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近藤 耕次 院長、可児 篤 先生の独自取材記事

こんどうクリニック

(蒲郡市/三河鹿島駅)

最終更新日:2023/07/26

近藤耕次院長、可児篤先生 こんどうクリニック main

蒲郡市鹿島町に2002年7月に開院した「こんどうクリニック」。地域のかかりつけ医として車いすの患者も通院しやすいよう、院内は全面バリアフリーの広い造りになっている。近藤耕次院長は神経内科が専門。来院する患者は神経内科領域はもちろん、慢性疾患を患う高齢者や生活習慣病の患者、さらに近藤院長が以前勤務していた蒲郡市民病院など、他院からの紹介も多い。また2022年6月からは、近藤院長と大学で同級生だった循環器内科が専門の可児篤先生が木曜日の診療を担当。脳専門の医師の近藤院長と心臓専門の医師である可児先生が連携し、病気の早期発見や重症化の防止につなげている。地域住民の健康を支えるため日々尽力する2人に、医師としての思いなど幅広く聞いた。

(取材日2023年6月22日)

それぞれの専門分野を生かし、連携して患者を支える

まずは開業されるまでの近藤院長の歩みをお聞かせください。

近藤耕次院長、可児篤先生 こんどうクリニック1

【近藤院長】私は蒲郡市出身で、開業前は10年ほど蒲郡市民病院に勤務をしていました。当時、開業をされていた先輩医師は皆さんご高齢だったため、近い将来医師が不足するのではないかと、鹿島町の医療体制に若干の不安を感じていたんです。また、以前から身近なかかりつけ医になりたいと思っていたので、開業をして地元の皆さんのお役に立ちたいと考えるようになりました。開業の直接のきっかけは、旅行に出かけた際に交通事故に遭って家族が頸椎を損傷したことです。なるべく近くでしっかりリハビリテーションをさせたいという思いがありました。神経内科を専門としているので、リハビリテーションのことはよくわかっていましたからね。この事故がなければ、もう少し長く市民病院に勤務していたかもしれません。

2022年から可児先生が木曜日の診療を担当されているとのことですが、きっかけを教えていただけますか?

【可児先生】私は名古屋で父の後を継ぎ、開業医として診療をしていていたのですが、2022年の5月で閉院することになったんです。そんな時に、大学の同級生だった近藤院長とお話をする機会があり、こちらで働くことになりました。近藤院長は蒲郡市医師会の会長も務めていらっしゃり多忙だということと、私の専門の循環器内科と近藤院長のご専門の神経内科は密接な関係にあるので、連携をして診療ができれば患者さんにとってより安心できる体制になると考えました。同級生なので、お互いに連絡を密に取り合えて何でも気軽に相談できますし、私としても安心して仕事ができています。

お二人とも勤務医・開業医のご経験がおありですが、それぞれの違いは感じますか?

近藤耕次院長、可児篤先生 こんどうクリニック2

【近藤院長】開業してからのほうが患者さんとの距離が近くなりましたね。ゆっくりとお話をしながら疑問にお答えできますので、安心していただけると思います。また当院は訪問診療も行っているのですが、ご自宅に伺うと患者さんの人となりもよくわかりますし、深く関われるのでうれしいです。ご自宅で看取りたいというご家族のお気持ちに寄り添ってお手伝いすることで「しっかり最期を看取ることができた」と感謝の言葉をいただくこともあり、大きなやりがいを感じます。
【可児先生】開業医として10年弱くらい診療をしていたのですが、地域のかかりつけ医として風邪など幅広い症状に対応をしていました。今は、循環器内科医として培ってきた経験が生かせる環境です。できるだけ話しやすい雰囲気をつくって患者さんと良い関係を築き、生活習慣の管理につなげたいと思っています。

身近なかかりつけ医として、通院しやすい環境づくりを

来院される患者さんの症状はどのようなものが多いですか?

