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中島 悟 院長の独自取材記事

中島リウマチ膠原病・腎クリニック

(鹿児島市/涙橋駅)

最終更新日:2025/03/25

中島悟院長 中島リウマチ膠原病・腎クリニック main

「中島リウマチ膠原病・腎クリニック」は、鹿児島市電・涙橋駅から徒歩8分ほどの場所にある。2022年に開業した同院には、鹿児島を中心に県外からも多くの患者が通う。遠方からも通う患者が絶えない理由の一つに、リウマチや膠原病を専門に診るクリニックが多くないことがある。そして、穏やかな笑みを浮かべる院長の中島悟先生が一人ひとりの患者に寄り添うことを忘れない人物だからだろう。リウマチ・膠原病・腎臓病は継続的に診療を続けることが求められるため、医師と患者の付き合いも必然的に長くなる。だからこそ、患者に一様の診療を押しつけるのではなく一人ひとりに合わせた提案をしたいと中島院長は語る。そんな中島院長に、医師をめざしたきっかけや診療への思い、今後の展望について詳しく話を聞いた。

(取材日2025年2月28日)

患者が生活しやすい治療方針を立てたいと開業

開業して3年ほどたちますね。開業のきっかけについてお聞かせください。

中島悟院長 中島リウマチ膠原病・腎クリニック1

もともとリウマチや膠原病を診療したいという思いがあって医師になったのですが、この2つの病気は高額な薬が多い病気です。医師として働くようになってから、薬の費用がかさんで困っている患者さんを見聞きしてきたんです。どんなに医学的に見ても現時点で適した治療法であっても、生活とはかりにかけて悩む人がいる。特に鹿児島は全国的にも世帯収入が低い土地ですから、月4万円もかかる薬を誰もが選択できる環境ではありません。医師として働くうちに、そうした悩みを抱えている患者さんたちが生活しやすい治療方針を立てて、一人ひとりに合わせた治療を一緒に決めていける診療がしたいという思いが強くなったんです。それで、もともと鹿児島で長くリウマチを診てきたクリニックを引き継ぎ、承継開業するに至りました。

遠方から通われている患者さんもたくさんいらっしゃるとか。

当院は鹿児島市内はもちろん、市外や離島、県外から通われている患者さんもいます。それというのも、リウマチや膠原病を中心に診るクリニックは、実はそう多くないんです。リウマチが整形外科ではなく内科の病気という認識が広がってきたのは30年ほど前からのことですし、まだ内科でリウマチや免疫の病気を診る医師が少ないので、行き場のない患者さんも多いと感じています。先程もお話ししたようにリウマチや膠原病は薬剤費が高いので、離島にお住まいの方だと交通費が医療費を圧迫してしまうんです。ですので、僕が行ったほうが治療の選択肢が広がると考えて、休診日には定期的に種子島に通い、現地で患者さんを診るようにしています。

先生が医師になりたいと思われたきっかけは何でしょう?

中島悟院長 中島リウマチ膠原病・腎クリニック2

幼い頃からぼんやりと将来は医師になるのも良いなと思っていたのですが、「もう医者しかないな」と思うタイミングがありました。高校生の時に家族が、原因もわからず治ることのない病気と一生付き合っていくことになったんです。病状の説明を受けても、専門外の素人には理解が難しく、その病気を知るということにも時間がかかったのを覚えています。そうした経験が、現在の診療スタイルにも影響していますね。患者さんに病気の説明をする時は、医学的な知識をそのまま正しく伝えるというよりは、患者さんが理解しやすいようかみ砕くことを心がけています。また、リウマチ・膠原病・腎臓病は、長期にわたって治療を続ける必要がある病気です。半年、1年、2年と通い続ける間に患者さんの中で病気の姿をわかってもらえるように、診療を通して患者さんが病気に向き合う手伝いをしたいと考えています。

患者が望んでいた未来に向かうサポートをしたい

先生には大切にされている理念があるそうですね。

中島悟院長 中島リウマチ膠原病・腎クリニック3

どんな病気であったとしても、患者さんには病気になる前に予定していたとおりの未来に向かっていけるようになってもらいたいと考えています。僕が診る病気は難病に指定されていたり歩くのも大変になったりするものですが、しっかり治療して大学進学や就職、出産に子育てだってめざせるようにしたいのです。年齢を重ねた方の場合は、定年まで働きたい、90歳になっても自分の手でご飯を食べたいという目標もあるでしょう。病気をきっかけにいろんなことを諦めなくてはいけないと思う方は多いです。もちろん一生付き合っていく病気ではあるのですが、僕は患者さんに「登山でもマラソンでも、何でもやりたいことをやって良いんですよ」と伝えています。もしやりたいことをする上で痛みが出るなら一緒に治療を考えますし、通院時以外では病気であることを忘れられるような生活を送ってほしい。そのサポートをするのが医師としての僕の役割だと考えています。

