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鷲見 浩史 院長、鷲見 真澄 副院長の独自取材記事

都立大学駅前すみクリニック皮膚科・アレルギー科

(目黒区/都立大学駅)

最終更新日:2024/01/19

鷲見浩史院長、鷲見真澄副院長 都立大学駅前すみクリニック皮膚科・アレルギー科 main

都立大学駅の改札を出てすぐという好立地にある「都立大学駅前すみクリニック 皮膚科‧アレルギー科」。2010年に開院した同院は、日本皮膚科学会皮膚科専門医および日本アレルギー学会アレルギー専門医の鷲見浩史(すみ‧こうじ)院長と、妻の鷲見真澄副院長が診療にあたる。新しい医療機器や検査・治療の導入はもちろん、センシティブになりがちな患者の目線に立ち、正しく病気のことを理解し治療を続けてもらうために、さまざまな工夫を凝らしている。「治療がプレッシャーにならないような、通いやすい環境をつくりたい」と話す2人に、いろいろと話を聞いた。

(取材日2023年8月30日)

専門性を生かし、多様なニーズに応える

まずはおニ人のプロフィールをお聞かせください。

鷲見浩史院長、鷲見真澄副院長 都立大学駅前すみクリニック皮膚科・アレルギー科1

【浩史院長】僕は兵庫県西宮市出身で、父をはじめ親戚の多くが医師や歯科医師をしていた環境のせいか、自然とこの職業を選んでいました。東京医科歯科大学を卒業後、そのまま同大学大学院に進み、アレルギー疾患の研究をする傍ら、幅広く臨床に関わり、皮膚疾患の診療に携わりました。その後いくつかの総合病院での勤務医を経て、最後に勤めた都内の大学病院では准教授を務めた後、2010年4月からは縁あって都立大学の駅前で開院しています。
【真澄副院長】私は群馬大学医学部を卒業後、東京医科歯科大学や順天堂大学で研鑽しました。夫のような医師の家系ではありませんでしたが、子どもの頃から医師という仕事に憧れ、テレビや映画などで活躍している女性ドクターの姿を見るたびに、「格好いいな、私もあんなふうにやりがいの持てる仕事に就きたいな」と考えていました。

浩史院長は大きな病院での経験も長く、ハードな体験もなさったのではありませんか?

【浩史院長】もちろんハードでしたが、本当にさまざまなことを勉強させてもらいました。尊敬する教授から言われたことは、今もたくさん脳裏に焼きついていて、日々の診療で参考になることも多いです。その中の一つに「専門性を突き詰めることも大事だが、皮膚科しか診られない医者にはなるな」というのがあります。医局の教授をはじめ、先輩ドクターの方々に指導していただいたおかげで、幅広い皮膚疾患の診療に加え、血管外科を中心に行われる下肢静脈瘤の手術や、内科に分類されることの多い膠原病の診察ができるよう経験も積んできました。また、熱傷の患者さんを植皮手術する際、腰椎麻酔もやれるようになったことは大きな財産であり、感謝しています。腰椎麻酔ができる皮膚科の医師はそう多くないと思います。おかげさまで医師としての自信というか、度胸がつきました(笑)。

特に力を入れている分野はありますか?

鷲見浩史院長、鷲見真澄副院長 都立大学駅前すみクリニック皮膚科・アレルギー科2

【浩史院長】特定の分野というより、患者さんの多様なニーズにきちんとお応えするということに力を入れるようにしています。それもただ患者さんに合わせるのではなく、例えば思い込みをしていたり、今まで自分がかかってきた疾患の名前や、なぜその薬を使っているのかなどを知らなかったりする方に対して、正しい情報を説明してご理解いただくことが大事だと思っています。そのためにも日々、知識のアップデートを心がけると同時に、できるだけ要点を端的に話すように努めています。
【真澄副院長】私もだらだらと話すのではなく、患者さんが家に帰った後でも、診察で得た情報をきちんと思い出せるように要点を絞ってお話しするように心がけています。今はインターネットなどでさまざまな情報が入り乱れていますが、中には不確かなものも多く混じっています。そういったことを信じ込まずに、まずは専門のドクターに聞いてもらいたいですね。

先進的な診療と女性目線のこまやかな配慮を両立

院内の設計には真澄副院長の意見も多く反映したそうですね。

鷲見浩史院長、鷲見真澄副院長 都立大学駅前すみクリニック皮膚科・アレルギー科3

【真澄副院長】このエリアのクリニックとしては広いスペースだったので、まず考えたのはトイレを2つ設け、そのうちの1つを女性専用にすることでした。治療のために訪れる場所ですから、できるだけ気持ち良く、リラックスして過ごしていただきたいと思いました。手術室などに花柄の壁紙を取り入れたのもそのためです。
【浩史院長】女性が多く来院される科でもあるので、設計段階で妻と繰り返し相談し、女性ならではの視点も多く取り入れました。パウダールームは診察室や手術室の奥に設置して、診察や処置が終わった女性の患者さんがお化粧を直す際に、素顔で待合室を通らなくてもいいような動線にしています。

