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岸本 博人 院長の独自取材記事

きしもと歯科医院

(高槻市/高槻駅)

最終更新日:2019/08/28

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JR高槻駅から徒歩1分、阪急高槻市駅からも徒歩圏内という好立地にある「きしもと歯科医院」。岸本博人院長は当時まだ少なかった大学院卒の開業医として、2001年に同院を構えた。以来、それまで培ってきた発音・摂食・嚥下の専門性、生理学、解剖学、薬理学の知識を生かした診療を行っている。その守備範囲は幅広く、一般歯科全般に加え、歯科口腔外科、予防歯科、さらにはホワイトニングまで、質の高い歯科医療を追求。歯科衛生士をはじめとするスタッフと一丸となり、気軽に歯科に通える雰囲気づくりに力を注いでいる。生まれ故郷である高槻市の住民のため、口腔内の健康維持に熱心に取り組む岸本院長に、開業に至った経緯や、診療ポリシー、歯科医療への思いなどを語ってもらった。
(取材日2018年1月24日)

早くから発音、摂食、嚥下に注目。口腔外科の知識も

開業18年目とのことで、歴史あるクリニックですね。やはり長く通われている患者さんが多いのでしょうか?

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そうですね、開業以来通い続けてくださっている方はたくさんいらっしゃいます。一方、駅前ということもあって、新規の患者さんが来院されることも多いですね。年齢層は幅広く、当初は20代、30代の若い方が圧倒的に多かったのが、年配の患者さんも増えてきて、少し離れると住宅街ですので子どもの患者さんも来られています。私自身子どもが好きなので、お子さん連れの受診も大歓迎です。この付近にお住まいの皆さんは歯科への意識が高く、定期的なメンテナンスをきちんと受けに来られる方が多い印象です。ホワイトニングに関しても、若い方はもちろん、60代、70代で希望される方も少なくありません。いつの時代も、何歳になっても、健康で白い歯というのは素晴らしいものです。だから予防歯科とホワイトニングには特に力を入れており、ホワイトニングはテトラサイクリン系の抗生物質摂取による変色歯にも対応可能です。

先生の得意分野を教えてください。

診療自体は虫歯や歯周病の治療など一般歯科がメインですが、もともと私は口腔外科領域が専門で、骨に埋まった複雑な親知らずの抜歯もかなり経験してきましたし、口腔がんの診断も得意です。実際、口腔がんを疑う患者さんを専門の医療機関に紹介したところ、私の診断どおりで、早期治療によって事なきを得たケースはこれまでの開業以来で数件ありました。インプラント治療や顎関節症の治療、口唇口蓋裂などの先天異常に対する治療にも対応できます。いずれも当院では対応が難しい場合は、医療連携を行っている大阪医科大学附属病院や大阪大学医学部附属病院、大阪大学歯学部附属病院へ速やかにご紹介します。

開業前は、研究者としてキャリアを積まれたそうですね。

もともと研究に興味があったのですが、医学部、歯学部というのは6年かけて過去の知識や技術を習得する場であり、研究はしないで卒業を迎えます。その他の学部では卒業までにある程度研究をしたり、論文を書いたりするわけですから、他業界の方とも話ができるよう、私も少しは研究らしいことをしたいと思ったんです。大学卒業後の進路を父に相談したところ、大学院へ進むことは快く許可してくれました。ただし、学費は自分で払うという条件つきで(笑)。だからアルバイトをしながら、奨学金も利用して大学院を出ました。

どのような研究をされたのですか?

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発音、摂食、嚥下について研究していました。例えば口唇口蓋裂の方は、息が鼻に抜けて発音が難しいんですね。そういった問題を歯科の領域からアプローチします。これらは今でこそ歯科における重要な分野ですが、20年以上前の当時はあまり重要視されていませんでした。その後、カナダのトロント大学で2年間、岡山大学で2年間、生理学・薬理学・解剖学を総合的に研究しました。「私の専門はこれです」と今自信を持って言えて、講演や指導ができる立場になれたのは、あの有意義な日々があったからこそだと思います。

磨いてきた診断力を生かし、患者を適切な処置へと導く

開業に至ったきっかけを教えてください。

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研究にはやりがいを感じていましたが、一生続けていくのか考えた時に少し迷いが生じました。もともと「人を診たい」という思いもあって、それが強くなっていたんです。そこで教授に相談したところ「開業したらどうか」と後押しいただきまして。すっきりとした気持ちで開業の道に進みました。30代前半のことです。たまたまのご縁でこの地を紹介され、駅前ですし、何より私自身の生まれ故郷ということで即決しました。ビルの3階にあるので目立たないかなと思いましたが、比較的早い段階で患者さんに恵まれた出だしだったと思います。

実際に開業してみていかがでしたか?

