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磯村 幸範 院長の独自取材記事

いそむらファミリークリニック

(一宮市/尾張一宮駅)

最終更新日:2024/07/17

磯村幸範院長 いそむらファミリークリニック main

2005年開業の「いそむらファミリークリニック」は、地域のかかりつけ医として幅広い世代に親しまれているクリニックだ。患者の悩みを丁寧にひもとき、症状の成り立ちを理解し正確な診断につなげていくことを、大きなやりがいに感じている院長の磯村幸範先生。日本内科学会総合内科専門医の資格を持ち、あらゆる病気の可能性を考慮した上で診断を行うことを大切にしながら、丁寧で、無駄のない適切な治療を常にめざしている。そんな磯村先生に、今回は医師を志した理由から開業に至るまでの経緯、診療方針、クリニックのシステムについて話を聞いた。

(取材日2017年8月22日/情報更新日2024年6月10日)

丁寧な疾患の鑑別で、適切な治療を

医師を志した背景と開業までの経緯を教えてください。

磯村幸範院長 いそむらファミリークリニック1

きっかけは中学時代のことです。ある日突然、右腕が腫れあがってしまって。近くの病院で検査を受けても原因がわからず、「もしかしたら骨肉腫かもしれない」と、すぐに手術をすることになったんです。手術後の病理診断で、小学生の頃にしたけがの縫合糸が残っていたことが原因だったと判明しました。この出来事から、病気の原因や成り立ちを解明していく、医療の面白さに興味を持つようになりました。医学部に進学後は、病理学や内科学、精神科学と、興味を持つものを幅広く勉強。特に内科では、内分泌や糖尿病、消化器、膠原病などの免疫疾患に力を入れていました。その後勤務医として経験を積んだ後、開業を決めました。一宮市は友人も多い地域で、地元の瀬戸市にも近い土地なんです。そんな土地で、「地域の方々に頼られるクリニック」をめざしていきたいという思いがありました。

どのような患者さんが多いですか?

さまざまな世代の患者さんに通っていただいています。2世代、3世代で来院される方も多いです。朝は7時30分から診療しています。夜中に急に熱を出した時、患者さんにとっては早く診てもらえる場が必要ですし、患者さんに負担を少なく検査を受けてもらうためにも、早くから診療をスタートさせたらいいのではと考えました。お悩みもさまざまで、風邪など日常的な不調だけでなく、糖尿病治療など専門的な検査や治療を求めて県外からいらっしゃる方もいます。

診療時に大切にしていることは何ですか?

磯村幸範院長 いそむらファミリークリニック2

僕のモットーは、病気の原因を丁寧に鑑別することです。原因を調べ、患者さんの病態を正確に把握することが一番良い治療につながると考えています。病気に正しく名前を付けることは、治療の肝。地道で派手さはありませんが、治療にとても重要で、欠かせないものです。勤務医時代に総合内科専門医の資格を取ったのも、あらゆる視点や可能性から患者さんを診ていく、総合的な診療を支えるために、必要と考えてのことでした。疾患の成り立ちを考え、その可能性を丁寧により分けていき、一つの診断に行き着く工程は、非常に大きなやりがいです。だからこそ、その意志を大切にしていきたいですし、日々の診療でも診断をしていく喜びを感じられているのだと思います。僕にとって、「私の病気を正確に診断してほしい」と相談されることは、とても喜ばしいことなんです。

より良い診療を行うためのシステムづくり

丁寧な鑑別のためには検査も不可欠かと思います。心がけていることは何ですか?

