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千田 憲一 院長の独自取材記事

せんだ・クリニック

(名古屋市天白区/植田駅)

最終更新日:2019/08/28

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著名な設計士による設計で、時代を感じさせない洗練された雰囲気の「せんだ・クリニック」。開業から12年以上経過したとは思えないほど、とてもキレイに保たれている。待合室には観葉植物や水槽が置かれており落ち着いた印象だ。患者一人ひとりとその家族とも真摯に向き合って診療している千田憲一院長のもとには、長年かかりつけとして通う患者も多く、院内には患者から贈られた絵画や写真もたくさん飾られている。院長をはじめスタッフはみんな和やかな対応で、スタッフ同士や患者に対してコミュニケーションが活発に行われている。この地で求められたことに対して、できる限り対応していきたいという千田院長に話を聞いた。
(取材日2016年7月13日)

大腸内視鏡検査や痔の日帰り手術には遠方からの患者も

医師を志した理由や先生のご経歴について教えてください。

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祖母に「あなたに看取ってもらえたらうれしい」と言われたことが大きな理由ですね。実際に医師として祖母を看取ることができたので、孝行ができたかなと思っています。経歴としてはまず藤田保健衛生大学医学部を卒業後、同大学病院の丸田守人教授のもとで外科学、内科学を学びました。内科の診察にあたって、がん患者など手術が必要な場合は、一旦内科の手を離れて外科で処置をします。その患者がどう治療されていくのかを知っておきたいと思い、外科も学びました。その後、肛門科において日本トップクラスである野垣病院で勤務。他院から紹介されてきた痔の患者さんが集まる病院でさまざまな症例を学び、その治療にやりがいを感じました。その後城南整形外科で腰痛などの治療を学び、地元であるここで開業しました。

患者さんの特徴や、増えている症状はありますか?

開業当初はこの辺りにお住まいのご年配の方が中心でしたが、今では新しいマンションが増え、若い世代の方もよくみえるようになりました。当院の特徴でもある肛門科を頼って来られる方も多く、またクチコミで大腸内視鏡検査や、いぼ痔治療のALTA(アルタ)療法を求めて市外からいらっしゃる方もおられます。開業してからかかりつけとして通ってくださっている12年来のお付き合いの患者さんも多くて、本当にうれしいです。

ALTA(アルタ)療法とはどのようなものですか?

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ALTA(アルタ)療法は、ジオン注射療法といって、痔核(いぼ痔)を切り取るのではなく、痛みを感じない部分に注射することによって治療を行います。出血や痛みが少なく、日帰りでの施術が可能な点もメリットです。排便時に出てくる、あるいはふだんから出たままになっているような、脱出を伴ういぼ痔でお悩みの方はお気軽にご相談いただきたいと思います。名古屋市でもまだ行っているところは少ないと思いますので。

自分の家族だったらどうするかを念頭に治療を行う

先生がこれまでに影響を受けた教えなどはありますか?

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お世話になった丸田守人教授から言われた「外科医は手術ができれば良いということではない。メスを持った内科医になれ」という教えです。外科医は、内科から診断がついた患者の処置をします。そしてまた処置が終われば内科におくります。教授は「診断がつく前の新患から、すべて最後まで診られるのが医者だ」との考えをお持ちでした。また治療のスタンスとしては「目の前の患者さんが、もし自分の家族だとどうするかを考えて治療をすると、的外れにはならない」ということも教わりました。メスを持った内科医であることと、患者さんを家族だと思って診るという2つのことは、私の座右の銘にしています。

では患者さんに接する際、一番大切にされていることは?

