桑満 おさむ 院長、八ヶ代 康将 先生の独自取材記事
五本木クリニック
(目黒区/学芸大学駅)
最終更新日:2025/09/25

泌尿器科・内科・形成外科・美容外科・美容皮膚科を掲げる「五本木クリニック」は、目黒区を中心とした地域住民のニーズに応え、幅広い診療を提供し続けて28年。桑満おさむ院長の専門は泌尿器科で、膀胱炎・前立腺肥大症・過活動膀胱といった泌尿器の診療・検査・日帰り手術などを行う。そんな同院に2025年新たに加わったのが、八ヶ代康将(やかしろ・こうすけ)先生。脳神経外科から美容外科へと転身した異色の経歴を持つドクターだ。日本一の町医者をめざし、長年地域医療に貢献してきた桑満院長と、そのバトンを受け取ろうとする八ヶ代先生に話を聞いた。
(取材日2025年8月13日)
「継続すること」が町のクリニックの使命
桑満院長がこちらを開業されて28年。八ヶ代先生は今年の8月から診療を開始されたそうですね。

【桑満院長】当院のような町の開業医って、患者さんが一番初めに気軽に来られる場所であるべきですよね。そういうクリニックにとって何が一番大事かというと、「継続すること」だと思うんです。患者さんと一緒に僕たち医師も年を重ねていく。そうしたときに、泌尿器科などの保険診療部門は、幸い僕の子どもたちが医師なので後を任せられるだろうと思っているんですが、一方で、日々進歩する美容医療に関しても世代交代していくことを考えていて、若い医師を探していたところ、八ヶ代先生と出会ったというわけです。
【八ヶ代先生】もともと私は佐賀大学医学部を卒業した後、唐津赤十字病院、東京女子医科大学病院の脳神経外科を経て、大手美容外科に勤務していました。いくつかの美容クリニックの院長を務めていましたが、桑満先生と共通の知り合いの先生にご紹介いただいて、2025年8月から当院で美容診療を担当しています。
なぜ脳神経外科から美容外科へと転身されたのでしょう?
【八ヶ代先生】実は、小学生の頃に幼なじみのお母さんが脳のご病気で亡くなったんです。直前まで元気だった方が突然亡くなってしまうというのが子どもながらにとても衝撃的で、それから、脳ってそれほど大事なんだという気持ちが芽生えて、脳神経外科を志しました。ただ、大学の研修を終えたタイミングで、脳神経外科の他に美容外科と形成外科にも興味があったんです。美容医療はゼロをプラスにしていく分野。診療によって患者さんの人生がプラスの方向に向かう、そんな場面に関わりたいという気持ちから、美容医療の道に進みました。
お互いの第一印象はいかがでしたか?

【桑満院長】八ヶ代先生はとにかく真面目。いい意味でまったく美容っぽくない。最初に会った時、僕と話している1時間半くらいの間、ずっと足そろえているの(笑)。話を聞いていると、ご結婚されていてお子さんも生まれたばかりだと。それで、うちのクリニック見においでよって言ったら、奥さまと赤ちゃんを連れて来て。そんな医師に会ったのは初めてだったから思わず笑っちゃいましたよ。
【八ヶ代先生】桑満先生は圧倒的に考えていらっしゃる方というのが第一印象でしたね。ものすごく賢い方だなあと。クリニックの今後のこと、美容部門をどうしていきたいか、といったことをしっかり言語化して伝えてくださるところにも感銘を受けました。
八ヶ代先生がこちらに入職された決め手は?
【八ヶ代先生】桑満先生は何度も「歯車の一つになるのではなく、歯車を回す側になりたいのなら、ぜひうちに来て」と言ってくださって。前の職場では医院の都合で異動することも多かったんですが、やっぱり子どものことを考えるとそれは避けたいなと。これからの医師としての働き方や自分の生き方を考えた時に、桑満先生のお考えに深く共感したことが、一番の理由です。
【桑満院長】初めにうちに来た時ご家族を連れて来られたのも、八ヶ代先生が僕の言ったことをよく聞いてくれていた証拠。八ヶ代先生が“歯車を回す側”になるのであれば、先生がどんな職場でどんな仕事をしているかをご家族が理解することは大事だと思いますから。与えられたことをこなすのではなく、自分の裁量で、自分の仕事を創造していく。八ヶ代先生にはそうした働き方をしてほしいし、そうやって世代交代していくことが地域医療のためになると思うんですよね。
美容医療は患者が輝くためのもの
診療における心がけを教えてください。