医療機器についても教えてください。

【浩史院長】多様な機器をそろえ、治療へのアプローチを用意しておくことも医師の重要な仕事だと考えています。例えば当院では、紫外線療法の機器を各種導入しており、PUVA療法や、ナローバンドUVB療法、エキシマライトを用いた治療に対応しています。尋常性乾癬や尋常性白斑、2020年4月から保険適応となった円形脱毛症にも使いますし、アトピー性皮膚炎でも塗り薬だけでは十分な効果が見込めない場合、次の一手として紫外線療法を活用することもあります。塗り薬が有用でない患者さんを諦めさせないことも大事ですね。それから微弱な電流を流して手掌や足底の多汗症を治療するイオントフォレーシス装置もありますが、これは町のクリニックで導入しているところは少ないと思います。

アレルギー検査にもいろいろな種類があるとお聞きしました。

鷲見浩史院長、鷲見真澄副院長 都立大学駅前すみクリニック皮膚科・アレルギー科4

【真澄副院長】アレルギー疾患の治療では、検査などで症状の原因を確かめることが重要です。例えば、かぶれの症状で接触皮膚炎を疑う場合、遅延型アレルギーとなる疾患ですのでパッチテストを行うことがあります。保険診療の範囲内で行っているので多少の制約はありますが、当院では広く行われているジャパニーズスタンダートのパッチテストだけでなく、症状によっては金属パッチテストを行うこともあります。また、一部のじんましんや食物アレルギーなどといった即時型アレルギーについては、お話を伺った上で、必要と判断すれば採血などの検査も行っています。

自分の病気のことを正しく理解することが重要

どのような疾患の患者さんが多いですか?

鷲見浩史院長、鷲見真澄副院長 都立大学駅前すみクリニック皮膚科・アレルギー科5

【浩史院長】皮膚科の特性上、対象となる疾患や症状は多岐にわたります。夏は汗が関連する湿疹や水虫が多くなったり、冬にはカサカサ系が増えたりと、季節によって傾向があります。年齢も0歳から高齢者まで幅広く、100歳を超えた患者さんもいらっしゃいますね。時には皮膚科の医師の意見が聞きたいからと、美容系のクリニックに通院されている患者さんがいらっしゃることもあります。
【真澄副院長】美容系のクリニックに行くほどではないけれど、お肌のために何かしておきたいという方も少なくありません。そういった方には、それぞれに合ったケアの方法をアドバイスさせていただいています。

近年、特に多汗症への関心が高まっていますね。

【浩史院長】多汗症は、新薬の登場やテレビコマーシャルによる一般認知の拡大によって、2年ほど前から、注目度は上がってきています。特に当院はイオントフォレーシス療法を導入していることもあり、手掌多汗症でお悩みの方が来院するケースは増えています。とはいえ、まだまだ誤解が多いとも感じています。例えば新薬であっても、すべての人に同等の治療効果が望めるのではなく、やはり個人差があります。また多汗症は治癒するものではなく、上手にコントロールを図りながら寄り添っていく病気です。薬の効果がわからないからといって、治療から遠ざかると、生活面でも不便があるまま。やはり、しっかりと医師に相談して、悩みを緩和するための方法を選ぶようにしてほしいですね。

読者へのメッセージをお願いします。

鷲見浩史院長、鷲見真澄副院長 都立大学駅前すみクリニック皮膚科・アレルギー科6

【浩史院長】今の情報化社会では、自分で病気について調べることもできる時代です。だからこそ、自分の判断で病気を決めつけて一喜一憂するのではなく、まずは医師と相談し、医学的見地に立った正しい対処を理解することが大切です。アトピー性皮膚炎のように完治が難しい疾患もありますが、患者さんが病気のことを理解した上で治療を続ければ、良い状態を保つことは可能です。気軽に相談することができ、前向きに人生を歩んでいただけるクリニックにしたいという思いは、今も昔も変わらずにいます。
【真澄副院長】女性の中には、過剰なスキンケアで新たなトラブルを引き起こす人も多いです。「私は乾燥肌だから」と思い込み、保湿剤や乳液を塗り過ぎて脂漏性皮膚炎などの原因をつくってしまう人もいます。そういったことも含め、女性の皮膚科医師としてご相談に乗ったりアドバイスしたりできればいいですね。

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