やはり私自身が座右の銘にしている、「自分の家族ならどうするか」と考えて治療しています。そして、患者さんのお話をよく聞くようにしています。同じ痛いという症状にしても、どこがどのように、どれぐらい痛いかを聞くことによって症状が絞られてきます。「チクっと痛いですか? ズキズキ痛いですか?」というように具体的に聞きますね。さらに痔の場合は、そもそも良性疾患のため、必ず切除しないといけないわけではないので、その方のライフスタイルに合わせた治療を行っています。薬での治療や切除など、その選択権は患者さんにあります。また、専門外の治療については適切な医療機関に迅速にご案内しています。どの科に行けばよいのかお悩みの方もまずお話をお聞かせいただき、必要であれば躊躇なく近隣の専門医院をご紹介させていただきます。

開業にあたって、設備などこだわられた点について教えてください。

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当院は、愛知万博で愛知県のパビリオンを設計した建築家に担当していただきました。木を使いたかったのと、バリアフリーや院内の導線にはこだわりましたが、外観含め基本的にはおまかせでつくっていただきました。待ち時間を少なくするため、診察室は2つ設けています。また待合スペースには、患者さんからいただいた押し花アートや写真、私の母親が描いた絵も飾っています。季節に応じていろいろとスタッフが替えてくれています。水槽も設置して、私自身も眺めることがあるぐらい気にいっています。

介護と充実した医療を提供する高齢者向け住宅を設立

スタッフの皆さんも丁寧な印象です。どのようなコミュニケーションを取られているのでしょう?

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ありがとうございます。私が何かしているのではなく、スタッフがしっかりしてくれているんです。しいて言うなら毎朝のミーティングですね。業務の確認と、前の日に何かトラブルがあったときは翌日の朝に必ず共有して、同じことが起こらないようにしています。人間だから間違いはありますが、それを放置してはいけません。また、私自身の考え方を分かってもらうために、昨日テレビをみてこう思ったなども伝えています。「先生だったらどう行動するか」というのを察して、動いてくれているのかもしれません。受付のスタッフも、患者さんをお見送りさせていただくまでが診療だということを理解してくれていますし、リハビリのスタッフには、会話を楽しみにしている患者さんもいらっしゃるので、それも含めたケアを大切にしてくれています。みんな率先してやってくれていますので、助かっています。

高齢者向け住宅を設立されたそうですね?

長年の付き合いだった年配の患者さんに介護が必要となり、施設に入られることが増えました。そのご家族から「先生が介護施設をやってくれていたらよかったのに」との声を何件かいただきまして。これまでは在宅支援診療所として、地域の健康を支えてきましたが、私の治療が合わないということではなく、ただ通えないという理由で離れていかれるのは私も寂しく思い設立を考えました。まず別の場所でデイサービスを開始し介護の勉強を重ね、2015年に「サービス付き高齢者向け住宅 楽人」を創設。施設長が看護師でもあるので、医療依存度の高い方にも安心してご利用いただいています。患者さんとその家族に望まれるならば最期まで診たいと考えており、当院が全面的に支援することで、切り離すことのできない「医療」と「介護」を共に提供できる施設をめざしました。今後も我が家のようなあたたかな環境でお過ごしいただけるようスタッフ一同努めて参ります。

最後に展望と読者の方へメッセージをお願いします。

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この地で求められることに対して、できる限り対応していくという作業の繰り返しだと思います。また治療に関しては、全般的に対応していますが、やはり肛門科の患者さんが多いのでもう少し掘り下げたいと思います。日帰り手術の件数を増やすことや、部分麻酔だけではなく腰椎麻酔に対応した手術も行えるよう、設備やシステムを整えたいですね。またいぼ痔や切れ痔などの原因で多いのは便秘です。食事の改善や薬の活用などで排便習慣を整えることを心がけていただければと思います。下痢のひどい方も痔になることがあり、下痢がひどい場合は腸の病気が隠れている場合もありますので一度ご相談ください。痔で病院に行くと、手術が必要になるのではないかと悩まれる方も多いですが、ほとんどの場合はまずは薬で様子を見ます。診察に来るのが遅れると手術しか選択肢がなくなる場合もありますので、尻込みせずなるべく早めにお越し下さい。

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