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笛木 貴 院長の独自取材記事

万代総合歯科診療所

(前橋市/前橋駅)

最終更新日:2022/08/10

笛木貴院長 万代総合歯科診療所 main

前橋駅から徒歩15分の「万代総合歯科診療所」は1998年開業。2009年に保険診療を終了し自由診療の歯科医院となった。セカンドオピニオンで来院する患者が多いのも特徴。他県からの患者も多いという同院の院長を務めるのは笛木貴(ふえき・たかし)先生。開業以来、口腔内全体のトラブルの原因を追究し、予防管理を含めた総合的な診療を実践。歯周組織再生療法、インプラント、自家歯牙移植術、歯科マイクロスコープ臨床、生理学的咬合療法などを精力的に学び、診療に生かしてきた。患者にとって一番良いものを提供し、健康をより高めていくために、時間をかけ丁寧な診療をすることをモットーとしている。クリニックの特徴、診療方針について詳しく聞いた。

(取材日2022年6月9日)

保険制度にとらわれず、患者にとって最良の治療を追求

クリニックの特徴について教えてください。

笛木貴院長 万代総合歯科診療所1

当院は健康保険診療を取り扱わない自由診療の歯科医院です。継続的な予防管理をしっかり行いながら、機能できるはずの歯を抜かずに極力残していくことをモットーとしています。また患者さんに満足していただけるよう、治療のクオリティーを維持・向上させつつ、長期的な費用や時間などのコストをいかに削減できるかということも、常に考えながら診療を行っています。

開業までの経緯を教えていただけますか?

新潟大学歯学部を1993年に卒業しました。臨床に興味を持ったため大学院には進まず、東京・新宿の歯科クリニックへ。開業前までの5年間、勤務しました。そこでは虫歯や歯周病の治療から、根管治療、補綴治療、咬合治療、予防管理など、幅広い歯科臨床の基本と哲学を徹底的に学びました。勤務先の院長である恩師からは、技術はもちろんですが、臨床歯科医としての在り方というものを教えていただきました。そうしたことを故郷に還元したいと、群馬に戻り1998年に開業。2009年からは自由診療のみを行う歯科医院となりました。

自由診療に特化した歯科医院に移行されたのはなぜですか?

当院では、他院で抜歯しか方法がないと診断された歯も、何とか抜かずに残すことに力を注いできました。またその場しのぎの治療ではなく、口腔内全体としてのトラブルの原因を徹底的に追究し、これを排除することで、治療介入を最小限にしていく総合的な診療に努めてきました。そのために、予防管理、咬み合わせ治療、歯周組織再生療法、インプラント治療、自家歯牙移植術、歯科マイクロスコープ臨床などをしっかり学び、診療に生かしてきました。開業当初から、患者さんにとって一番良いものを提供し、健康をより高めていくために、時間をかけ丁寧な診療をすることを今でも大切にしています。しかしそうした診療が、歯科医師としての在り方を考えたとき、健康保険診療制度のシステムにそぐわないことに気づいたのです。

詳しく教えていただけますか?

笛木貴院長 万代総合歯科診療所2

健康保険診療制度のもとでは、診療方針や使用できる材料に大きな制約があり、歯科医師が専門知識や技術、経験そして良心に基づいて全力で歯科臨床を実践したいと思っても、すべてをそのとおりに行うことはできません。開業医となって10年以上、健康保険診療でも高品質の歯科医療を提供していくよう努めていたのですが、今後続けていくのは不可能という判断に至ったのです。

丁寧な問診・検査で歯のトラブルの背景にアプローチ

患者も自分の口腔内のことにもっと関心を持たないといけないですね。

笛木貴院長 万代総合歯科診療所3

歯科医療における問題の大半は、日常の生活習慣の問題を背景とした、虫歯・歯周病などの菌の感染、または 片側でしか噛まない、噛み癖や食いしばりなどの異常な力(ちから)によって生じます。事故による外傷や舌がんなどもありますが、数としては少ないです。現代の歯科医療は、虫歯になったら削って詰める、歯が抜けたらインプラント、食いしばりにはマウスピース、といった対症療法が主流で、口腔内や全身に問題が生じた背景・原因論にアプローチすることは ほとんどないという現状があります。1990年代後半から予防歯科が広まってきましたが、その内容は現在でもクリーニングと歯石除去がメインです。対症療法だけではなく「なぜ、虫歯や歯周病になってしまったのか?」、「なぜ歯が欠けてしまったのか?」「なぜ歯石がついたのか?」というような、「問題の原因に対する本質的なアプローチ」が最も重要だと考えています。

実際の診療で大切にされていることは何ですか?