近藤耕次院長、可児篤先生 こんどうクリニック3

【近藤院長】高齢者の方が多い地域ですから、多くは生活習慣病や慢性疾患を患う方ですね。健康診断で血圧が高い、コレステロールが高い、糖尿の気があるので調べたほうがいいなどと言われた方や、自宅での血圧測定で最近少し数値が高いのが気になる、といったきっかけでいらっしゃる方がほとんどです。また、私が神経内科を専門としていたこともあり、頭痛やしびれなどの症状に悩んできた方が、インターネットなどで当院のことを知ったことをきっかけに、来院されるケースも多いです。最近は世の中に医療関連情報があふれていますから、家族や友人から指摘されたりして、心配して来られる方もいらっしゃいますね。

CTなどの検査設備も充実していますね。

【近藤院長】CTは脳梗塞や脳出血などの疾患を心配して来院される方への対応するために導入しました。CTで画像を撮って「心配ないですよ」とお伝えできれば患者さんも安心ですよね。そのほか、最近はがん検診で異常が見つかり再検査を受けるように言われて来られる方も増えています。CTを設置しているクリニックは多くはありませんし、特に頭の疾患に関しては私の専門分野でもありますからお役に立てることが多いと思います。

リハビリテーション治療についても教えてください。

近藤耕次院長、可児篤先生 こんどうクリニック4

【近藤院長】当院ではリハビリテーションが必要だと判断したらすぐに理学療法士と相談して、患者さんに合ったリハビリテーションを始めていただき、少しでも予後が良くなるように努めています。機械には頼らず、明るく開放的な部屋でしっかり体を動かしていただくことを重視しています。また、院内をバリアフリーで広いスペースを取っているのは、車いすでも通いやすいと感じていただくためです。訪問診療の患者さんも、体が動く間はご家族の手を借りてでも通院をしていただきたいと思っています。通院もリハビリテーションの一つで、環境が変わると気分も変わりますからね。

少しでも悠々と過ごせるよう、患者に寄り添う

診療にあたり心がけていることは何ですか?

近藤耕次院長、可児篤先生 こんどうクリニック5

【近藤院長】診療ではしっかり患者さんと対面でお話をして、その上で必ず聴診器を当てて胸の音を聞き、血圧を測ります。また、ご質問には必ず何らかの答えをお返しするということはいつも意識していますね。患者さんは不調を抱えて来られていますので、はっきりわかりやすくお話しして不安を解消し、晴れ晴れとした気持ちで帰っていただきたいと思っています。
【可児先生】発症している症状を治療するだけでなく、合併症を防ぐことも重要だと思っています。私は循環器内科の中でも不整脈が専門なのですが、不整脈は脳梗塞との関係も強いんですね。だから不整脈の患者さんの治療をする際は、脈を元の健康な状態に戻すことだけでなく、いかに合併症を防ぐことができるかということを目標にしています。医療は日進月歩で、良い薬もたくさん出ています。新しい薬も取り入れつつ、患者さんにとって一番良い治療が提供できるようにしたいと思っています。

お二人とも患者さんと真摯に向き合われているのですね。

【可児先生】患者さんが安心して通えるということが一番大切です。近藤院長とはもちろんですが、周辺のクリニックや病院などとも連携して、患者さんにとってより良い環境になるようにしていければと思います。
【近藤院長】地域の医療機関が連携をして、住民の皆さんの健康を見守ることができればいいですね。私は趣味でダイビングをやるのですが、海の中で悠然と泳ぐマンタのように、人もみんな悠々と生きてもらいたいという思いがあります。患者さんは病気を抱えていろいろと行動が制限されることもありますが、そんな中でも少しでも解放されて悠々と過ごしていただけるよう、お力になりたいです。

最後に今後の展望や読者へのメッセージをお聞かせください。

近藤耕次院長、可児篤先生 こんどうクリニック6

【可児先生】どの病気も早期発見が大切です。健康診断などで定期的に検査をして、異常があれば症状がなくてもきちんと通院をしていただきたいです。手遅れになってはいけませんので、その辺りのことをもっと啓発していければと思っています。患者さんがより安心して通院できるクリニックになるよう、自分の専門分野から少しでも協力ができればと思っています。
【近藤院長】これからも、できる限り訪問診療を続けていきたいですね。ご自宅など患者さんが望む場所で最期を迎え、ご家族に看取っていただけるお手伝いをしていきたいです。病気には、治療できるものと治療できないものがあります。たとえ治療できない病気でも、上手に付き合っていくことでより良い生活を送ることもめざせます。私にその手助けができるのであれば、こんなにうれしいことはありません。気になることがあれば、気軽になんでも相談してください。

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