歯科医院として安定してきた頃、壁に直面しました。クリニックの責任者として気負うあまり、また全員が女性ということもあり、スタッフと心打ちとけて話すことができなくなったんです。そんな時に出会ったのが、当院が現在導入しているホワイトニングの法人でした。そちらの方に「そういう雰囲気をつくっているのはあなた自身」とご指摘いただき、その時から自分自身が変わったと思います。スタッフがやりがいを持って働くにはどうすればいいか? それは自主的に行ったことで患者さんに喜ばれ、職場が良くなること、それをみんなで実感できることだという気づきを得て、みんなの意見を積極的に取り入れながら、自分たちが誇りを持てるような環境づくりを進めました。あの頃とは生まれ変わった今、健康な人が喜んで歯科医院に来てくれるようなクリニックにしようと、僕もスタッフも一丸となって診療に取り組んでいます。

患者さんと接する上で心がけていることは?

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自分に対応できるケースかどうかを判断し、困難な場合は適切な機関に紹介すること。母校の大阪大学では、それを見極める力を厳しくご指導いただきました。また、歯科口腔外科領域が専門ですので、口腔内のがんについても多く症例を診てきました。気になる症状があっても正しく診断できないと、手遅れになることもあります。歯科医師としてこれは本当につらいことなんです。診断すること、見極めることについて責任を持ち、徹底しています。

「一期一会」を大切に、妥協のない診療をしたい

先生のモットーをお聞かせください。

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「一期一会」の気持ちで、いつもこれが最後の機会かもしれないと捉えて患者さんと真剣に向き合っています。私は歯科医師として、将来的に悪化する可能性も考慮して治療計画をご提案します。中には「痛いところだけ治してくれたらいい」という方もいらっしゃいますが、きちんと治しておけば「おいしいものを気兼ねなく食べられて、口元を気にせず笑えますよ」とお伝えすると、納得される方もいます。もちろん相性もありますので、「合わない」と感じた患者さんは治療中でも来院をやめてしまわれる可能性もありますが、先々を見据えてその方にとってベストだと思うことは必ずお伝えしています。

今後の診療方針についてお聞かせください。

かつて歯科医院は「痛いと通うが、痛くなくなると通わない場所」でした。それが最近では、口腔内の健康と心筋梗塞や糖尿病、認知症との関連性が注目されるようになり、歯科だけでなく医科でも口腔ケアが重視されています。私自身、かねて全身の健康を考えた歯科医療が必要だと考え、そうした治療をめざしてきました。痛いところだけを治すのではなく、最初に全体を診て、問題のある箇所を改善し、すべて終わったら定期的なメンテナンスに来ていただくという流れを継続させる。そうやって長く通って初めて、その価値がわかるのではないでしょうか。これからもこの診療方針を大切にしていきたいと思います。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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子どもの時から歯の健康について考えてもらい、親御さんにもご自身のお子さんの口腔環境に注意していただきたいと思っています。口の健康をおろそかにせず、定期的にメンテナンスを受けることが大切です。若いうちは問題が起こらなくても、60代、70代になると歯がある方とない方の差が開き、その後の人生に大きな違いが出ます。私たちが「患者さんに喜んで通っていただける歯科医院」をめざしているのも、そのため。歯科衛生士の役割も大きく、丁寧な施術によってきれいな歯の素晴らしさ、健康な歯のありがたさを患者さんに認識していただけるよう努めています。そうして治す歯がない状態、つまり、私たち歯科医師がいい意味で暇になるのが、皆さんにとっての幸せにつながると信じています。

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