膠原病は診断がつくまでが長い病気のように感じます。

更年期障害の症状が似ているので婦人科に行かれたり、関節が痛むからと整形外科にかかったりと、膠原病かもしれないとなるまでに時間かがかかる方は多いです。特に地方になるほどそうで、長く不安を抱えてクリニックをさまよう方も少なくありません。当院は、「もしかして膠原病かもしれない」と悩んでいる方にも対応していきたいと考えています。違えば安心できますし、膠原病と診断がつけば一緒に頑張ります。グレーゾーンなら3ヵ月後にもう一度様子を見ることもできます。また、当院はセカンドオピニオンに来ていただくのも行っていただくのも大歓迎です。一番大事なのは患者さんが病気について理解して、立ち向かっていこうという気持ちを持ってもらうことなので、まずは気軽に相談だけでもしに来ていただけたらと思います。

患者さんとの信頼関係を築く上で大切にしていることは何でしょうか?

中島悟院長 中島リウマチ膠原病・腎クリニック4

やっぱり、1回限りの患者さんではないというところが重要な要素だと感じています。長くお付き合いしていく中で、前回からの変化や、去年の冬と今年の冬との違いなど、その患者さんの症状を色んな切り口で比較しながら治療することを心がけています。あとは、患者さんの声を聞き漏らさないようにすることですね。当院は診察室が3つ横並びになっていて、それぞれに事務を担うクラークがいます。患者さんには最初にクラークと話していただき、体調や困っていることを伺った上で僕が診療に入ります。診療後は看護師と患者さんが次の予約日程を話す時に、診察では十分に話せなかったことがあれば拾い上げてもらえるように頼んでいるんです。医師とクラーク、看護師が適宜患者さんについて情報を共有することで、患者さんが安心して治療に向き合えるサポート体制を整えています。

新体制で小さな不安から患者に寄り添う

毎日お忙しいと思いますが、休日はどのようにお過ごしですか?

中島悟院長 中島リウマチ膠原病・腎クリニック5

休日は体力づくりに励むことが多いですね。医師になりたての頃や開業したての頃はなかなか体力づくりに時間が割けていなかったのですが、ここ1~2年でようやく取り組めるようになりました。週4~5日ジムに通う習慣をつけていて、休日にしっかり時間を割いて鍛えるようにしています。あとは、読書でしょうか。本だったら漫画でも小説でも、それこそ字が書いてあれば何でも良いので、とにかく読むことを楽しんでいますね。

この春からクリニックは新体制になるそうですね。

継承する形で開業したこともあり、当院は既存の患者さんも多く、待ち時間の長さで患者さんにも負担をかけていたんです。そこで、2025年4月から常勤の医師を1人増やした新体制をスタートすることにしました。これまで以上にチーム医療に取り組める環境になりますので、リウマチや膠原病に限らず、地域の人が心地良く生活していくために総合診療的にコミットできるクリニックをめざしたいですね。ゆくゆくは待合室や診察室を増やしたりと、患者さんが高齢になって通いづらくなった時に対応できるよう、訪問診療の選択肢を増やしていけたらと思います。

読者へのメッセージをお願いします。

中島悟院長 中島リウマチ膠原病・腎クリニック6

リウマチや膠原病は、残念ながら治る病気ではありません。継続的に治療を続ける必要があり、途中でやめてしまうと悪化してしまいます。一度そのことを受け止めていただいて、悪くならないための治療を行ってほしいと考えています。当院では、この病気だからこのお薬だという画一的な治療ではなく、患者さんお一人お一人の生活を考えた治療を提案してます。最近の不調はリウマチや膠原病かもしれないと小さな不安を抱えている方も、金銭的な事情などで治療を中断してしまった方も、今の治療のままで良いのか悩んでいる方も、ぜひご来院ください。一緒に不安を受け止めて、やりたいことができる未来のために力になります。

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