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辻 ゆかり 院長の独自取材記事

ゆかりレディースクリニック

(神戸市中央区/三宮・花時計前駅)

最終更新日:2021/07/16

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各線三宮駅から5分ほどにある「ゆかりレディースクリニック」。婦人科疾患に苦しんだ自らの経験から、女性たちを守る婦人科に特化した医院をつくりたいと、辻ゆかり院長が開業したのは2004年。以来、得意分野であるホルモン療法を武器に、つらい生理の症状や女性たちが抱えるデリケートな悩みにも本気で向き合ってきた。ハキハキした口調で語る診療スタンスは、女性たちを幸せにしたいという熱い想いにあふれ、「この先生なら何とかしてくれるはず」と感じさせる。月経困難症や子宮内膜症ほか、婦人科系のさまざまなトラブルに対応し、婦人科がん検診の啓発にも積極的な辻院長に話を聞いた。
(取材日2020年9月15日)

ピルを用いたホルモン療法では幅広い選択肢を用意

開業の理由を教えてください。

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開業しようと思ったのは、患者さんのさまざまなニーズに応えられる婦人科だけに特化した医療をしたいと考えたからです。ホルモン療法は私の得意分野ですが、お産や婦人科系がんなど広く扱う病院ではピルの種類も少なく、どうしても選択肢が限られてしまいます。ピルは病態や体質によっても効果がはっきり分かれるので、なかなか満足のいく治療ができないことにジレンマを感じていました。クリニックでピルを使うにあたっては、海外のものも含め、ありとあらゆる種類を調べました。現在の診療では、国内で使用できるピルの中からその人に合ったものを選ぶようにしています。

婦人科診療にこだわった理由は他にもあるそうですね。

私自身、チョコレート嚢胞という卵巣の病気で苦しみ、昔からニキビや月経痛に悩まされてきました。切迫早産と帝王切開も経験しています。「私の気持ちなんて先生にはわからないでしょう」と言われたこともありますが、その話をすると皆さん黙ってしまいます。そして、「こんな私でも赤ちゃんを産めたんだから大丈夫よ」と話すと、目を輝かせて聞いてくれます。婦人科医師なのにたくさん病気をしているなんて恥ずかしいことなんですが、逆にそのつらさを経験してきたからこそ、患者さんの気持ちも理解できるし、病気を治してあげたいと思います。私の頃は治療の選択肢も少なく、強いホルモン剤を使うしかありませんでした。今はいいピルが使えるのだから、若い子たちには生理痛などで苦しまなくてもいいんだよということを教えてあげたいですね。

ピルを用いたホルモン療法とはどのようなものですか?

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ピルは1999年に経口避妊薬として日本でも使われるようになり、2008年に月経困難症の治療薬として認可を受けました。ホルモンバランスの改善を図り、月経痛や子宮内膜症の改善などさまざまな効果が期待できるお薬ですが、40歳以上の方や喫煙者にはお勧めしていません。低用量ピルには卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2種類が入っているのですが、卵胞ホルモンに血管内で血液が固まる作用があり、血栓症のリスクが高まるためです。近年は低用量ピルが飲めない方に対し、黄体ホルモン単独療法というホルモン量を調整する治療も注目されてきています。日本はピル後進国といわれ、認可されているピルの種類が少ないのですが、当院では使用可能なピルの中から患者さんに合ったものを使い分けるようにしています。他院で断られた場合でも対応できるケースはあるので、まずはご相談ください。

中絶、避妊、女性器の悩みにも親身に寄り添う

中絶の相談にも向き合っておられますね。

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ピルや婦人科疾患以外にも女性たちのデリケートな悩みは多く、中絶の相談もその1つです。患者さんを怒ったり責めたりする先生もいるようですが、その人にその選択肢しかないというなら、解決する方法を導いてあげないと前に進むことはできません。中絶の相談をどこにしたらいいか悩む人は多く、私は他がやってないからやってあげたいというより、誰かがやらないといけないことだから向き合っているんです。私の方針は、中絶手術と避妊の指導がセットです。手術だけでは、また同じ悩みを繰り返してしまうから。当院には受胎調節指導の専門的な知識を持つ看護師が2人勤務しており、避妊法の指導もきちんと行った上で、その方の希望に応じた避妊方法を一緒に考えていきます。

避妊方法としては、どのようなものがありますか?

