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中村 良司 院長、中村 佳司 先生の独自取材記事

中村歯科

(土岐市/土岐市駅)

最終更新日:2021/10/12

中村良司院長、中村佳司先生 中村歯科 main

JR中央本線の土岐市駅から徒歩4分の住宅街に建つ「中村歯科」。1946年開院の歴史あるクリニックで、2002年に道を挟んだ向かいに新築移転した。現在は、矯正歯科を専門とする中村良司院長と、一般歯科・矯正歯科を担当する息子の中村佳司先生が診療を行う。待合室には院長の妻が作った人形が飾られていて心が和む。建物は高気密・高断熱の構造で壁面は調質・消臭性のある素材を使用しビルトインタイプの大型空気清浄器も備える。診療室はモニターつき診療台が3台あり、広々として明るい。診療のモットーは、「根拠に基づく診療」「削る量を最小限に」と「メタルフリー」。東京の大学病院の勤務や大学院での研究をそれぞれ経て、深い見識を持つ両先生に、診療のこだわりと地域医療への思いを語ってもらった。

(取材日2020年4月2日)

できる限り、金属を使わず、削る量を減らして診療を

80年以上の歴史があるそうですが、どのような患者さんが来院されますか?

中村良司院長、中村佳司先生 中村歯科1

【佳司先生】祖父の代から定期的に通って来てくださるご高齢の方もいますが、矯正治療に来るお子さんや学生さんまで、幅広い年代の患者さんがいます。市内だけではなく恵那市や中津川市、愛知県の名古屋市から通院される方もいますね。一般歯科ではセカンドオピニオンを受けに来られる方も多いんですよ。

診療では、どんなことを心がけていますか?

【良司先生】私はお子さんに対しては友達感覚に目線を合わせ、高校生以上からは大人の扱いで接するようにしています。
【佳司先生】僕は、基本的に自分の身内に治療していると思って治療しています。きちんと説明をして、どれだけその人のことを思って診察できるかが大切じゃないでしょうか。お互いに意思疎通ができない限りはいい治療はできないと思いますし、そのためには説明にも時間をとって、なるべく患者さんが理解しやすいように例え話なども交えて、コミュニケーションをとるようにしています。「こんなことを聞いたら恥ずかしいかな、悪いんじゃないかな」など思わずに、なんでも聞いてくださいとお伝えしています。

得意とする治療について教えてください。

中村良司院長、中村佳司先生 中村歯科2

【佳司先生】一般歯科の治療では、金属を使わないメタルフリーと、なるべく削る量を最小限にすることを方針にしています。今は材料の進化もあり、保険適用の範囲も広くなってきました。ですから一部のかぶせ物は別にして、大体はコンポジットレジンと言われる白い材料で補えます。以前は金属の素材で詰め物をすることが主流だったのですが、最近は、その素材を用いることで、歯科金属アレルギーついて指摘されるようになってきていますので、その素材を用いるメリットが大きくなってきています。そのため、当院では金属を使わずにレジンを用いる診療を多く行っています。あとは、治療した方が別の歯科医院にかかられた時にも恥ずかしくない治療を行うよう心がけています。しっかりした治療がされているな、と見てもらえれば、別の歯科医院の先生もより気を引き締めて治療をしてくれると思います。

成長発育・形態と機能をきちんと考慮した矯正治療

矯正治療にも力を入れているそうですね。

中村良司院長、中村佳司先生 中村歯科3

【良司先生】私は東京医科歯科大学に11年間籍を置いて矯正歯科に携わり、学生にも指導してきました。矯正は、歯をきれいに並べることだけが目的ではなく、顎・顔・頭の成長発育を考慮した上で、正しい歯の位置と傾きにし、結果としてきちんと噛み合うようにしていくことが大切です。成長する時期・場所・方向は個人差がありますから、一人ひとり適切に治療していくことが重要ですね。
【佳司先生】父も言うように、矯正治療では説明を丁寧に行って、根拠に基づいた診療を、技術力を最大限に生かして行っていく、これに尽きると思います。

