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尾関 茂彦 院長の独自取材記事

おぜきクリニック

(岐阜市/名鉄岐阜駅)

最終更新日:2022/09/08

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名鉄岐阜駅から5分ほど歩くと、からし色の外壁に赤茶色の瓦屋根を持つ「おぜきクリニック」が見えてくる。かわいらしい外観は、「親しみのあるクリニックとなれるように」という尾関茂彦院長の思いがこめられたもので、内科、皮膚科、泌尿器科を標榜し、開業以来20年、患者の幅広い悩みに応え続けている。外壁に描かれた「蒲の穂」のマークは、敬愛する本居宣長が著した研究書にちなんだものだそうだ。医師となった当初は泌尿器科のスペシャリストとして研鑽を深めてきたが、より広い視野での診療を通して地域医療に貢献したい気持ちが強くなり、医療のゼネラリストとなる道を歩むことを決意した尾関院長。優しく穏やかなほほ笑みをたたえながらも、その胸の奥に抱く医療への熱い思いを語ってもらった。

(取材日2022年2月15日)

生まれ育った地元で内科、皮膚科、泌尿器科を診療

正面の外壁にある、クリニックのマークが印象的ですね。

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あれは「蒲(がま)の穂」です。穂が3本あるのは、「内科」「皮膚科」「泌尿器科」を表しています。日本神話に、ワニに毛皮をむしり取られたうさぎが、大国主命(おおくにぬしのみこと)に教えてもらって蒲の穂で治したという話がありますね。江戸時代の国学者であり医師でもある本居宣長が、著書の中で、それが日本の医業の始まりだと解説しているんです。また、古い歴史書の中に、「大国主命が天下をつくり、人と家畜のために病気の治療法を定めた」という意味の一節があります。それらにちなんで、このシンボルマークを決めました。私はもともと歴史に興味があり医療の歴史の本もいろいろ読んだのですが、中でも本居宣長の医療への考え方がとても好きで、そうした思いを込めたマークです。

この場所に開業されたのはなぜですか?

私は岐阜で生まれ育ちました。今は兄が継いでいるのですが、父も旧中山道沿いに地域に根差した医院を営んでいて、地元で開業するのは自然な流れでしたね。当院は内科に加え、皮膚科や泌尿器科という少し専門的な領域も診ますので、街中にあったほうが患者さんに便利かなと思い、駅近くのこの場所に決めた次第です。また、大きな病院を紹介することになった場合、街中だと選択肢が多いということもありますね。外観は「親しみやすいように」と設計士さんにお願いした結果、このようなデザインになりました。開業当初は「ケーキ屋さんかと思った」と言われたことも(笑)。全室土足OKのバリアフリーとなっており、新型コロナウイルス感染症のみならず、以前よりインフルエンザや皮膚科の感染症に対応するための隔離室もあります。

患者はどのような方々が来られていますか?

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近くに住宅街が広がっているので、午前中は比較的地元の方々が多く、夕方以降はお勤め帰りの方も来られます。皮膚科には小さなお子さんも小中学生もいらっしゃいますね。また泌尿器科というと男性のイメージがあるかもしれませんが、中高年の女性も少なくありません。例えば過活動膀胱といって、トイレが非常に近かったり少し失禁をしてしまったりする病気があるのですが、実は60代女性の8人に1人が該当するというデータがあるほどよくある病気です。今は良い薬もあり、相談に来られる方が増えました。

ゼネラリストとして幅広く患者の体を診る

先生がお一人で皮膚科、内科、泌尿器科を診療されているのですか?