避妊法にはさまざまな種類があり、低用量ピルが服用できない場合は、子宮内に留置する避妊器具をお勧めしています。器具に入っているホルモン剤が持続的に子宮内部に吸収される仕組みで、一度留置すると5年ほど作用します。避妊以外のメリットも多く、子宮内膜が薄くなり子宮からの出血が減ることが期待できるので、子宮内膜症や子宮筋腫に伴う過多月経にも有用です。治療目的であれば保険適用となるので、費用面の負担も少ないといえます。子宮に器具を入れることに不安を感じる方もいると思いますから、治療の説明をする際は実際に器具を見せ、子宮に装着する様子をお話ししています。装着時にコツがいるので扱っていないクリニックも多いですが、当院は導入も早く、実績もありますのでご安心ください。

他にはどのような相談がありますか?

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デリケートゾーンの悩みでしょうか。女性器の形や黒ずみで悩んでいる方、中にはパートナーにそのことを指摘されてショックだったと涙ぐむ方もいます。また最近はVIO脱毛をされる方が増え、美容サロンで施術を受けた後にデリケートゾーンにブツブツができて治らない、痛みやかゆみがあるといった相談で訪れる方もおられます。女性器の悩みに対しては、さまざまな改善策がありますので、手術以外に方法はないと思い込まず、まずは一度ご相談ください。また婦人科の知識がなく医師免許を持たない人に、デリケートな部分を施術してもらう怖さも知ってほしいですね。女性器の悩みは女性の元気を奪うものですから、いち早く解消してあげたいと思います。

検診を啓発し、女性たちの幸せな人生をサポート

伝えるべきことははっきり伝えるようにしているそうですね。

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本人のいないところで言うと悪口だけど、本人の前で言うのはアドバイスですからね。中絶の相談では「産むのは厳しい」だけでは理由にならないよと話し、これまでの背景や考えまでしっかり聞きます。彼女たちの次の人生まで考えて対応をするには、必要なことなんです。開業する前は、中絶をしたクリニックにはもう二度と患者さんは来ないのかなと思っていましたが、そうではないんです。その後もピルの治療や婦人科がん検診、美容の相談などで来てくれます。開業から16年たちますが、診察券の番号が2桁台の人も結構多いんですよ。土曜日の午後も診療していること、婦人科のお薬はデリケートな説明もあり院内処方をしていることも、通いやすい理由かなと思います。

子宮頸がんなど婦人科検診も力を入れておられますね。

「痛い・怖い・高い」の3点セットで敬遠されがちな婦人科がん検診ですが、特に子宮頸がんは検診で防ぐことが期待できるがんです。検査時間はほんの数秒で終わるので、若い患者さんには「絶対受けてね」と伝えています。スタッフも診察後に、「あなたは今年、神戸市の助成対象になっていて子宮頸がん検診がこちらの費用で受けられますよ」とアナウンスするようにしています。また通常の健康診断では受けることの少ない、おりもの検査や性感染症検査、超音波による子宮・卵巣の検査などを受けていただける婦人科に特化した総合検診も行っています。万が一、疑わしい病態が見つかった場合は、神戸市立医療センター中央市民病院をはじめ、お住まいの場所から通いやすい病院を紹介しています。

今後の展望をお聞かせください。

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真剣に病気を治したいと考えている人に来てほしいと思っています。なぜならこちらも真剣に診ているからです。もちろん雑談したり、治療と関係ない話で笑ったりもします。緊張されている方にはリラックスしてもらいですからね。20代前半だと婦人科は少し敷居が高いかもしれませんが、行動に移さなければ未来は変わりません。若い方に頼ってもらえる婦人科診療で、幸せな人生になるように応援していきたいですね。またもっと上の世代に対しては、子育てが落ち着いてご主人とやり直したい、離婚した後の再出発をめざしたいと考えている方に、婦人科だからできる女性の体のサポートもしていけたらと考えています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

子宮内避妊装置/3万3000円~、婦人科総合検診/2万4000円~、低用量ピル処方/2800円~

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