、痛みのため排便を我慢するようになります。それを繰り返すうちに便意そのものがなくなってしまい、状態はさらに悪化します。なるべく早い時期に対処する必要がありますので、予防接種などで来られた時に、相談していただければと思います。今は核家族化しているせいで相談できる相手が身近にいません。相談相手がインターネットだけ、という極端な場合もありえます。そうした親御さんのためにも、話をよく聞いてあげることを常に心がけています。

いつもと何か違う、子どもの小さな変化を見逃さないで

ところで、なぜ先生は小児科の医師になろうと思われたのですか?

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両親は医療従事者ではありませんでしたが、教育には熱心だったと思います。私が子どもの頃は父が理科の自由研究を手伝ってくれて、一緒にオタマジャクシの観察をしたりしました。生物は特におもしろかったですね。それから幼稚園の頃に交通事故で入院したことがあります。その時、病院というものに興味が湧いたのかもしれません。小児科を選んだのは、医学がいろんな専門分野に細分化されていく中で、小児科はまだその傾向が少なく患者さんをトータルに診ることができるからです。また、新生児から思春期まで、子どもの発達や成長が見られることにも魅力を感じました。

プライベートはどのようにお過ごしですか?

語学の勉強をするのが好きで、英語とイタリア語が話せます。聖バルナバ病院に勤務する前、スウェーデンのカロリンスカ医科大学小児科で、2年間医学研究者として働いていました。ノーベル医学・生理学賞の選考委員会があることでも知られている大学です。この大学に赴任するために当時ラジオ講座で英語を勉強したんですが、そのラジオ講座の英語の後の番組がイタリア語講座だったんです。イタリアも好きだし、そのまま勉強を続けて、今では英語と同じレベルで話せるようになりました。スウェーデン時代に始めた社交ダンスは、今でも妻と続けています。

今後の展望、そして最後にメッセージをお願いします。

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一人でできることには限りがあります。ですから、患者さんの最初の窓口として総合的な医療を提供するクリニックと、より専門的な医療を提供する病院とが役割分担し、連携することが大切だと思います。子どもの容体はいつ急変するかわかりません。それぞれのクリニックがかかりつけ医としてのスタンスを保ちながら、互いに協力していく必要があります。当院は今後も地域の小児医療に貢献し続けたいと思っています。子どもさんのちょっとした変化、いつもと違う様子を見逃さず、小さなことでも気軽にご相談ください。情報過多の現代社会において情報の取捨選択は非常に大切です。何が必要で何が不必要なのか、きちんと説明させていただいて、患者さんの不安を少しでも解消できる医療を提供したいと思います。

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