【八ヶ代先生】例えば、買い物の際もメリットがわからないと買わないですよね。それと同じで、美容・医療知識や治療のメリット・デメリットをいかにかみ砕いてわかりやすく患者さんにお伝えするかを心がけています。不必要なものは不必要とはっきり言いますし、必要なものはなぜ必要かということも言葉を尽くして説明します。当院は20~30分カウンセリングの時間を取っていますので、疑問点や気になる点を一つずつ払拭しながら、納得いただいた上で治療を受けていただくことを一番大事にしています。
美容医療を地域のクリニックで受けるメリットとは何でしょう?
【桑満院長】美容医療というものがこれだけポピュラーになった今、施術を受けるなら自宅の近くのほうがいいじゃないですか? なぜかというと、包帯を巻く場合もあればダウンタイムもある中で、わざわざ電車を乗り継いで遠くのクリニックで受診するなんて大変だから。僕は当院に来てくださる患者さんは目黒区の方だけで十分と考えています。
【八ヶ代先生】当院に来られる患者さんは、実際に生活する上でのお悩みや、10年20年と長い期間お悩みを抱えていらっしゃる方も多いのが特徴的だと感じています。そうした患者さんの前向きな変化に携わることができるのはうれしいですね。
【桑満院長】美容医療は患者さんが輝くためのものだからね。
物理的だけでなく心理的にも、患者さんとの距離の近さを感じます。

【桑満院長】例えば、大手の美容クリニックに勤めていたら患者さんとスーパーで会うことはないでしょうけれど、うちは近所のスーパーでもコンビニでも患者さんに会います(笑)。それで「こんにちは」とあいさつしたり立ち話したり。そういった行動を自然にできることが大切なんじゃないかな。それから、美容がここまで市民権を得ているわけだから、逆に言うと誠実じゃない治療はできないですよね。28年一緒に時を過ごしてきた患者さんに対して、一本筋を通していきたいと常に思っています。
患者ファーストのための「スタッフファースト」を実践
桑満院長はスタッフの働きやすさに配慮したクリニックづくりをされているとか。

【八ヶ代先生】桑満先生は「スタッフファースト」と言いますか、もちろん患者さんは大事だけれどスタッフも大事だよね、というお考えをお持ちなんです。日曜日がお休みの美容外科ってなかなかなくて、どちらかというと日曜日にこそ施術を多く行うクリニックが多いのですが、スタッフやスタッフの家族のことを考えてお休みにしていて。そういう環境づくりをしてくださっているのは、子どもが小さい自分としてはとてもありがたいです。
【桑満院長】「患者さんファースト」って誰でも簡単に言うけれど、スタッフファーストじゃなきゃ患者さんファーストはできないと思う。スタッフが心身ともに健康で充実しているからこそ、患者さんに対して100%、120%の対応ができるわけです。
八ヶ代先生はお子さんが生後8ヵ月だそうですね。ご帰宅後もお忙しいのでは?
【桑満院長】この間、僕がちょっと話があるからご飯食べに行こうって八ヶ代先生を誘ったんです。そうしたら「先生すみません、今日子どもをお風呂に入れる日なんです」って言って帰ったの(笑)。
【八ヶ代先生】桑満先生は嫌な顔一つしないで、「赤ちゃんの首を持つんだよ先生、そうすると浮くから」「手にガーゼかけると安心するんだよ」と教えてくださいました(笑)。
【桑満院長】実は僕も2人の子どもをお風呂に入れてたんだよ。子どもが幼稚園に通ってる時は、毎日お弁当を作っていたしね。
今後の展望をお聞かせください。

【八ヶ代先生】自分自身まだまだ未熟ですし、美容医療の進歩はものすごく早いので、そこについていきながら、近い将来には引っ張れるぐらいの存在になっていけたらと思います。
【桑満院長】僕が当院を開業して28年ですが、これからの30年は激動の時代だと思う。どうなるかなんて正直わからないけれど、八ヶ代先生が幸せで、奥さまが幸せで、お子さんが幸せであるだけじゃなく、スタッフ全員、そして患者さん一人ひとりが幸せであることを期待したいですね。患者さんが輝くために働いたことによって、スタッフが幸せを感じられる場にしたいと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とはレーザーによるしみのケア/1ヵ所2万2000円~