全国のドクター9,011人の想いを取材
クリニック・病院 161,457件の情報を掲載(2020年2月28日現在)

  1. TOP
  2. 大阪府
  3. 大阪市中央区
  4. 谷町四丁目駅
  5. 西野レディースクリニック
  6. 西野 照代 院長

西野 照代 院長の独自取材記事

西野レディースクリニック

(大阪市中央区/谷町四丁目駅)

最終更新日:2019/08/28

138274

谷町四丁目駅より2分、医療ビルの最上階にある「西野レディースクリニック」。総合病院で分娩や抗がん剤治療に長く携わってきたベテランの西野照代院長が、患者一人ひとりとじっくり向き合いたいとの思いから開設した医院だ。南向きの窓や天窓より陽光が差し込む院内は、ビルの中とは思えないほど明るい。そこでは、陽に負けないくらい明るい院長による、的確な診療を受けることができる。さっぱりとした中にも患者への深い愛情が垣間見える西野院長に、開業のきっかけから今後の展望に至るまで、じっくり話を聞いた。
(取材日2017年7月14日)

小学生から高齢者まで幅広い世代の女性が集う

上層階にあるのは珍しいですが、ここに開業されたきっかけは?

1

総合病院では患者さんがとても多く、なかなかじっくりお話ができない。一人ひとりとゆっくり向き合いたいと、漠然と開業を考えた時期がありました。といっても、まだ具体的ではなかった時に、ビルのオーナーに声をかけていただいたんです。これまで携わってきたお産や抗がん剤治療が開業ではできないと思い、1度目はお断りしました。それから2年ほど経って大手前病院でお産はやめることになり、そんな時に再度声をかけていただいたんです。絶妙なタイミングだったこと、自分の地元だったことも良かったです。

いろいろこだわられましたか?

上層階は最初どうかと思ったのですが、結果的にいろいろ都合が良いですね。産婦人科はプライバシーを尊重するあまり暗いところが多いように感じていました。ここでしたら人目を気にせず開放的にできる。8階も9階も南側の窓から自然光が入るようにして9階の診察室には天窓もあり、昼間は電気をつけなくてもいいくらい本当に明るいです。あと、ご高齢の患者さんやベビー連れの方もいらっしゃるので、8階9階はホームエレベーターで移動できるようにしました。

女性のお医者さんを探して来られる患者さんも多いのでしょうか。

それはわかりませんが、女性男性ということではなく最終的には「相性」なんだと思います。ちょうど2~3日前、ドクターショッピングをしている方がいらしゃったんですが、医師は患者さんを選べないけど患者さんは医師を選べる。ドクターショッピングがいいとは言わないですが、自分が納得のいく、かかってみようかなと思えるドクターを探すことは必要だと思います。普通3時間待って1分診療なんて嫌でしょう。結果だけだったら他の先生にお願いしましょうかと言っても「いえ本を読んで待ってますから」とおっしゃってもらえることは、相性のいい証拠だと思います。相性が悪ければ説明に納得がいかず1時間でも嫌気がさしてしまう。そういうことが大切だと思います。

主な患者層は?

2

多い年齢層は30代から70、80代。中学生や高校生、なかには小学生も来ます。検診の方もいらっしゃれば、生理痛や生理不順、更年期障害の方もいらっしゃいます。更年期障害ではないのに、そう思い込んでいらっしゃる方も多いです。内科に行くと年齢と症状から更年期と決めつけられることが多い。婦人科だとホルモン値が数字で出るので、納得できると思います。血液検査である程度推測ができるという情報もインターネットで仕入れられるので、「不安なので更年期かどうか調べてほしい」と言って来られる患者さんもいらっしゃいます。最近テレビでもよく言われる、月経前症候群がつらいと言って来られる方、それからセカンドオピニオンで来られる方も増えました。

家族への感謝は忘れず、日々患者を助けるべく奮闘

フリーペーパーに低用量ピルのコラム記事を書かれていましたね。

3

ピルは日本ではまだ抵抗のある人が多いのですが、避妊以外にもいろいろな治療に使えるんです。生理不順や生理痛、生理の量が多いといった生理トラブル、それに貧血やニキビなど。10年以上飲み続けている人は、飲んでない人と比べて明らかに卵巣がんのリスクが低い、という論文も出ています。ピルには中用量、低用量、超低用量の3種類があって、超低用量が最もホルモン含有量が少なくなっています。副作用を心配される方がいらっしゃいますが、できるだけホルモン含有量の少ないものから使いますので、注意は必要ですが、過度に怖がる必要はありません。

思春期相談もされているのですね。何かきっかけがあったのですか?

