全国のドクター9,292人の想いを取材
クリニック・病院 161,124件の情報を掲載(2020年10月21日現在)

  1. TOP
  2. 大阪府
  3. 交野市
  4. 交野市駅
  5. 天の川レディースクリニック
  6. 中村 公彦 院長

中村 公彦 院長の独自取材記事

天の川レディースクリニック

(交野市/交野市駅)

最終更新日:2020/04/01

138281

「天の川レディースクリニック」は、不妊症治療を中心に女性の各ライフステージを支えるクリニックとして2005年に開業。2015年に京阪交野線の交野市駅徒歩約3分の地に移転リニューアルし、現在に至る。不妊症に対してはタイミング療法など一般的な治療から生殖補助医療、手術治療はもちろん、専属のカウンセラーによるカウンセリングなど女性の精神的なサポートも行う。中村公彦院長は男性原因の不妊にも着目し、受診には男性の精液検査を必須としている。近隣の産科・婦人科などとも連携しながら、結婚前の婦人科検診、妊娠・出産・育児、更年期障害治療まで、トータルの医療をめざす中村院長に話を聞いた。
(取材日2019年11月15日)

治療期間を明確化、一貫性を大切にした医療を提供

開業までの経緯を教えてください。

1

2005年に枚方市内で開業し、手狭になったため2015年に現在の地に移転しました。もともと私は総合病院で婦人科の内視鏡手術、体外受精をはじめとする生殖医療、そして分娩の当直までやっており非常に多忙だったんです。そのため採卵が完了したと思ったら他の業務で呼ばれるなど生殖医療に一貫して取り組むことができない場面もあり、「すべてが中途半端になってしまっている」と感じて開業を決意しました。これまでのキャリアを通じ、すべての知識が生殖医療のために必要不可欠なものであると心から感じています。例えば超音波での子宮・卵巣の検査一つでも、内診・子宮卵管造影・MRI検査などが結びついてきます。骨盤の中の解剖学的な構造を立体的にとらえる診断につながります。生殖医療に携わるには、産科・婦人科領域のすべての経験が必要だと考えています。

クリニックの特色、治療方針について教えてください。

現在は私を含むドクター3人体制で診療を行っておりますが、生殖医療専門なのは私1人。その理由は、生殖医療は検査・診断、治療方針の決定、そして妊娠という結果を出すまで、一貫性をもって同じドクターが診ることが重要で、患者さんのメリットにもつながると考えているからです。不妊治療は“出口の見えないトンネル”ともいわれ、「どこまで、何をやるのか」ということに皆さんが不安を感じていらっしゃいます。私はまずきちんと検査を行い、現状をしっかりと理解していただく、その上で治療方針を立てます。そして最も重要なのが、その期間。治療方針が定まればまずは6ヵ月から8ヵ月は継続するのですが、その期間を明確にお伝えすることで、目標を持って取り組めると考えています。

注力していることはありますか。

2

1年ほど前から力を入れているのが、栄養学の視点を取り入れたアドバイスです。簡単に言えば、患者さんそれぞれに合わせた妊活のための体作りを、栄養面からサポートすることですね。1年に一度の健康診断の数値が問題なくても、生化学データを詳細に解析すると何らかの問題点があることが多いんです。それを調べて、栄養面からアプローチしましょうということなんです。もちろんそれが直接妊娠に役立つかどうかは定かではありません。しかし、妊娠する上で体調を整えることは重要ですし、妊娠を継続するためにも非常に大切なものだと考えています。

妊娠・出産へ向け、心を支える専属カウンセラーを配置

メンタルの部分も、妊娠・出産に影響を及ぼすのでしょうか。

3

とても重要な部分ですから、当クリニックでは開業時から不妊症について専門的に研鑽を積んだカウンセラーを配置しています。3階に設けたカウンセリングルーム専属で、現在までに多数のカウンセリングを行っていますね。実施した治療で残念ながら授からなかったとしても、カウンセリングで前向きになってくだされば、次の治療へと進むことができるので、私たち医師もとても頼りにしている存在です。近年「不妊看護」というものが非常に注目されており、その意識を保ち患者さんとどう接するかをカンファレンス形式で常にアップツーデートしています。また体外受精を検討または実際に取り組んでいらっしゃる方のご希望があれば、培養士によるカウンセリングでより専門的な話をさせていただく機会も設けております。