問題の原因を突き止めるために、まずは口腔内の精密検査や全身姿勢の精査を行います。これらのデータをもとに、今の問題がどのような背景で起きたのかをじっくり伺います。自由診療に特化するようになってからは、時間がしっかり取れるようになりました。カウンセリングルームを設け、勤務医時代の恩師から学んだ哲学をもとに、患者さん個々に合わせた対応をしています。

どのような患者さんが多く訪れますか?

30代~70代、一番多いのは40~50代です。健康意識の高い方が多く、ご自身で勉強もされ、予備知識もお持ちです。咬み合わせの異常からくる全身疾患を除いては、基本的に健康な方が多いのも特徴です。歯の健康意識が高いと基本的な全身の健康についても同様なのではないかと思います。あと、セカンドオピニオンで来院される方が7~8割と、かなり多いのも特徴です。他院で手に負えないと言われたと、東京から来られる方もいます。いきさつを伺うと「もっと早く診ることができたはずなのに……」と思うことが多いです。

手応え、やりがいについて教えてください。

笛木貴院長 万代総合歯科診療所4

深刻な問題を抱える患者さんを救えている、喜んでいただけているという実感があり、歯科医師になって本当に良かったと思います。当院は患者さんのご意向を伺いながら、しっかり問診・検査をした上で治療の提案をしています。事前のプロセスを丁寧に行うことも、患者さんの納得と満足度につながっていると思います。納得して治療を受けていただくと、その後のメンテナンスも積極的に取り組んでくださるので、再発率を抑えることにもつながります。自由診療は費用が高いというイメージがあると思いますが、後に大きなトラブルや出費にならないように先行投資していただくという考えをもっと皆さんに知っていただきたいと思います。

口腔内の健康を守り、今後の人生の質を高める

先生が歯科医師をめざした理由は?

笛木貴院長 万代総合歯科診療所5

もともと医療に興味があったことと、子どもの頃、プラモデルや工作が好きだったので、手先を動かす仕事が向いているのではと思ったことです。私は歯科の家系ではありませんが、2歳上の姉が歯科衛生士の専門学校に入ったことも背景にあるかもしれません。

お忙しい毎日と思いますが、オフの時間の過ごし方を教えてください。

休日家族で旅行に出かけています。仕事自体が充実しているので、臨床で生じる疲れやストレスも心地良く感じられるようになっています。特別なオン・オフの切り替えやリフレッシュの必要もなく、何かに追われている感じもありません。

今後の展望をお聞かせください。

「群馬の歯科医療レベルを上げていく」この一言に尽きます。そのためには患者さん側に正しい情報を得ていただくことが重要と解釈しています。例えば「ラバーダム防湿法」は100年以上前からある方法ですが、まだまだ普及が進んでいない状況です。近年その必要性に関する情報が患者さん側へ徐々に浸透し、今では 「虫歯治療を的確に行うための重要項目の一つ」であることが理解されることで、採用する歯科医院がやっと増えてきた経緯があります。患者さん側に知られていない本質的な情報がまだまだ多くあります。今後も本質的な情報を伝えていきたいと思います。

読者へのメッセージをお願いします。

笛木貴院長 万代総合歯科診療所6

歯科医師になって約30年、さまざまな経験を積んできました。他院で「抜くしかない」と言われたり、治療に行き詰まったりしてお困りの方も対応できています。ただこのような患者さんの口腔内を拝見するたびに「もっと早く診させていただければ、もっと安くて長持ちする方法で対応できたのに……」と感じていました。当院は保険診療を行っていませんが、30年の経験から一生レベルでの歯科トータルコストを抑えるための方法を知っています。できれば早い段階でご来院いただきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

初診時口腔内総合検査/4万4000円
虫歯治療/5万5000円~
歯周外科治療/4万4000円~
歯周組織再生療法/6万6000円~
自家歯牙移植術/22万円~
根管治療/9万9000円~
インプラント治療/55万円~

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