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小林 薫 院長の独自取材記事

アルス小林整形外科

(目黒区/不動前駅)

最終更新日:2026/10/02

小林薫院長 アルス小林整形外科 main

不動前駅から徒歩4分の場所にある「アルス小林整形外科」。待合室にはかすかにアロマの香りが漂い、訪れる人の緊張や不安を和らげてくれる。診察室で患者を温かく迎えるのは、院長の小林薫先生。2006年の開業以来、患者の健康寿命の延伸をめざし、骨粗しょう症のケアにも注力してきた医師だ。「骨粗しょう症は自覚症状がありません。一度治療を諦めた方でも、ゴールを再確認して一緒に頑張りましょう」と話し、患者に優しく寄り添う。そんな院長に、開業20周年を迎えた今の思いや新たな取り組みなどについて話を聞いた。

(取材日2026年7月30日)

整形外科診療を通じ、健康寿命の延伸に努める

開業から20年。振り返ってみていかがでしょうか。

小林薫院長 アルス小林整形外科1

開業する際に、少なくとも20年は続けたいと考えていました。患者さんをはじめ、スタッフや関係者の皆さんにも恵まれ、無事に20年を迎えることができてほっとしています。開業当初から通ってくださっている患者さんも多いのですよ。昔は90歳代で歩いて通院される方は少数でしたが、今は珍しいことではなくなりました。99歳の患者さんもお一人で歩いていらっしゃるんですよ。近い将来、100歳になってもご自身の足で歩いていらっしゃる方が増えるでしょうね。診療を通じて、地域の皆さんの健康寿命の延伸に少しでも貢献できているのであればうれしいです。

どのような患者さんがいらっしゃいますか?

60代以上の方を中心に、腰や膝、股関節の痛み、手足のしびれなどを主訴とする患者さんが多くいらっしゃいます。骨粗しょう症の診療にも力を入れており、70歳以上の方には検査をお勧めしています。40代、50代では肩凝りやスポーツで体を痛めたという方が多いですね。また、近隣に学校も多いので、お子さんも来院されます。骨折や捻挫などの外傷が多いですね。20年の間に近隣にクリニックも増えましたが、医療機関同士でうまく連携できていると思います。MRI検査が必要な場合には近隣の医療機関をご紹介するなど、連携しながら地域医療を支えています。

ホームページを一新し、予約システムを導入されたそうですね。

小林薫院長 アルス小林整形外科2

忙しい世代の方も受診しやすいよう、新患の方を対象にホームぺージやSNSから予約できるシステムを導入しました。整形外科は患者さんによって診療にかかる時間が大きく異なるため、予約枠を設けるのは難しいと思っていたのです。しかし、実際に導入すると好評で、これまで待ち時間がわからず受診をためらっていたというお勤めの方も来てくださるようになりました。また、お子さんやお孫さんが予約を取って、ご本人を連れてきてくださるケースも増えましたね。導入前は長時間お待ちいただき、やむを得ずお帰りになる方もいらっしゃいましたが、今はそのようなケースはほとんどなくなりました。もちろん、予約なしでも受診できます。ホームページも新しくしたのですが、そちらを見て「以前から気になっていた症状」を相談される方も増えました。当院を受診することで不安な気持ちを少しでも軽くできればうれしいですね。

ゴールを定め、患者と二人三脚で行う骨粗しょう症治療

力を入れている骨粗しょう症の治療について教えてください。

小林薫院長 アルス小林整形外科3

まずは診断のために骨粗しょう症の検査を受けていただきます。背骨のエックス線撮影や骨密度、血液の検査ですね。治療が必要と判断した場合は、注射や飲み薬などによる治療を行います。治療の目的は、骨密度を維持・改善し、骨折を予防することです。カルシウムの摂取や適度な運動も重要なので、患者さんと二人三脚で治療していきたいと考えています。高齢の方が骨粗しょう症になったとき、特に気をつけたいのが背骨の圧迫骨折です。圧迫骨折は、尻もちをつく、物を持ち上げる、かがむ、くしゃみをするなど、日常の動作がきっかけとなることがあります。圧迫骨折によって運動量が減ると、体力や筋力も低下してしまいます。歩いて買い物に行けた方が車で送ってもらうようになったり、場合によっては寝たきりになるケースもあります。そうなるとご本人もご家族も大変ですから、骨粗しょう症を予防し、必要な場合には早めに治療を始めることが大切です。

