アルス小林整形外科

アルス小林整形外科

小林 薫 院長

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高齢者の治療は、必ずしも「完治」が目標にはならない

―こちらはどんな患者さんが多いですか。

整形外科領域にまつわるあらゆる疾患の方が見えますが、年齢層でいえばやはり60代以上の高齢者の方が多いですね。というのもこの辺りは、昔ながらの住宅街が多く、以前から住んでいる方が多いんです。だから緩やかに高齢化しているエリアなんですね。もちろん新しいマンションが建設されるなどして、新規流入してくるファミリーも多くいらっしゃいます。また学校も多いので、お子さんもいらっしゃいますね。主訴を言うと、高齢の方は、腰や膝、股関節の疾患、骨粗しょう症などで来られることが多いです。若い方は骨折や捻挫などの外傷が多いですね。

―治療の際に心がけていることを教えてください。

もちろん、「治すこと」が目的ではありますが、特に高齢者の疾患の場合は若い方の疾患のように完治することが難しいことが多いのです。その最たるものの1つが、骨粗しょう症です。骨粗しょう症はほとんど女性に生じるのですが、定期的に通ってもらい治療を受けていただいても、骨密度がなかなか改善しなかったり、数値が横ばいであることも多いんですね。とはいえ、骨密度は放置すればどんどん低下するものですから、「治療を頑張って続けたから、これ以上下がっていないんですよ」など伝えて、患者さんのモチベーションを下げないように努めています。「どうせ治らない」と諦めてしまって、通わなくなってしまったら、どんどん悪化してしまいますから。

―患者さんの治療へのモチベーションをあげる工夫をされているのですね。

高齢者の骨粗しょう症からくる整形外科的疾患の治療を行う場合、1つに、「どこにゴールを設定するか」というものがあります。最初から、「完治」をめざしてしまうと患者さんにとっても辛くなる場合が多いのです。とはいえ、「治らない」と言ってしまうのも誤りです。やはり現実的には、うまく付き合っていくのが一番なんですね。そのためには、最初の治療の時点で治療のゴールについてしっかりと話し合う必要があります。「ちゃんと通っていればこれ以上悪化しない」とか、「治療を続けていれば、日常生活を過ごしやすくできますよ」と伝え、治療を中断しないように、理解を促すよう務めています。

記事更新日:2016/01/24


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