最近は、大人の矯正治療も増えているそうですね。

【良司先生】それだけ認知されてきたのでしょう。しっかりと治療目標と計画を立てて、検査をする大切さは大人も子どもも同じです。今では装置も進化して、装置が目立ちにくいセラミック製のものや、透明なもの、歯の裏側に取りつける方法もあります。ワイヤーを止めるゴムリング等は、若い方はカラフルな色を選んでファッションとして楽しむ方もいらっしゃいます。成長期の患者さんに比べて、大人になってからの矯正は、若年者に比べ代謝が落ちている分歯の動きは遅くなり、矯正の期間は長くなる場合があります。しっかりお付き合いしていける関係性や信頼度も大切ですね。
【佳司先生】僕の祖母も70歳で部分矯正をしましたし、大人の方も矯正を始められますよ。矯正中には口腔内の清掃も大切です。治療を機にしっかり磨く癖をつけていただくようにサポートしています。

顎関節症についてもお聞かせください。

中村良司院長、中村佳司先生 中村歯科4

【良司先生】幅広い年代の患者さんが相談にいらっしゃいます。原因は、形態的な異常や機能的な問題など複合的ですが、症状としては、開口障害、痛み、雑音があり多種多様で、すべてにおいて総合的な検査・分析・診断を基に関連学会のガイドラインに準じて治療を行っています。中でも、機能的な原因と思われる症例が多く見られます。
【佳司先生】顎関節症の場合、治療は、緊張を改善させていくためにストレッチをするとか、マウスピース装置を使うなど、患者さんの症状を診ながら行っていきます。

歯磨きなどの意識づけを通して、地域の医療に貢献

お二人はなぜ、歯科医師になられたのですか?

中村良司院長、中村佳司先生 中村歯科5

【良司先生】実家が歯科医院だったということですね。特に矯正治療に興味があり、大学卒業後に矯正の研究室に入ったのですが、入ってからはもっと面白くなりました。以前は矯正治療の際、金属のバンドを歯に巻きつけて接着材で留めていたんですよ。ちょうど私が在籍した大学が歯の表面に直接接着する装置の開発を行っていたため、新しいさまざまな情報にふれて学ぶことができました。矯正は、病理的な要素、成長発育、生理的な顎運動、材料や機材など、それらの知識を全部臨床に生かせることが魅力です。それに私の理念として、歯科の基本は「学術・技術・芸術」。知識とテクニック、美的センスが問われると思います。

美的センスというと、美術などにも興味が?

【佳司先生】父は、絵を描くのが好きで、一時は美大への進学も考えたみたいです。僕も細かい作業が好きで、休みの日には車やバイクの機械いじりをしたりしています。物の動く原理がわからないと気持ちが悪いんです(笑)。だから、この仕事には向いてると思っています。僕も大学病院などで働く父の姿を見ていたので、自然に歯科医師になるものと思っていました。父と同じ大学に進学したら勉強が面白くなって、大学院にも進みました。「基礎は重要だから」という父の後押しもあり、病理学講座を選びました。とても大変な4年間でしたが、論理的に話や文章をまとめる能力が身について、診療の現場や講演会などにも役立っています。

今後の目標について教えてください。

中村良司院長、中村佳司先生 中村歯科6

【佳司先生】この医院をより良くすることはもちろんですが、ほかの歯科医院とも連携して、地域医療に貢献していけたらと思っています。まだまだ低い歯科の受診率を向上させるために、僕は医院の診療のほかに、市民講座の講師や学校歯科医にも積極的に手を挙げて協力するようにしています。そうやって小さい時から「歯はきちんと磨くもの」「歯科医院には定期的に行くもの」という意識づけができれば、皆さんの口腔内の衛生状態を良くして行けると思いますし、僕らもやりがいがありますね。将来は、土岐市の歯科受診率を全国No.1にしたいですね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

【良司先生】「私は毎日、何分間歯磨きをしています」と言う患者さんがいますが、残念なことに歯磨きがきちんとできている人は意外と少ないです。時間よりも、ちゃんと磨けているか、結果が大切なんです。当院では歯磨きのコツをお伝えしていますので、ぜひ相談に来ていただいて、ご自宅での歯磨きに生かしてもらいたいと思います。
【佳司先生】呼吸をするのも栄養を取るのも、すべては口からですよね。その入り口をしっかり管理することが自分の健康のためにもなります。治療が済んだら終わりではなく、定期的なメンテナンスを通して、一生付き合える歯科医院を見つけていただきたいです。美容院のように、気軽な気持ちで来ていただけたらいいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

矯正治療/80万円~

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