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鳥飼 治彦 院長の独自取材記事

とりかい眼科クリニック

(松山市/宮田町駅)

最終更新日:2021/10/12

鳥飼治彦院長 とりかい眼科クリニック main

伊予鉄バス・宮西停留所から徒歩約3分、伊予鉄道環状線・宮田町駅から徒歩約5分の場所にある「とりかい眼科クリニック」。日本眼科学会認定眼科専門医の鳥飼治彦(とりかい・はるひこ)院長が、目イボや結膜炎の治療から網膜症のレーザー治療、白内障・緑内障の日帰り手術まで、さまざまな眼科疾患に対応している。鳥飼院長の専門は白内障の治療で、先進医療である「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」の実施施設として届け出を行っている。先進の医療機器を備える同クリニックの特徴や今後の展望などについて、たっぷり話を聞いた。親しみやすい話し方で、専門的なことがらについてもわかりやすく説明してくれた。

(取材日2019年11月12日)

一般的な眼疾患から白内障の日帰り手術まで幅広く対応

開業までのご経歴を教えてください。

鳥飼治彦院長 とりかい眼科クリニック1

理系科目が得意だったのと、医師をめざして医学部に進んだ姉の影響を受け、愛媛大学医学部に進みました。大学卒業後、最初に勤務したのは、新居浜市の愛媛労災病院でした。愛媛労災病院は眼内レンズを入れる白内障の手術に県内でも早くから取り組んでいた病院なんです。その手術を始めたのは、私が勤務して1年目か2年目だったので、眼内レンズの手術をはじめ白内障治療の専門的な経験を積むことができました。愛媛労災病院で眼科部長を務めた後、愛媛大学医学部眼科教室の講師を経て、開業しました。眼科医師になり、患者さんから感謝されるという経験を重ねる中で、自分のクリニックで診療を行いたいと考えるようになったんです。

この場所に開業されたのはどのような経緯からでしょうか。

私は西宮出身なのですが、愛媛大学への進学を機に愛媛と縁ができました。妻が愛媛の人で、実はここは妻の実家があった場所なんですよ。松山市の中心部エリアで、伊予鉄バスの宮西町停留所から徒歩3分、伊予鉄道環状線の宮田町駅からだと徒歩5分、JR松山駅も徒歩圏内という、公共交通機関を利用してのアクセスが便利な場所ですし、ショッピングセンターもすぐ近くにあります。患者さんに来ていただきやすい立地だというのもあり、この場所に開業しました。

患者さんはどんな治療を受けに来られる方が多いのでしょうか。

鳥飼治彦院長 とりかい眼科クリニック2

当院はさまざまな眼科疾患の治療に対応しており、患者さんの層も主訴も幅広いです。「目イボができた」「目がかゆい」「目が赤い」「目がかすむ」など、いろんな症状を訴えて来られます。お子さんや若い方だと近視・乱視などの屈折異常だったり、高齢の方だと白内障や緑内障、糖尿病性網膜症、加齢黄斑変性だったり。白内障の日帰り手術を受けに来られる患者さんも多いですよ。当院は先進医療の多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術を行う医療機関としての届け出をしていますので、その手術を受けたいということで来られる方もおられます。松山市内だけでなく、遠くは南予方面や島から、また以前に愛媛労災病院で診療していた縁で新居浜からも来てくださっています。

多焦点眼内レンズを用いた白内障手術が可能

白内障の治療に力を入れておられますが、どのような治療を行っているのですか?

