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生活習慣病の管理と内視鏡検査で
静かに進行する病に備える

前田ファミリークリニック

(尼崎市/立花駅)

最終更新日:2025/07/28

前田ファミリークリニック 生活習慣病の管理と内視鏡検査で 静かに進行する病に備える 前田ファミリークリニック 生活習慣病の管理と内視鏡検査で 静かに進行する病に備える
  • 保険診療

高血圧・糖尿病・脂質異常症(高脂血症)に代表される生活習慣病は、自覚症状がほとんどないのが特徴だ。気づかないまま進行し、やがて命に関わる重篤な疾患を引き起こす。こうした生活習慣病と同様に、がんも早期には無症状であることが多い。「症状がないまま進行する病気こそが、命に関わるのです」と警鐘を鳴らすのは、尼崎市「前田ファミリークリニック」の前田重人院長だ。勤務医時代、「もっと早く見つけられていれば」と悔やんだことは数知れず。その経験から、同院では早期発見に注力し、土日も各種検査に対応する日を設けている。検査機器は、胃・大腸の内視鏡に加え、CTや超音波診断装置も備え、幅広い疾患の発見に役立てている。今回は前田院長に、生活習慣病の特徴や放置するリスク、予防法、内視鏡検査の重要性について尋ねた。

(取材日2025年7月7日)

命を守るためにできること、生活習慣病の予防と内視鏡検査の活用

Q生活習慣病とはどのような病気ですか。
A
前田ファミリークリニック 生活習慣病について詳しく説明する前田院長

▲生活習慣病について詳しく説明する前田院長

生活習慣病にはさまざまな種類がありますが、一般的には高血圧・糖尿病・脂質異常症を指すことが多いですね。いずれも自覚症状がほとんどないため、自分では気づきにくいのが大きな特徴。気づけないからこそ、患っている自覚を持ちづらく、危機感も生まれません。その結果、治療を受けずに放置している人は、高血圧だけでも数百万人、脂質異常症に至ってはそれ以上ともいわれています。発症には、体質や生活習慣といった遺伝的な要素が影響するほか、内臓脂肪の量も関係します。皮下脂肪が多くても内臓脂肪が少ない人は比較的リスクが低く、逆に見た目が痩せていても内臓脂肪が多い人は注意が必要です。

Q放っておくことでどのようなリスクがあるか教えてください。
A
前田ファミリークリニック 放置すると、さまざまな合併症にもつながる恐れがある

▲放置すると、さまざまな合併症にもつながる恐れがある

生活習慣病を放置すると、命に関わる合併症につながる恐れがあります。症状が出る頃には、救急車を呼ぶしかない状態になっていることも少なくありません。例えば脳出血で搬送される方の約9割が、高血圧を放置していたといわれています。コレステロールや中性脂肪が高い状態が続くと、動脈硬化を引き起こし、脳梗塞や心筋梗塞の発症リスクも高まります。失明の原因としても糖尿病は第3位、腎不全は第1位。腎不全で透析が必要になれば、日常生活への影響は大きくなります。さらに高血圧・糖尿病・脂質異常症は併発しやすく、1つでもあると心血管疾患の発症リスクは約3倍、2つで7~8倍、3つで10倍以上になるという報告もあります。

Q予防には、どのようなことに気をつけたほうが良いのでしょうか。
A
前田ファミリークリニック 結果の説明時には、モニターも使用しつつわかりやすく解説を行う

▲結果の説明時には、モニターも使用しつつわかりやすく解説を行う

まずは生活習慣の改善が大切。具体的には、有酸素運動と食事ですね。有酸素運動で取り組みやすいのはウォーキングですが、足腰が弱い方や、暑い時期の屋外運動はリスクもあります。当院では、椅子に座ったまま手足を動かしてウォーキングのような動きをする運動をお勧めしています。ドラマを見ながら手足を動かし、CMの間に休憩する。これを1時間続ければ、かなりの運動量になりますし、転倒や熱中症のリスクもありません。食事面では、日本人は世界的に見ると過食傾向があります。特に夕食をしっかり食べがちですが、人間は寝ている間にエネルギーをためるため、夜の食事は控えめに。摂取エネルギーの割合は、朝3・昼5・夜2が理想です。

Qこちらで行っている内視鏡検査の特徴を教えてください。
A
前田ファミリークリニック 患者の負担をなるべく減らせるよう、鎮静をかけた状態で検査可能

▲患者の負担をなるべく減らせるよう、鎮静をかけた状態で検査可能

体への負担を和らげるため、鎮静をかけた状態で検査を受けられるよう体制を整えています。一般に鎮静と鎮痛の両方の目的で麻酔薬が使われますが、当院では鎮静剤のみ導入しています。薬剤は患者さんの状態を見ながら、必要最小限で調整しています。2006年の開業以来、安全面に気を配りながら鎮静剤を用いてきました。胃カメラは経口・経鼻の選択が可能。喉の観察がしやすいため、経鼻を行うことが多いですね。大腸ポリープは、2cm程度まではその場で切除も可能です。これまで数多くの検査を行ってきた経験を生かし、見逃さない検査を心がけています。

Q内視鏡検査を受けるべき年齢や頻度の目安はありますか。
A
前田ファミリークリニック 家族歴や自身の既往歴によって、受診目安も変わる

▲家族歴や自身の既往歴によって、受診目安も変わる

一般的には、40歳を超えたら「がん年齢」ともいわれ、それが一つの目安です。ただし、ご家族に胃がんや大腸がんで亡くなった方がいる場合は、もっと早くから受けるのが望ましいですね。当院では、20代で受診される方も珍しくありません。胃カメラは異常がなければ3年に1回が目安です。ピロリ菌感染や肝硬変による食道静脈瘤がある場合は、年1回の検査が推奨されます。大腸カメラも同様に3年に1回が基本ですが、未分化がんや印環細胞がんなど、進行が早いがんもまれにあるため、心配な方は毎年受けても良いでしょう。消化管のがんも生活習慣病と同じく、症状が出たときには進行していることが多いので、やはり早期発見が何より大切です。

ドクターからのメッセージ

前田 重人院長

健康診断で異常を指摘されながらも、そのまま放置している方は少なくありません。しかし、生活習慣病もがんも、命に関わる重大な病気。特にがんは、症状が出て見つかったときにはステージ2〜3というケースが多く、その瞬間にご本人やご家族の人生が大きく変わってしまいます。早期発見ができれば治療につながる可能性も高くなります。当院では、内視鏡に加えてCTや超音波診断装置も備え、胃・大腸だけでなく、肺・肝臓・膵臓・胆嚢・腎臓・脾臓・膀胱・前立腺・子宮・卵巣と幅広く確認できます。生活習慣病は、血圧測定と採血で簡単にチェック可能です。検査は土曜も予約対応していますので、年に1回は検査を受けてほしいですね。

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