小野 克明 院長の独自取材記事
中央クリニック
(観音寺市/観音寺駅)
最終更新日:2026/09/18
観音寺市観音寺町にある「中央クリニック」。院長を務める小野克明先生は、防衛医科大学校を卒業後、各地の自衛隊病院に勤務し、護衛艦の船医も経験した経歴の持ち主だ。幅広い症状に対応してきた経験を生かし、開業後は専門の呼吸器領域にとどまらず、内科や外科、整形外科、スポーツ医学など幅広い診療に取り組んできた。「何でも診られるかかりつけ医でありたい」と話す小野院長。2006年の開業から20年を迎えた現在は、訪問診療や障害者医療にも力を注ぎ、医療・福祉と地域をつなぐ取り組みなど、活動の幅を広げている。そんな小野院長に、自衛隊・船医時代の経験、診療で大切にしていること、これからの地域医療への想いなどをじっくり聞いた。
(取材日2026年8月1日)
「医師たる幹部自衛官」を経て、プライマリケアの道へ
医師を志したきっかけと、これまでのご経歴を教えてください。

大きなきっかけがあったわけではないのですが、小学生の頃から、なんとなく医師になろうと思っていましたね。ただ人の役に立ちたいという気持ちは、ずっと根っこにあって。それが医師という職業につながっていったんだと思います。防衛医科大学校へ進学したのですが、防衛医大は入学と同時に防衛省職員として特別職国家公務員に任命されるんです。卒業と同時に自衛隊に入隊する、少し特殊な大学です。在学中はラグビー部や社交ダンス研究会、心理学研究会などで、いろんな活動をしていました。「心技体」を磨くというイメージで、体を動かしながら医師になりたい自分にはぴったりでしたね。卒業後は江田島の海上自衛隊幹部候補生学校で訓練を受け、防衛医科大学校病院や自衛隊中央病院での経験を積み、各地の自衛隊病院に勤務しました。自衛隊員とそのご家族の外来診療など、現在当院で行っているプライマリケアに近いことも、その頃すでに習得していたんです。
護衛艦での船医のご経験もあるとか。
防衛医大を卒業して3〜4年目に、護衛艦に乗って船医を務めました。3隻の艦隊で、1隻につき船医が1人ずつ常駐します。1隻には250人ぐらい乗っていて、それを1人で担当するわけです。自衛官なので元気な方が多いとはいえ、風邪からけがまで本当にいろんな症状を診なければいけないので、なんでも診られる力が試されました。暇な時間には医学書を読んだり、寄港地でいろいろな経験もできたりと、大変でしたが楽しかった思い出です。
開業のきっかけと、クリニックの設計へのこだわりを教えてください。

防衛医科大学校では、卒業後に義務として勤務する期間「義務年限」があるのですが、それを全うして研究もひと段落したタイミングで、地元での開業を考えました。当時は妻が地元の観音寺市で歯科医院をしていたのですが、移転するタイミングと重なり「じゃあ1つの建物で一緒に開業しよう」という流れでしたね。開業直前に自衛隊の新しい病院の立ち上げに携わったことが、クリニックの設計に大いに役立ちました。院内の動線、流しの高さ、建築的な部分まで学んでいたので、開業時は「患者さんにとって動きやすい空間」をかなり意識しました。クリニック名は、ちょうど中央町に位置しているので、そのまま「中央クリニック」としました。地域の方に覚えてもらいやすい名前が一番だと思っています。
“人を診る”医療で、患者のライフスタイルに寄り添う
クリニックのコンセプトや診療方針をお聞かせください。