院内の掲示物も工夫されていますね。

骨の健康に欠かせないカルシウムですが、最近は全年齢で不足傾向にあるため、季節の食材を取り入れた「骨を強くするためのレシピ」をご紹介しています。私自身もレシピの料理をいただいており、「院長のお気に入りレシピ」も掲載しています。カルシウムは毎日の食事で継続的に取ることが大切です。患者さんから「簡単でおいしかった」「レシピの本や販売はないのですか?」などの声をいただき、スタッフも励みになっています。食事は毎日のことですから、簡単でおいしく栄養が取れることを大切にレシピを提案しています。加えて、ご自宅でできるひざトレーニングや骨を強くする運動なども掲示しています。骨粗しょう症の予防には、適度に体を動かすことも重要です。ウォーキングは、歩数が多ければ良いというわけではなく、年齢や体力、関節の状態などに合わせて、無理のない範囲で歩くことが大切です。

高齢者の骨粗しょう症は、完治が難しいと耳にします。

小林薫院長 アルス小林整形外科4

治療を続けても骨密度が大きく上昇しないこともあります。しかし、骨密度の数値だけで治療の効果を判断するのではなく、骨折を防ぐことが大切です。骨密度の改善が見られないと治療を続ける意欲が低下することもありますが、年齢とともに骨密度は低下していくため、放置すれば骨密度の低下がさらに進んでしまいます。治療を続けることには大きな意味があるのですよ。年齢を重ねても自分の足で立ち、自分の手を使って生活できる喜びは何物にも代えがたいものです。少しでも若いうちから骨の健康に気を配っていただきたいですね。当院では日常生活に支障が出ないよう、地道に通院して治療を続けることの大切さをお伝えしています。患者さんと治療のゴールをしっかり話し合うことが、治療を続けるモチベーションの維持にもつながると考えています。

医療にとどまらず、患者の毎日が豊かになる提案を

こだわりの理学療法機器があるそうですね。

小林薫院長 アルス小林整形外科5

水圧刺激を利用したウォーターベッド型マッサージ器です。リラクゼーション効果や血行を改善することや筋肉の緊張をほぐすことを目的に用いています。服を着たまま仰向けになるだけなので、どなたにも気軽にご利用いただけます。温泉やプールに長時間入ることが難しい高齢の方や、体力に不安がある方にお勧めしています。毎日のように来られる患者さんもいらっしゃいますよ。20年この地で診療を続けていますが、医療機器はできる限り新しい物に更新し、治療についても学び続けています。患者さんが少しでも心地良く健やかに毎日を過ごせるよう、医療の面からできることを考え、より良い診療につなげていきたいと思っています。

一度治療を中断してもまた受診していいものでしょうか?

もちろんです。患者さんの中には、途中で治療を諦めてしまった方や、症状が良くなったことで通院をやめてしまう方もいらっしゃいます。「やっぱり具合が悪くなってしまって」と再び受診されたときに、後ろめたい気持ちにならないよう配慮しています。「どうして治療をやめたんですか?」「だからまた悪くなったんですよ」などと言われたら誰だって嫌でしょう? そうではなく、「これを機会にまた治療を始めましょう」と前向きな言葉をかけます。そうすれば患者さんも「また治療を頑張ってみよう」と思えるはずです。大切なのはこれからどうするかを一緒に考えること。患者さんを後押しし励ますことが、結果的には患者さんのためになるのです。治療を中断した経験がある方も遠慮なくご相談ください。

最後に今後の展望、読者へのメッセージをお聞かせください。

小林薫院長 アルス小林整形外科6

人生100年時代を元気に自立して暮らすには、骨粗しょう症の予防や治療に取り組み、健康寿命を延ばすことが大切です。少しでも不調を感じたら受診し、無理なく体を動かせる状態を保っていただきたいですね。早めの対応は内科的な疾患の予防にもつながります。整形外科で手術が必要な場合や受診科がわからない場合も適切な医療機関をご紹介します。これまで地域の皆さんに支えていただいたので、医療を通して恩返しをしたいと思っています。「ここがあるから安心できる」「来て良かった」と感じていただける信頼されるクリニックでありたいですね。当院に来ることで気持ちから元気になっていただき、いつまでも自分の足で歩き、豊かな人生を送れるようにこれからも全力でお手伝いさせていただきます。