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服部 尚子 院長の独自取材記事

なおこ皮膚科クリニック

(世田谷区/用賀駅)

最終更新日:2019/08/28

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皮膚科と緩和ケアの診療を手がける「なおこ皮膚科クリニック」。用賀駅前商店街入り口すぐのビル2階でエレベーターを降りると院内は車いすやベビーカーでも安心のバリアフリー設計。大きな窓から日光が差し込む開放的な待合室にはキッズスペースが設置されている。また手術室や先進のレーザー治療機器など設備の充実も伺える。服部尚子院長は公認会計士から医師に転身し、2人の子どもを育てながら皮膚科医師として大学病院などで経験を積んだパワフルウーマン。飾らない人柄で患者から育児や人生相談も受ける面倒見の良い先生だ。総合病院で緩和ケア科設置に尽力した経験から、開業後も往診により看取りまで行う緩和ケアに取り組む。開業から10年近く地域医療を支える服部院長に診療にかける思いを聞いた。
(取材日2018年8月31日)

何でも相談できる地域のホームドクター

用賀駅から徒歩1分という便利な場所ですね。

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1991年にこの近隣に転居し、2人の子どもも用賀の学校に通いながら成長しました。第二のふるさとともいえる大好きな町、用賀に2009年に開業し2014年にこの場所へ移転しました。患者さんはお近くにお住いの0歳から100歳近くまでと幅広いですね。ビル2階ですがエレベーターで上がっていただき、院内はバリアフリーですので車いすやベビーカーでも安心して通院いただけます。移転後は待合室も広いスペースを確保できました。お子さんも多いのでキッズスペースで待ち時間を楽しく過ごせるようにしています。また仕事や育児、介護で忙しい方でも受診しやすいように土曜も午後まで、日曜は月1回午前中の診療を行っています。往診は皮膚科がメインですが緩和ケアも行っています。

皮膚科はどのような患者さんが受診されていますか。

赤ちゃんのおむつかぶれ、夏にはお子さんのとびひ、中高生のニキビ、大人の手荒れ、巻き爪、ほくろ、水虫、あざ、イボなどさまざまです。お年寄りの爪切りも多いですね。紫外線・レーザーの治療や皮膚腫瘍の手術なども行っています。しみ、しわなど美容的な診療も行いますが、レーザー治療で一番多いのはしみで来られる方。「しみ=レーザー」と思っている方が多いようですが、初めての方はまず診察を受けて症状に合った治療を受けるべきです。レーザーでの治療が適したしみかどうか、保険適用の有無についても診察で確認してください。お顔のしみの場合、お化粧はしないで来ていただけると診療がスムーズです。その他かゆい、痛い、しびれるなどの症状についても皮膚疾患か否か判断し、必要に応じて病院やクリニックにご紹介しています。

先進の医療設備も導入されていますね。

私は日本レーザー医学会認定レーザー専門医として、各種レーザー治療に力を入れています。当院はダイレーザー治療機を導入していますが、総合病院でも設置していないところもあるくらいですので、クリニックでは珍しいかと思います。ダイレーザーは色素ダイレーザーの一種で赤色に吸収されるレーザー光線を出すので、患部が赤くなる症状の治療に適しています。いちご状血管種、単純性血管種の他、毛細血管拡張症に対して、保険適用となります。生まれてすぐの赤ちゃんからお年寄りまで受けていただけますし、このレーザーを使用した血管種の治療は大きな病院に行かなければなかなか受けられないのですが、当院なら時間的な融通が利きますのでお忙しい方にとっても利便性が高いかと思います。

現在は木村副院長との二診制だそうですね。

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木村は以前は非常勤だったのですが2年ほど前から副院長として勤務してもらっています。患者さんのお話をとても熱心に聞いて診察していますので、安心して任せられますね。また、皮膚がんの専門知識があるので、当院でも皮膚の悪性腫瘍の専門的な診断が可能になりました。良性腫瘍の小さいものであれば木村が手術できますし、クリニックとしての診療の幅が広がりましたね。がんが見つかれば院内での手術、または必要に応じて病院を紹介というように早めに次の治療に進んでいただけるため、患者さんの心身の負担軽減にもつながっているのではないでしょうか。