一番大切にしているのは、地域に根差すこと・何でも診られるかかりつけ医であることです。専門は呼吸器外科なのですが、実は医師になりたいと思った頃から「何でも診られる医師になりたい」というのが、私のベースにあったんです。外科を選んだのも、外科は若い時に良い師匠につかなければ身につけられないが、内科は後からでも自分で勉強できると思ったからです。今でも内科や外科をはじめ、皮膚科や整形外科、スポーツ医学まで幅広く対応しています。子どもからおじいちゃん、おばあちゃんまで、困ったことがあればまず相談してほしいですね。あと、最近は脱毛やレーザーを用いたケアなどの美容メニューも少しずつ増やしています。医療機関のみで扱える安全性に配慮した機器を導入しているので、自信を持ってお勧めできます。
予防医学や生活習慣病への取り組みについて教えてください。
未病への対応に注力しています。「病気になって治療する」のではなく「なる前に防ぐ」ことをめざすのが大切です。ただ、予防は本能との戦いです。食べたい・動きたくない気持ちは誰にでもあって、「良くない」とわかっていても、行動に移せないもの。だから私は「見た目をきれいにしたい」「かっこよくいたい」という前向きな気持ちを引き出し、生活習慣にアプローチしています。自分の体の状態を知ってもらうため、超音波検査で血管の状態を可視化し、画像を一緒に見て動脈硬化の進行具合や予防方法などを説明します。実際に見ると、意識が変わることもあり、それを日々の行動につなげるため、無理なく続けられる運動として、スクワットやかかと落とし、壁たて伏せを紹介することもあります。私やスタッフが実演し、患者さんにも診察室で行ってもらいます。できることから少しずつ取り組んでもらい、「先生が言うなら」と実践してもらえると、うれしいですね。
診療において、特に力を入れていることはありますか?

喘息の診断には早くから力を入れてきました。昔は「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった症状から経験的に診断していましたが、今は呼吸機能検査やスパイロメーター、呼気中一酸化窒素を測る検査機器を導入し、精密な判断が可能となりました。目に見える症状が現れていない喘息予備軍の方をはじめ、気候の変化や気温差で喘息が悪化する方、冷たいものを食べると咳が出る方など、体質的な問題で悩んでいる方も多いです。そういった場合に、検査結果を見せて「あなたはこういう体質かもしれませんね」と伝えるだけで、不安の解消につながると考えています。原因がわかるだけで対処しやすく、薬に頼らない工夫もできる。そういった丁寧な診察を大切にしています。
障害のある人も、地域のみんなが笑顔になれる場所を
今後の展望をお聞かせください。

ご高齢で通院が難しくなってきた患者さんが増えてきましたので、訪問診療も始めました。「もう来られなくなったから仕方がない」ではなく、最期まで寄り添い続けたいと考えています。もう一つ力を入れているのが、障害のある方への診療です。必要な配慮やコミュニケーションの方法は一人ひとり異なるため、その方に合わせて丁寧に向き合うことを大切にしています。年齢を重ねても継続して相談していただけるよう、自分が地域の受け皿の一つになりたいと思っています。小児科の先生方とも連携しながら、地域で長く診療を続けられるよう、必要な時に相談できる体制を整えていきたいですね。それから、クリニックが地域の人々の「集まれる場所」になれるよう、イベントの開催なども考えています。医療・福祉と地域がつながる拠点として、これからもこの街で、全力で取り組んでいきます。
福祉支援施設も開設されたそうですね。
そうなんです。2026年7月に多機能型福祉支援センター「ミーナイーナ」を開設しました。医療と福祉が連携し、障害のある方やご高齢の方が、地域の中で安心して自分らしく暮らせる場所をめざして開設した施設です。ただ、障害のある方だけの施設ではなく、地域の方も気軽に利用していただきたいという想いがあり、誰でも集える交流の場所としても活用したいと考えています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

体の不調を抱えている場合はもちろん、健康な時こそ来てほしいですね。病気になってからでは遅い場合もあります。健康診断やワクチン、血管の状態のチェックなど、予防医療にも力を入れていますので、ぜひご自身の健康状態を「見える化」しに来てください。また、ご家族皆さんのかかりつけ医として活用していただけるとうれしいです。ご家族の中になかなか医療機関に行かない方がいたら、ぜひ背中を押してあげてください。開業から20年、これからも地域の皆さんに寄り添い続けることが私の使命です。体のこと、心のこと、健康上のお悩みはどんなことでも、遠慮なくご相談ください。一緒に、長く元気でいられるよう取り組んでいきましょう。
自由診療費用の目安
自由診療とは医療脱毛/1500円~※部位によって異なる、レーザーを用いたケア/1500円~※部位によって異なる

