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伊藤 尚史 院長の独自取材記事

伊藤歯科クリニック

(西宮市/甲子園駅)

最終更新日:2021/11/25

伊藤尚史院長 伊藤歯科クリニック main

神戸や大阪からもアクセス良好な甲子園駅。西口の目の前には甲子園球場があり、その南西側裏手にあるのが「医療法人社団 伊藤歯科クリニック」だ。院長は、歯科口腔外科が専門の伊藤尚史先生。大学の口腔外科で上顎前突(出っ歯)や反対咬合(受け口)といった不正咬合の外科手術を手がけてきたが、負担の大きな外科手術を受ける患者を減らすには子どものうちからケアが大切と、開業以来、口腔外科で培った経験を生かしながら、子どもや成人の矯正に熱心に取り組んできた。優しい笑顔と穏やかな語り口で、インタビュー中も事あるごとに「みんなが幸せになるように」と繰り返す、患者やスタッフ思いの伊藤院長に、力を入れている診療や理想とする医療の姿について、たっぷり語ってもらった。

(取材日2021年1月5日)

外科的治療にも矯正にも対応できる歯科医院

2005年に開業するまで、どのような経験を積んでこられたのでしょう。

伊藤尚史院長 伊藤歯科クリニック1

僕の専門は歯科口腔外科の中でも外科的顎矯正という分野でした。大阪大学歯学部を卒業後は、大学の口腔外科に残り、受け口や出っ歯といった、手術でないと治せないような不正咬合の治療を行っていました。このような不正咬合は大人になってからだと外科手術しか治す手段がなく、患者さんにも負担が大きいんです。なので、これを何とかできないだろうかとずっと考えていました。その後、池田病院や天理よろづ相談所病院の口腔外科、三重にある実家の歯科医院での勤務を経て2005年に自分のクリニックを開業したのですが、そんな中、不正咬合は小さい子どもの頃に矯正をすることで、将来的に大がかりな手術は必要なくなるケースが数多くあるということを知ったんです。以来、矯正歯科を専門的に学んでさまざまな症例に取り組んできました。

お子さんの治療や矯正に力を入れていらっしゃるのですね。

歯並びというのは子どもの頃が大事で、小さいうちから歯並びについて必要なケアを行うことで、中学生になった時には整った歯並びにしていきたいと考えています。先ほどもお話ししましたが、出っ歯や受け口は、大きくなってからだと治療がとても大がかりになります。子どものうちにやっておいたほうがいいこと、子どものうちにだからこそできることがあるんです。もともと子どもが好きというのもあるのですが、その大事な時期に関わって子どもたちの成長や未来を見守っていくことができたら、これほどうれしいことはありません。

矯正ではマウスピース型装置を用いた矯正を行っているそうですが、その特徴について教えてください。

伊藤尚史院長 伊藤歯科クリニック2

大きな特徴は、装置が透明で目立ちにくいこと、取り外しができること、そして、従来のワイヤー矯正では不可能だったアプローチができる点ですね。顎を広げながら同時に歯も動かしていくため、順調にいけば期間の短縮も可能です。そしてもう一つ、このマウスピース型装置を使った矯正は、今需要が伸びている分野ということもあって専門に研究する人が多く、特にここ7年ほどで大幅に技術が進歩しているんです。2年前からは子ども向けのマウスピース型装置も登場し、子どもから大人まで、多くの人がこの矯正を受けられるようになりました。それに合わせて当院でも2年ほど前からこのマウスピース型装置の矯正をメインに提供するようになりました。先ほど述べた数々のメリットを踏まえると、マウスピース型装置を使った矯正は皆さんを幸せにできる矯正だという確信があったんです。

先進の機器を積極的に活用し、常に最善をめざす

矯正は歯科技工士さんと連携しながら行っていると伺いました。

伊藤尚史院長 伊藤歯科クリニック3

マウスピース型の装置は、コンピューター上で設計し作製するのですが、例えば、患者さんのお口の状態によってもう少し微調整が必要だというとき、歯科技工士さんにお願いして装置を作ってもらっています。そうやって、その人に合ったオーダーメイドな装置を提供し、患者さんに満足していただける精度の高い矯正につなげていきたいと考えています。最近は就職活動を控えた学生さんのニーズも増えていることから、今年3月に武庫川女子大学の近くにマウスピース型装置での矯正を専門に行う分院を開設する予定です。

こちらのセラミック治療では先進の機器を使用されているとか。

かぶせ物や詰め物といったセラミックの修復物を作るCAD/CAMシステムを導入しました。3Dカメラでお口の中を撮影して、そのデータをもとにコンピューターの画面上でセラミックの修復物や、マウスピース型装置を設計、作製するという先進のシステムです。外部の技工所に依頼することなく、セラミックの修復物を院内で、しかも30分という短時間で作ることができます。CAD/CAMシステムのおかげで、希望する患者さんは1日で治療を済ませることができるようになりました。

