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近藤 耕次 院長の独自取材記事

こんどうクリニック

(蒲郡市/三河鹿島駅)

最終更新日:2020/04/01

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近藤耕次院長が2002年7月に開院した「こんどうクリニック」は、内科、神経内科、リハビリテーション科を標榜するクリニックだ。地域のかかりつけ医として診療を行う同院には、慢性疾患を患う高齢者や生活習慣病の患者に加え、近藤院長が専門とする神経内科領域の患者も来院し、以前勤務していた蒲郡市民病院をはじめ他院からの紹介も多いのだとか。天井からの採光を取り入れた明るい院内は、自立歩行の難しい、車いすの患者に配慮した全面バリアフリーの広い造りとなっている。明るく活発な印象の近藤院長に、力を入れているという在宅医療や専門の神経内科について、そして地域への思いなどじっくり語ってもらった。
(取材日2018年10月01日)

身近なかかりつけ医として在宅診療にも注力

開業するまでの歩みをお聞かせください。

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私は蒲郡市出身で、開業前は10年ほど蒲郡市民病院に勤務していました。その頃から鹿島町の医療体制には若干の不安を感じていたんです。開業されていた先輩医師は皆さんご高齢で、近い将来医師が不足するのではないかと。それでここに開業して地元の皆さんのお役に立ちたいと考えました。以前から身近なかかりつけ医になりたかったんです。開業の直接のきっかけは、家族で旅行に出かけた際に交通事故に遭って長男が頚椎を損傷したこと。なるべく息子の近くにいてしっかりリハビリテーションをさせたいという思いがありました。神経内科を専門としているのでリハビリのことはよくわかっていましたからね。この事故がなければもう少し長く市民病院に勤務していたかもしれません。

勤務医時代と開業してからの大きな違いはどんな点でしょうか。

患者さんとの距離が近くなりましたね。ゆっくりお話をして疑問にお答えして、安心していただけていると思います。また、訪問診療でご自宅を訪問すると患者さんの人となりもよくわかりますし、深く関われるのはうれしいことですね。患者さんに「わざわざ来てくれてありがとう」とおっしゃっていただくこともあります。また、ご自宅で看取りたいというご家族のお気持ちに寄り添ってお手伝いすることで「しっかり最期を看取ることができた」と感謝の言葉をいただくこともあり大きなやりがいを感じます。この頃は晩年を施設で過ごされる方も増え、私の訪問件数は減少していますが、ご希望があればなるべく多くのお宅に伺いたいと考えています。

だから午後の診療時間を4時からにされているのですか?

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そうなんです。訪問診療は午前と午後の診療の合間に行っていて、できるだけ多くのお宅を訪問したいので、午後の診療時間を遅めにしています。基本的には血圧を測って胸の聴診をして全身を診て、という外来と同様の診察をします。生活の様子もわかるので気づいたことはすぐにアドバイスできますし、逆に個々の事情に合わせてこういう方法もあるのかと教えられることも少なくありません。患者さんもご家族も、医師には言いにくいけれど訪問看護師には言えるということもあるようで、看護師にもコミュニケーションを大切にしてもらっています。訪問看護師に対する信頼感はとても厚く、貢献度は絶大だと思います。医師も看護師も、患者さんの思いと家族の思い、両方を十分くみ取るためにじっくりお話を聞くよう努めています。

少しでも悠々と過ごせるよう、患者に寄り添う

来院される患者さんの症状はどのようなものが多いですか。

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高齢者の方が多い地域ですから、多くは生活習慣病や慢性疾患を患う方ですね。健康診断で血圧が高い、コレステロールが高い、糖尿の気があるので調べたほうがいいなどと言われた方や、自宅での血圧測定で最近少し数値が高いのが気になる、といったきっかけでいらっしゃる方がほとんどです。また、私が神経内科を専門としていたこともあり、頭痛やしびれなどの症状に悩んできた方が、インターネットなどで当院のことを知ったことをきっかけに、来院されるケースも多いです。最近は世の中に医療関連情報があふれていますから、家族や友人から指摘されたりして、心配して来られる方もいらっしゃいますね。

診療にあたり心がけていることは何ですか?