看取りまで行う緩和ケア、往診もライフワーク

医師を志した理由やご経歴を教えて下さい。

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兵庫県出身で大学は経済学部を出て公認会計士として働いていました。医師をめざしたのは医師である夫と結婚したことがきっかけです。医師の仕事に興味を持ち、やりがいのある仕事だと感じて医学部に再入学しました。その後長男を出産し、育児をしながら勉強していましたね。卒業後は育児との両立を考えて皮膚科を選択。社会保険中央総合病院、関東中央病院、三井記念病院、同愛記念病院に勤務し、東芝病院皮膚科科長・緩和ケア科医長を務めた後に開業しました。

緩和ケアを行うことになったきっかけをお聞かせください。

人生の最終章を自宅で病気の苦痛を最小限に抑えた状態で穏やかに過ごすというのは、大変貴重なことではないでしょうか。大学病院や総合病院に勤務していた頃、末期がんなどの患者さんと接する中で亡くなる時に「幸せだった」と思えなければ本当に幸せな人生とはいえないのではないかと感じていました。亡くなる時に「幸せな人生だった」と思っていただきたいという願いから、緩和ケアに関わりたいと考えたんです。東芝病院勤務時代には緩和ケア病棟の立ち上げから深く携わりました。かつては自宅で死にたいと願いながらも家族に遠慮して病院で亡くなる方が多いといわれていましたが、近年は自宅での看取りを希望される方が少しずつ増えてきました。当院ではそのような方のうち高度な医療を必要としない方を往診ベースで診させていただいています。老衰を看取ることもありますね。

在宅診療、往診はどのように行っているのですか?

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来院が難しい患者さんのお宅へ伺っています。往診は私も、木村も担当しており、平日の外来時間帯のほか昼休み、休診日、外来終了後に行っています。都合がつくときは、緊急の依頼にも対応しています。患者さんは脳梗塞などにより寝たきりになられた方や認知症の方などご高齢の方がほとんどで、皮膚科と緩和ケアの両方を診させていただいています。往診では何より患者さんとご家族のお話をしっかりお聞きすることが大切ですね。それによって信頼関係が構築され、より良い診療につながります。往診は私の体力が続く限り長く続けていきたいですね。

患者の思いに寄り添う診療

今後の在宅医療の展望をお聞かせください。

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在宅診療は私1人では限界があるので、皮膚科の往診に関しては世田谷区の皮膚科のメーリングリストをつくってそのときどきで往診できる先生と連携しています。個別のご希望にお応えするため、私が窓口となって適任の先生をご紹介することもできますのでお気軽にご相談ください。また地域の訪問看護ステーションと連携をとり、緊急時にも対応できるように努力しています。今後も地域の医療関係者との連携を深め、患者さんにとってより良い方法を皆で考えていきたいですね。患者さんお一人お一人が幸せな人生のフィナーレを迎えられるよう、これからもサポートを続けていきたいと考えています。

診療で大切にされていることを教えてください。

患者さんのご希望に耳を傾けることですね。例えば「ステロイドを使いたくない」という患者さんにはまずはご希望に沿って治療を進め、無理強いはしません。でもこの方法だとなかなか改善しないよねとお互いに確認し合って、患者さんが納得されればステロイドを使った治療に移行できるでしょう。また、患者さんとコミュニケーションをとって何でも相談していただける雰囲気づくりを心がけています。治療の話からいつの間にか育児相談や人生相談になっていることも少なくないんですよ。在宅緩和ケアに関しては、人生の最後は家族や親しい人とともに過ごす時間を持つことが大切だと考えているので、訪問する都度患者さんとご家族とお話しして不安を解消していただき、もしも何かあったときの対処法も毎回伝えて安心して過ごしていただけるよう努めています。

仕事を離れて休日はどのように過ごされていますか。

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日本臨床皮膚科医会の常任理事を務めているほか多くの勉強会に参加していますので、それらの会合に参加することもあります。クリニックの休診日に往診を行っているので丸々休みという日はなかなかないのですが、趣味はジョギングと読書です。短い時間でも心身ともにリフレッシュすることが仕事の活力になっていますね。

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