新型コロナウイルス感染症など、感染症対策についてお聞きします。

伊藤尚史院長 伊藤歯科クリニック4

当院は今回の新型コロナウイルス感染症の拡大前から、「地域で一番」をめざして滅菌消毒に力を入れてきました。スタッフが使う手袋や患者さん用のエプロンや紙コップなどはすべて使い捨てにし、院内の滅菌消毒コーナーには、先進の医療用洗浄消毒器や高圧蒸気滅菌器などをそろえ、治療が1回終わるごとに、使った器具を滅菌しています。限られたスペースの中で徹底した滅菌消毒をするにはどうしたらよいか、考えに考えて組み立てた自慢の滅菌消毒コーナーで、これまでいろんなクリニックが見学に来たりもしました。これだけ滅菌消毒に力を入れていますから、このコロナ禍でも「ここだったら安心」と思っていただけたのか患者さんの数はほとんど変わりませんでした。

皆を笑顔にし、幸せにする歯科医療を届けたい

健康な歯を維持するために大切なことは何でしょう。

伊藤尚史院長 伊藤歯科クリニック5

将来においてトラブルが少なくなるよう、3ヵ月に1回のメンテナンスも含め、予防を意識することが大事です。虫歯治療はもちろん、歯列矯正もすべて予防に結びついています。歯並びが悪いと磨きにくくて虫歯になったり、歯周病になったりしますからね。虫歯治療の場合は、かぶせ物や詰めものをゴールドやセラミックにすると、汚れにくく後々虫歯や歯周病になりにくいのでお勧めです。歯周病治療については、当院では歯周病菌をPCR法で調べる検査を早くから導入し、予防や治療に役立てています。この検査を行って、たちが悪い歯周病菌がいるかどうかを確認していきます。もしたちが悪い歯周病菌が見つかれば、歯周病の進行を止めるために、薬による治療を行います。従来の歯周病治療は、歯石や汚れを取る処置がなかなかつらいものでしたが、できるだけ患者さんの苦痛や負担を減らせるような治療を提供していきたいと考えています。

ところで、先生が歯科医師になったきっかけは何だったのですか?

実家が歯科医院だったんです。親からの期待もありましたが、僕自身人に喜ばれる仕事がしたいと思っていたので歯学部に進みました。そして今思うのは、歯科医師は天職だということ。大変なこともあるけれど、毎日楽しいんですよ。というのも僕、矯正の装置や技工物といった細かいものを作ったり、システムや精密機器をいじったりするのがすごく好きなんです。仕事以外でも工作や日曜大工は趣味ですし、パソコンも自分で作ります。あと電気工事も好きで、自分でこのクリニックの配線をしたくて電気工事士の資格を取ったくらい(笑)。便利なものやいいものを作ると人に喜ばれるでしょう? そこが物作りの楽しさ。仕事も同じで、自分の作った「歯」がその人を幸せにしていると思うと、すごくうれしいですしやりがいを感じるんです。

最後に今後の展望についてお聞かせください。

伊藤尚史院長 伊藤歯科クリニック6

昔と違い、自分の体や健康を気遣う人が増えてきたのでしょうね。当院にも「将来の自分が快適に過ごせるように」という目的で来られる患者さんが増えました。それに比例するかのように、歯列矯正のニーズは年々高くなっていますし、虫歯治療にしても、金属アレルギーが怖いから、再発しにくいからという理由でセラミックにする人が増えました。今の時代は痛いから歯科医院に行くのではなく、将来のことを考え、未来の自分をアップグレードするために、歯科医院に通う時代です。なので、僕たちもそうした皆さんのニーズに応えていけるよう、長持ちする歯や、将来を快適に過ごせるため口腔環境をつくるテクニックを磨き、スタッフ皆で患者さんのお口の健康を全力でサポートする、そんな歯科医院でありたいと思っています。真面目に手を抜かず治療をし、患者さんもスタッフもみんなが幸せになれる歯科医療を追求していきます。

自由診療費用の目安

自由診療とは

【小児のマウスピース型装置を用いた矯正】プレ矯正(小学校入学前)8万8000円、小学生66万円、2期矯正 22万円~44万円
【成人のマウスピース型装置を用いた矯正】前歯部分矯正44万円~77万円、全体矯正88万円~132万円
【ワイヤー矯正】10万~30万円(マウスピース型装置を用いた矯正との併用の場合)
【かぶせ物・詰め物治療】セラミック(既製色)/7万円※経過観察・調整費用

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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