大変な分、やりがいや喜びも大きいのではないですか。

不妊治療は結果を出さなければならない医療です。しかし同じ医療を同じやり方で提供し続けていては、その結果を高いところでキープすることは不可能だと思っています。学会や勉強会などへの参加などで日々アップツーデートして、先進の知識・技術・器具を取り入れていかなければならない大変さがありますね。ただその苦労の分、にこやかな顔で当クリニックを“卒業”していく姿を見られるのが一番の喜びです。逆にいえばそこにしか私たちのゴールはありません。

妊娠・出産は本当に奇跡の連続なんですね。

4

妊娠されても、残念ながら全員が無事出産できているかというとそうではなく、悲しい出来事もあります。卒業した患者さんから泣きながら電話が来たり、メールで報告いただいたりすることもあるんです。だからこそ一貫性をもってやらなくてはいけない仕事なんだ、と実感しています。しかし私どもは不妊治療クリニックですから夜間診療や入院施設などがないため、緊急事態に対応できる周囲の産科との密な連携が非常に大切になってきます。このような体制で患者さんに寄り添い、地域医療として安心感を提供できるシステムの構築が必要であり、これからの課題だと考えています。

男性こそ自覚を。「リプロダクティブヘルス」を推進

妊娠後、産後のケアについてはいかがでしょうか。

5

妊娠前から血液データが良くない方が、妊娠も重なって重い貧血症状に悩まされることも多いんです。予防の観点から先ほどの栄養学的なアドバイスに取り組み、体調のベースを少しでも高められるとしたら、妊娠中の症状も軽度にできる可能性があると思います。そして出産後は「産後うつ」問題があります。子育てが大変でノイローゼになっている、だから「精神科や心療内科の受診を」といわれますが、私はビタミンDであるとか鉄分であるとか、人間にとって大切な栄養素の欠落が引き起こしている可能性があるのではと考えています。私たちが生殖医療に特化しているからといって「妊娠しましたね。では産科へどうぞ」では駄目なんです。出産して育児する直前までが私たちの使命であり、生殖医療を行う人間はそこまで考えて医療を提供するべきだと思っています。

男性不妊の外来について教えてください。

私が生殖医療に専門的に携わって17年。男性不妊がここまで増えるという意識はありませんでしたが、現在、不妊原因の半分以上が男性側と言われています。生殖能力に問題があるという事実は、周囲が思う以上に男性を傷つけるものですが、男性にこそ、このことを知っていただきたいんです。当クリニックの不妊治療は男性の精液検査が必須で、精液検査を拒否される方は診療をお断りする場合もあります。精液検査結果が出た後は、ご希望に応じてご本人あるいはご夫婦にしっかりと時間を取ってお話しさせていただきます。現在は月1回、関西医科大学の男性不妊を専門とする医師にも外来を担当してもらっています。

不妊治療を考えている方に、メッセージをお願いします。

6

結婚前から性と生殖に関する健康「リプロダクティブヘルス」への意識を男女ともに持ってもらいたいと考えています。当クリニックには婦人科の女性医師も在籍しており、今後、妊娠・出産するため、自分の体の状況を早めに把握し理解を深められるよう、その啓発活動も含めて大事にしております。またいきなり「不妊治療」ではなくあらかじめの「婦人科検診」であれば、不妊クリニックを受診するハードルも低くなるのではないでしょうか。また更年期障害などが専門の医師もおり、女性のライフステージをトータル的に診ることが可能です。妊娠前から健康を保ち、良い状態で産科にバトンタッチできたらいいなと考えております。また「ブライダルチェック」も受けつけております。男性不妊が非常に多いという事実を知っていただき、男性こそ「まずは自分が」という意識を持っていただけたらと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

体外受精/19万円~、ブライダルチェック/男性:1万6000円~ 女性:2万8000円~、婦人科検診(子宮頸がん検診)/5000円~、精液検査/2500円

Access