磯村幸範院長 いそむらファミリークリニック3

病態を評価することからすべてが始まります。そのため無駄のない、患者さんにとって必要な検査を提供することに努めています。当院で行う検査はどれも必要不可欠なものなので、信頼してお受けいただきたいです。丁寧な鑑別のためには、患者さんそのものを診ていく必要があります。例えば、糖尿病一つに焦点をあてた場合でも、その種類や原因は一人ひとりまったく異なります。患者さんの状態を正確に評価し、それに合ったお薬を出したり指導をしたりしなければ良い治療とは言えません。また、病気がどのように関係し合っているのかを把握し、患者さんの全体像を診ていくためにも、知識や経験、正確な検査が必要です。患者さんが“知りたい”と思っている本質に対してきちんと応えること。これを外してはいけません。

貴院にはさまざまなスタッフさんが在籍されていますね。

当院では臨床検査技師が4名在籍しています。一般的には多いかもしれませんが、迅速な検査のために欠かせない存在です。管理栄養士による栄養指導を、糖尿病患者さんだけでなく、生活習慣に課題を持つ患者さんにも提供しています。診療ではチームワークが大切です。その連携を強くするためにも、基本理念を常に共有し、患者さんに「このクリニックで良かった。また会いたい」と思っていただけるよう努力しています。また、「このチームの一員として働いていきたい」と思える組織づくりにも注力しています。

現在クリニックとして力を入れていることは何ですか?

磯村幸範院長 いそむらファミリークリニック4

より良い診療を提供するシステム作りです。待ち時間対策では、患者さんには自宅など好きな場所で待っていただき、診察時間が近づいたら電話して来院していただくようにしています。予約システムも導入することで患者さんにとって便利ですし、われわれの側にも来院患者さんがわかるというメリットがあります。スタッフには予約患者さんについてはしっかり予習しておいてください、と話しています。

地域の絆を大切に、地域一体となった医療をめざす

スタッフとはどのようにコミュニケーションをとっていますか?

磯村幸範院長 いそむらファミリークリニック5

専用のアプリを使って情報共有や伝達をしています。糖尿病教室もスタッフ中心で運営しています。また、最近では野菜部とか登山部、ゴルフ部などの部活ができたのもうれしく思っています。院内SNSも始め、スタッフと最新の医学情報を共有するために、私が講義する形式で動画投稿を行い、受付からナースまで同じ医学情報を共有しています。そこから派生して通院中の患者さんを対象に、「いそファミメディカル倶楽部」を立ち上げ、動画配信サービスも始めました。そこで普段時間がなくてお伝えできないような医療情報を発信しています。

患者さんにとってもスタッフの皆さんにとっても、システムの構築は欠かせないものなのですね。

問題が生じた際に、ヒューマンエラーを防ぐためのシステムは必要と考えます。当院の事務長はプログラマーで、そういう能力に長けています。彼のおかげで今のクリニックがある、といっても過言ではありません。システムという言葉は機械的に感じるかもしれませんが、ヒューマンエラーを最小限に留めることで、スタッフは“人間にしかできないサービス”に集中することができます。また、当院の大野泰良副院長は大学時代からの親友です。旅行やゴルフ、テニスをしたりと長い付き合いで信頼のおける人物です。総合病院の循環器内科の部長として活躍し、ある程度の年齢になったら一緒にやろう、と昔から話しており、それが今実現しています。彼も日本内科学会総合内科専門医ですので、循環器疾患はもちろん内科疾患も総合的に診てもらえるので安心です。

今後の展望についてお聞かせください。

磯村幸範院長 いそむらファミリークリニック6

災害医療に関心があります。南海トラフ地震や大災害が来た時われわれににできることは何か。そういうときにこそ人の役に立ちたいという思いがあります。現在私は一宮市医師会で、防災の担当をしているので、力を入れてやっています。院内でも災害の勉強会や動画配信などをしながらみんなで一体となり取り組んでいます。災害関係の研究会にはほぼ全部参加しています。災害時に役に立つと考え、職員と一緒にドローンの免許を取りにいきました。また災害時に困るであろう水不足に対して、井戸を掘削して水の確保をしたいと考えています。また近い将来、災害時の処置室を作りたいのでクリニックの増築をしたいと思っています。われわれが医療を行い得た利益を、新しい検査機器を導入するとか、災害時の医療に役立てるとか、そういう形で地域に還元していきたい、と考えています。それが私なりの「生きたお金の使い方」だと考えています。

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