私には2人娘がいるのですが、娘が高校生の時に保健体育の先生から「今の子は危なかしくて見てられないので、性教育をしてくださいませんか」と、お声がかかったんですよ。娘がお世話になっていることもありお引き受けすると、思っていた以上にいろいろ悩まれている方がおられて。思春期ってやっぱり進んでいる子もいて本当に大変です。その流れで始めた感じですね。さすがに子どもたちを診察するわけにもいかないので、主な仕事は話を聞くこと。「私の時はこんなんじゃなかった」「こうでなければいけない」とか、お母さんに力が入りすぎていることが多いように思います。同じ親として気持ちはわかりますけどね(笑)。妊娠や性感染症による不妊症のリスクは女性が負うことになるので、自分の身体を守る最低限の知識は持っていてもらいたいと思います。

お嬢さん方が小さい時は大変だったのではないですか?

開業してからはある程度時間が取れるようになったのですが、子どもが小さいころは勤務医で、お正月三が日に仕事になることもありました。普段の日も夜に電話がかかってきて出ていくのは日常茶飯事でした。「夜中に電話がかかってくると、お母さんが出ていく家なんだよね」なんて子どもに言われたこともありましたね。でも、どんなに忙しくてもお弁当はつくっていました。それをしないとすごく罪悪感を持つことになるから。お受験もさせたので、夏休みは塾弁2つ。途中でデリバリーもして、普通の教育ママはしました。

そのバイタリティはどこから?

4

自分の好きなことをやらせてもらっているからです。主人や子どもが元気で頑張ってくれているから仕事を続けられるのであって、だったらせめてご飯はつくってあげたい。夜中に呼び出されても、朝4時ぐらいに仕事が済めば少しの時間でも家へ帰って、お弁当をつくって病院に戻りました。ですが、もちろん手を抜けるところは抜きましたよ。なんせわが家の家訓は「ホコリでは死なない」ですから(笑)。それと、ママ友や妹、実家の母など借りられる手はすべて借りました。

患者の心に寄り添うからこその英断で、尊い命を救う

お父さまも産婦人科の医師だそうですが、その影響で産婦人科を?

5

実は、父は私が産婦人科の医師になることには反対だったんです。どんなに大変かわかってるはずだと言って、一所懸命他の科を勧められましたが、好きだから他には考えられなかった。唯一、おめでたごとにも関われる科なので。それに例えば手術ひとつとっても、帝王切開ならお母さんと赤ちゃんの命2つを預かるわけですよね。夜中に呼び出しがあって本当にしんどいなと思ったことはありますが、嫌だから辞めたいと思ったことは1度もないですね。

特に印象に残っている患者さんはいますか?

医師になってまだ2~3年目の時に20歳の女の子が来たんです。主訴は忘れましたがお腹が大きかったので、私は妊娠を疑ってエコー検査をしました。そしたら赤ちゃんではなく腹水だったのです。1週間後にオペをしたのですが、開腹したら卵巣がんでした。あの頃は年齢に関係なく子宮と卵巣を全部取って抗がん剤というのが標準だったのですが、それでも明らかに予後は悪い。当時たまたま「悪いところだけを取って抗がん剤をしても予後にあまり差がない」という英語の論文を読んでいたので、一番下っ端の私が部長に「亡くなるまで生理がないなんてつらいですよ」と直訴して残しました。その後、抗がん剤治療も終わり、幸いにも再発もなくて、2年経ったころに「結婚して子どもができました」って挨拶に来てくれたんですよ。子宮と卵巣を残して本当に良かったと今でも思います。

女性疾患にお悩みの方々へメッセージをお願い致します。

6

さまざまな診療に対応していますが、私が当院で一番力を入れたいのは「悩み相談」です。生理痛、妊娠、不妊、がん、更年期、他院で治療してもらったが不安が残っていること、など女性の悩みは尽きません。私は医師としてこの年まで診療を続け、女性として結婚、出産、子育てを経験しました。そんな経験からアドバイスできることはたくさんあります。診療に抵抗がある方もまずは相談に来てみてください。

Access