鳥飼治彦院長 とりかい眼科クリニック3

白内障の治療は主に手術です。点眼薬もありますが、見えるようにすることを目的にはしていません。白内障というのは、目の水晶体と呼ばれる部分が濁ってしまって視力が低下する病気です。水晶体はカメラでいうとレンズの部分。そこが濁ることによってすりガラス状態になり、見えにくくなります。手術では、水晶体の表面の薄い膜を取り除き、濁った部分を吸い出します。その後、眼内レンズを挿入するのです。手術時間は10分程度で、入院の必要のない日帰り手術です。傷口は約2.5mmと小さく、痛みもほとんどありません。適用できる範囲が広く、当院では90歳を越えた方や末期がんの方の手術例もあります。保険適用の白内障の手術で使えるのは単焦点眼内レンズのみですが、当院では先進医療である多焦点眼内レンズを使った手術も可能です。

多焦点眼内レンズを使った手術について教えてください。

手術方法は保険適用の単焦点眼内レンズを使うものと同じで、挿入するレンズが違うんです。単焦点眼内レンズは、遠方または近方のどちらか一つにピントを合わせることになりますが、多焦点眼内レンズは、遠近の両方にピントを合わせることを目的としています。遠近の2焦点眼内レンズに加え、最近では、遠中近にピントを合わせるための3焦点レンズも出てきており、当院でも扱っています。

気をつけなければならない眼科疾病は何ですか?

鳥飼治彦院長 とりかい眼科クリニック4

失明の原因となる疾病という観点でいえば、失明原因1位の緑内障、2位の糖尿病性網膜症、4位の加齢黄斑変性症でしょうね。失明された方の25%は緑内障が占めるともいわれます。緑内障はじわじわと進行していき、患者さんが気づかないうちに視野が欠けたり、視力低下が起きているケースが少なくありません。一度欠けてしまった視野や低下した視力は取り戻すことはできません。40歳以上の20人に1人は緑内障だともいわれていますので、40歳を越えたら年に1度は検査を受けることをお勧めします。緑内障は点眼薬を用いた治療を、進行した糖尿病性網膜症は、レーザーを用いた光凝固療法を行います。また、以前難治であった加齢黄斑変性症も、目の中に直接注射することで、視力の回復が望めるようになりました。いずれも、早期発見で失明を避けることができます。

早期発見・早期治療のために目の検査を

先生が診療の際に心がけておられることを教えてください。

鳥飼治彦院長 とりかい眼科クリニック5

医師の仕事というのは、見逃したり、ミスがあったりしてはいけません。そのために先進の検査機器や治療機器を導入し、安全性と正確性の高い治療を追求しています。心がけているのは、患者さんの側に立って考え、負担や不安に配慮した治療の進め方をすることです。病気についてお話をする時は撮影した画像や描いた図をお見せしながら、できる限り丁寧にわかりやすく説明するようにしています。当院では治療内容を記録するために写真や動画を撮影しており、そうした画像資料をはじめ、診断書や過去の治療計画などさまざまなデータ資料を電子カルテで一括管理して、必要なデータをスピーディーに出せるようにもしています。

先生の趣味やリフレッシュ方法についてもお聞かせください。

趣味はギターです。10年ほど前、町を歩いていた時に楽器店のウィンドーに飾られていたエレキギターが目に飛び込んできて、衝動買いしたのが始めたきっかけです。中学時代からロックが好きで聞いていたので、そのギターを見た時、自分で弾きたいと思ったんですよ。購入当初はカルチャーセンターに習いに行っていましたが、今は月に3回、先生に来てもらい教わっています。エレキギターを弾いているうちにクラシックギターにも惹かれ、今は両方習っています。リフレッシュ方法は妻と旅行に行っておいしいものを食べることです。

読者へのメッセージをお願いします。

鳥飼治彦院長 とりかい眼科クリニック6

眼科疾患も早期発見と早期治療が大事です。お子さんの視力発達が悪いというような場合、弱視訓練を受けるという手段もありますので、早く気づいてあげてほしいです。先にお話しした、失明の恐れがある緑内障や糖尿病網膜症、加齢黄斑変性症なども、早めに気づいて適切な治療を受ければ失明を防ぐことが期待できます。気になることがあれば、放置せずにできるだけ早く診察を受けてください。40歳を過ぎたら、自分は大丈夫と思わずに、1年に1度くらいは眼科を受診して検査を受けることをお勧めします。

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