患者さんと対面してお話をして、その上で必ず聴診器を当てて胸の音を聞き、血圧を測ります。ご質問には必ず何らかの答えをお返しするということはいつも意識していますね。また患者さんは何らかの不調を抱えて来られていますので、はっきりわかりやすくお話しして不安を解消し、晴れ晴れとした気持ちで帰っていただきたいと思っています。また、バリアフリーで広いスペースを取っているのは車いすでも通いやすいと感じていただくため。通院もリハビリの一つで、環境が変わると気分も変わりますから、ご家族にもできる限りご協力をお願いしています。私は趣味でダイビングをやるのですが、海の中で悠然と泳ぐマンタのように、人もみな悠々と生きてもらいたいという思いがあります。患者さんは病気を抱えていろいろと行動が制限されることもありますが、そんな中でも少しでも開放されて悠々と過ごしていただけるよう、お力になりたいですね。

患者さんと長期的な関係を前提として診療にあたっているのですね。

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そうですね。特に神経内科系の病気は予後が長くなる場合も多いので、病気についてしっかりお話しして「きちんとお薬を飲んで長く付き合っていかないといけないですよ」と早めに伝えるように心がけています。そうすると患者さんのほうでも疑問点を早めに聞いてこられるので、こちらからも適切なアドバイスができますね。治療としては投薬とともにリハビリがたいへん重要です。当院ではリハビリが必要だと判断したらすぐに理学療法士と相談して、患者さんに合ったリハビリを始めていただき、少しでも予後が良くなるように努めています。当院では機械には頼らず、明るく開放的な部屋でしっかり体を動かしていただくことを重視しています。リハビリを含めて患者さんとは長いお付き合いになりますね。医師になって間もない頃から30年近いお付き合いの患者さんもいらっしゃいます。

専門性を生かしながら地域医療を支える

CTなどの検査設備も充実していますね。

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CTは脳梗塞や脳出血などの疾患を心配して来院される方への対応のために導入しています。CTで画像を撮って「心配ないですよ」とお伝えすれば患者さんも安心ですよね。そのほか、最近はがん検診で異常が見つかり再検査を受けるように言われて来られる方も増えており、当院で肺がんが見つかる患者さんもいらっしゃいます。CTを設置しているクリニックは多くはありませんし、特に頭の疾患に関しては私の専門分野でもありますからお役に立てることが多いと思います。

神経内科は珍しいですが、どんな病気を扱うのですか?

神経内科を一言で表現すると、「難病科」ともいわれており、最も代表的なのはパーキンソン病です。この病気は手足が震える「振戦」、動きが遅くなる「無動」、筋肉が硬くなる「固縮」、体のバランスが悪くなる「姿勢反射障害」などの症状がみられます。神経内科で扱う難病は基本的には神経細胞の変性によってもたらされるもので、アイスバケツチャレンジで知られる筋萎縮性側索硬化症(ALS)も神経内科の病態ですね。神経細胞の変性はゆっくり少しずつ進行することが多いのですが、障害が表れてくるタイミングは病態により異なり、症状としては激烈に進行しているように感じられることもあるんです。それぞれの病気について詳細な診断基準がありますから、それに基づいて慎重に診断しています。また、以前勤務していた蒲郡市民病院からの紹介の患者さんもいらっしゃいます。

今後どのようなことに取り組んでいきたいですか。

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これからもできる限り訪問診療を続けていきたいですね。ご自宅など、患者さんが望む場所で最期を迎え、ご家族に看取っていただけることをお手伝いをしていきたいです。とはいえ、患者さんには体が動く間は、ご家族の手を借りてでも通院をしていただきたいと思っています。通院もリハビリですし、外に出ることで気分も変わりますから。病気には、治せるものと治せないものがあります。たとえ治らない病気でも、上手に付き合っていくことでより良い生活を送ることができます。私にその手助けができるのであれば、こんなにうれしいことはありません。必要があれば、専門の先生や大学病院をご紹介します。地域の医療機関が連携して住民の皆さんの健康を見守ることができたらいいですね。何か気になることがあれば気軽になんでも相談してください。診察室でお待ちしております。

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