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はい。父が皮膚科と泌尿器科を専門としていましたので、その2つは最初からめざしていました。泌尿器科については大学院で細菌の薬剤耐性を研究し、博士号を取得しました。泌尿器科となると非常に専門的でそれはそれで面白いのですが、もっと広い視点で体全体を診ることのできる内科にも興味を持ち、同じ大学病院の主に糖尿病を扱う内科に移りました。内科に携わるうちに、1つの分野のスペシャリストとして専門性を追求していくより広い範囲を診られるゼネラリストとして仕事をしたい、また、生まれてずっと育ってきた地域で患者さんを幅広くフォローして差し上げ、しっかり根を張って生きていきたい、と思うようになりました。

3科を診療されている強みは何でしょうか?

皮膚科と内科、内科と泌尿器科というように横断的な診断ができることが大きな強みですね。例えば皮膚にトラブルが出て来院された患者さんが実は糖尿病だったなど、皮膚のトラブルに糖尿病を合併していることがあります。内科的な病気から皮膚に症状が出るというケースは少なくないのです。また糖尿病の方は尿に糖が出てばい菌がつきやすいので、尿から糖尿病に気づくこともあります。さらに内科と皮膚科どちらにもかかりたいという方が、1度で済むというメリットもありますし、複数の科があるので泌尿器科単独のクリニックには行きづらいという女性の方でも来ていただきやすいのではないかと感じています。

先生が診療の際に心がけておられることはどんなことですか?

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患者さんに、丁寧な言葉で話すことです。小さなお子さん相手でもきちんとした言葉で対応しますし、思春期の少年少女に対しては大人として接します。時にはフレンドリーさも必要かなと思うこともあるのですが、医師側からフレンドリーなふれあい方をするとどうしても上からものを言う感じになってしまいます。付き合いが長くなれば多少フランクに話したりするのですが、やはり友達ではなく患者さんなので、そのあたりのマナーはわきまえるようにしています。スタッフは勤務歴の長い人が多く、皆、とても穏やかです。どなたにも丁寧に、かつにこやかに接してくれていますね。

20周年を迎え、これからも地域に貢献を続ける

先生は新型コロナウイルス感染症に罹患されたそうですね。

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はい、苦しみも不安も非常に大きく、治療を受ける側になって患者さんの気持ちを理解することができた経験だったと思います。2020年8月、風邪のような症状で倦怠感があったのでPCR検査を受けたところ陽性と判明。入院予定の前日に意識不明となって緊急入院し、人工呼吸器を装着していた2週間ほどは意識がありませんでした。目が覚めても数日間はせん妄が続き、体も動かず発熱があり、退院後も1年ほどは全身の倦怠感が強かったですね。現在も倦怠感はあるのですが、開業医としてできる限りのことはしたいと思い、診療は一生懸命続けています。感染症対策は、手洗い、マスクの着用など基本的なことをしっかりすることがまず大切です。私は高血圧、高脂血症の持病がありましたので、そうした持病を持つ方は十分気をつけていただきたいと思います。

2022年で開業20周年を迎えられます。

これまで20年間夢中でやってきました。私の体はあまり無理がききませんが、それでもこの節目に心機一転、これからもなるべく長く、地域の皆さんの健康のサポートを精一杯頑張っていきたいと思います。開業当初は小さかった患者さんが大人になって結婚してお子さんを連れてきてくださることもあり、うれしい限りです。内科のクリニックは近隣にもありますが、皮膚科、泌尿器科も標榜しているクリニックは少なく、ニーズは結構高いと思っていますので、お困りの患者さんをしっかり支えていくというスタンスはずっと続けていきたいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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特に中高年の女性の方、年齢的に仕方がないと思い込んでお悩みをそのままにせずに、気軽に当院へ相談にいらしてください。もちろん年齢によることもありますが、医学の進歩とともに解決できることは、皆さんが想像されている以上に増えています。50代60代はもちろん、70代80代の方もできることがいろいろあります。中には気になる症状の伝え方がわかりにくいといった方もおられますが、問診票に書いていただければ大丈夫です。文字にして書きにくい方は、直接ご自身の言葉で話していただければ、あとはこちらで受け止めて考えますので、気負わずお越しいただければと思います。

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